ロフトワークが2年前からはじめている
クリエイティブ・チルドレン・プロジェクトとして、
今年は黒川さんが発足した
富士通ボランティアグループの皆さんと
「自閉症児と一緒にクリエイティブを楽しむ」
ワークショップをできないかと計画しているからです。
精神的に障害をもつ人たちのアートは
「アール・ブリュット(Art Brut)」や「アウトサイダー・アート」と
いった言葉で、世界中で注目が高まっています。
※アール・ブリュットとは
正規の美術教育を受けていない人たちが
規則や伝統などににとらわれない独自の手法で
生み出した作品の総称。
現在、汐留のアートセンターで
アール・ブリュット展も開催されています。
また以前ブログで紹介したヘンリー・ダーガーも
知的障害者で、ひっそりと自分の部屋で
空想の世界を膨大な数の作品として表した
アールブリュットを代表するアーティストです。
(作品は死後に発見されました)
独自の感性をもった子供たちと
健常児の混合アートワークショップ。
挑戦してみたい、という気持ちはある一方、
自閉症に全く知識のない私たち素人が
安易にやっていいものなのか?
逆に無責任になるのではないか?という
不安もありました。
でも実際に黒川さんや大浦さん(今回の企画を
サポートしてくださっている富士通の人)と話をしたら、
「何かをやってあげるなんて発想がそもそも違う。
私たちが教わるんだよ。
気負わずやれるところからやろうよ。」
と言われ、ああ、そうかー。
何かやってあげよう、なんて思うから
苦しくなって「今はやめておこうかな」って考えちゃうんだ。
やれるところからまず一歩、やってみます。
夏には、みんなで大きな絵を描いてみる
ワークショップをやってみよう(アウトプット)。
でも次にもしできたら、
子供たちが周囲に気遣いせずに絵を見られるように
美術館に協力してもらって「子供のための特別内覧会」も
できたらいいな(インプット)なんて思っています。
どんな形で実現するか、ご期待ください!
ちなみに黒川さんにお会いするのは
初めてだったのですが、
「焦っちゃだめだよ。焦らなくていい。
でも確実に前に進むんだ」
と何回も言っていました。
家に帰ってから、黒川さんに関する記事をいくつも読み、
業績悪化や東証システムトラブルなど
大きな課題を抱えたタイミングでの社長就任。
そこから「実直さ」で富士通を復活させた方だと
いうのがわかりました。
・実直を体現した5年間――「黒川時代」の富士通を総括する
・富士通・黒川社長の強い決意
焦らなくていい、確実に前に進もう。
これはベンチャーにはない、
「16万人」という組織を動かす経営の視点なんだなと思い、
改めて感動してしまいました。
また今度ゆっくりお話する機会があったら、
そのあたりの話を聞いてみたいです。
7月9日追記
プロのカメラマンに撮っていただいた写真
Comments 2
林さんと黒川といっしょに写っている富士通社員の者です(笑)
正々堂々と自分の会社の社長のことを言うのもなんですが、黒川は社長うんぬんでなく一人の人間として尊敬できる人だと思っています。良い意味で昭和の古臭い人です。
そういう黒川の人間性を感じてもらえたようで嬉しいですね。
高橋さん、こんばんは(笑)
金曜日は楽しかったですね。黒川さんだけでなく、野副さんも間塚さんも、みんなビニールシートの上で裸足になって一緒にビール飲んでいましたよね。後でネットで検索して、あの人たちが次期富士通の経営陣の方だと改めて認識し、驚きました。
皆さん、ちっとも偉ぶるところがなく、社員の人たちとも対等な目線で話をしている姿がとても印象的です。素敵な会社ですね!