Features

イベント/コラボ 2008/09/30

looooftwork to the WORLD!! 開催レポート

「ものをつくる」人たちが、「つながる」場所 ──登録クリエイター1万人突破記念パーティ「looooftwork to the WORLD!!」レポート

9月22日に六本木ヒルズの「ヒルズカフェ」で開催されたロフトワークの登録クリエイター1万人突破記念パーティ「looooftwork to the WORLD!!」。クリエイターを初め、クリエイティブ業界やビジネス業界の人々も含め、200人以上の参加者が集まり、大変盛り上がりました。

今回は、パーティの様子をレポートするとともに、会場に飾られた、「世界」に通用するクリエイティブを生み出す7人のクリエイター作品をご紹介します。

会場全体を包むクリエイティブな雰囲気

「looooftwork!! to the WORLD=世界を目指すロフトワーク」。イベントのタイトルに冠したこのコピーは、クリエイティブの流通インフラとなることを目指すロフトワークの、これからの現実的な目標をあらわしています。

しかしその論点は、あるいは「登録クリエイターが1万人を突破した」というメインのトピックさえが、この日のイベントではいい意味で霞んでいました。クリエイティブやアートということについての魅力的でわくわくするような話題と仕掛けがあまりに多すぎたからです。

会場の隅では、画家の三杉レンジさんの『decob エコバッグワークショップ』(協賛:ターナー色彩株式会社)が開催され活況を呈しています。これは、アート作品のような、世界で1点だけのアートエコバッグを作ろうというものです。動物の形に切り抜いたシートに絵具を塗って、スタンプのように貼り付けたり、さまざまな模様を描いたりします。

会場の一方の壁には、今回のイベントをテーマにした7点のオリジナルアートが展示され、もう一方の壁には、馴染みのあるタッチの巨大な漫画が飾られています。これは、ゲストのしりあがり寿さんの作品。

イベントがスタートする前の時点で、会場自体が一種のグルーブをはらみ、来客の皆さんが次々に到着することによって、熱気は増していきました。この日最もクリエイティブだったのは、来場者、ゲスト、ロフトワークのスタッフを含むこの会場全体の「雰囲気」であったと言ってもいいかもしれません。

豪華ゲストたちのトークセッション

イベントの最初の山場は、森美術館館長の南條史生さんによる講演でした。息を呑むようなアート作品のスライドショーをめくりながら、「アートとは何か」を応えていきます。講演の後には、Joiこと伊藤穰一とのトークセッション。2人は日本と世界を比べながら、日本のアートの限界と可能性について語りました。

次に登場したのは、コンセプターの坂井直樹氏。人気漫画家のしりあがり寿氏と、スペシャルゲストにフェラーリやポルシェのデザインを手がけた、工業デザイナーの奥山清行氏を迎え、トークとライブドローイングを行うという、なんとも豪華なセッションに。

セッションを見ている観客はもちろん、なによりやっている本人たちのテンションの高さに、会場のボルテージは最高潮。3人とも、いずれもその道の「大御所」ではありつつも、そんな仰々しさは微塵も感じさせません。次々と斬新なアイデアを繰り出し、はつらつとしています。

日本のクリエイティブを元気にしているのは、まさに彼らのような、世界をまたにかけて活躍するエネルギッシュなクリエイターたちなのではないでしょうか。

『To the WORLD!!』 の願いを込めた、7人のクリエイター作品

ここで、パーティのために作品を提供してくださった、7名のクリエイターのみなさんの作品をご紹介します!

それぞれ、ロフトワーク1万人突破に関連するテーマで制作していただきました。それぞれ、見ごたえのある作品となっています。

今中信一

●theme: クリエイティブでつながるハピネス

●profile:
1966年兵庫県生まれ。シカゴ美術館付属美術学校 絵画制作コースでBFAを取得。りそな銀行、サントリー、ジョンソン&ジョンソン等の広告ヴィジュアル用イラストを手がける。また、ファインアートとしての絵画にも積極的に取り組んでいます。

今中信一さんのページ≫

加藤豪

●theme:クリエイティブがバクハツだ!

●profile:
大阪府生まれ。関西大学社会学部産業心理学専攻卒。
キッチュなカラーリングと勢いのあるストーリーで、独自のナンセンスな世界を描く。台湾のアート誌「XFUN」にも取り上げられるなど、国内外で注目度が高まっています。

加藤豪さんのページ≫

岸 啓介

●theme:世界に羽ばたくクリエイティブ

●profile:
1975年横浜生まれ。慶應義塾大学法学部卒。
第3回文化庁メディア芸術祭デジタルアートノンインタラクティブ部門大賞他、受賞多数。ASIAGRAPH会員。造形と3DCGという2つの表現手法により、ネオジャポニズム的な要素を含む、精巧で躍動感あふれる作品を創作しています。

岸啓介さんのページ≫

keita

●theme:世界への飛躍

●profile:
デザイン事務所でのグラフィックデザイナーを経て、現在、フリーとして活動中。CDジャケットやフライヤーのデザインから、flashや3DCGなど、幅広いクリエイティブを手がける。モノトーンを基調としたクールなグラフィックと、空間を活かした伸びやかで奥行きのある構図が特徴的です。

keitaさんのページ≫

cocomats。

●theme:happiness

●profile:
北海道生まれ。北海道デザイナー専門学院卒業。
アパレルで企画を経験、洋服のプリントデザインを手掛ける。
2007年6月より本格的にアーティスト活動を開始。
展覧会やライブイベント等積極的に活動中です。

cocomats。さんのページ

JUN OSON

●theme:TO THE WORLD

●profile:
1997年愛知県長久手町生まれ。愛知産業大学卒。70・80年代を思わせるひょうたん頭のキャラクターにより、自称「ポップでニヒルに最先端オシャレ」な世界を描く。『Casa BRUTUS』や『anan』などのイラスト、フライヤー、Tシャツなどのグラフィックを手がけています。

JUN OSON さんのページ

松壱

●theme:クリエイティブが世界を旅する

●profile:
1974年佐賀県伊万里市生まれ。グラフィックデザイナーの傍ら、アーティスト「松壱」として精力的に活動している。ロックミュージックなどからインスパイアされた遊び心あふれるドローイングと、確かなデザイン力に裏づけされたグラフィカルな作風により、現在着実に人気を集めつつあります。

松壱さんのページ≫

1万人のコミュニティの縮図

4時間に及ぶイベントの時間は瞬く間に過ぎ、会場に集まった200人以上の方々も、ゲストの皆さんも、ロフトワークのスタッフも、皆が一様にこの場を楽しみ、美味しいお酒と食事を味わい、アートとは何か、クリエイティブとは何かということを考えたのでした。

「ものをつくる」という行為はたいへんに孤独な作業です。しかし、それは誰かと「つながる」ことを可能にする行為でもあります。ロフトワークの存在意義は「ものをつくる」人たちを「つなげる」ことにあって、その意味でこのパーティはとてもロフトワーク的なイベントとなりました。

今日この日この場所で生まれた一体感は、いわば1万人のクリエイターのコミュニティの縮図そのものだったと言ってもいいでしょう。今日のこの「つながり」の中から、また新しい何かが生まれていくに違いありません。

★『looooftwork to the WORLD!!』特設サイトオープン!!

『looooftwork to the WORLD!!』のイベントサイトがオープンします。豪華スピーカーのトークセッションのレポートや動画、ゲストからのお祝いメッセージなどを順次公開します。パーティに参加できなかった人はもちろん、参加した人も、必見です!

▼レポートサイト
http://loftwork.com/special/looooftwork/