日記

居眠りニュースを見て

昨日、茨城県議会が居眠りし放題のところをブログされて、傍聴規制をしようとしているというニュースを見ました。(もうご存知の方も多いはず)


議員の居眠りは、実は私が子供のころからずーーっと不思議に思っていたことのひとつです。
国会中継でも必ず寝ている人が映っているじゃないですか。
学校でも居眠りしていたら当然先生に怒られる。みんなが知っている「しちゃダメなこと」なはずなのに、大人で、しかも国を代表している「偉い人」が、大切な国のことを考える会議で寝ているのか。しかも一人だけでなく大勢!
どうして??国会中継をみている両親や奥さん、子供にみられたら恥ずかしくないのかな?と本当に不思議だったんですよね。
なので「居眠り」が話題になったことは、やっぱり皆も感じてたよね、と嬉しく思ったのですが、話のメインはそこではなく、今回の出来事に対しての茨城県議会の議長がとった対応について考えてみたいと思います。
議長の判断は「もうブログされないように傍聴を制限する」という内容。
これは最悪の対応だと思いませんか?何の問題解決にもなっておらず、開き直って力で押さえ込もうとしているだけ。
ただ「居眠り」は別に議会に限った現象ではないんですよね。会社/組織の会議やミーティングでも同じ。だらだらミーティングが続くと居眠りしたり、私語をはじめるスタッフがでてくる。それをどう改善したらいいのか?
実はタイミングを同じくして、ロフトワークでも、同じようなことが課題にあがりました。
毎週、週の始まりに実施している全体会のときにパソコンを持ち込んで自分の仕事をしている人がいるけどそれはいいのか?という問題提起。
その時に私たちが考えたのは
ステップ1
そもそも共有会にスタッフ全員が参加する必要はあるか?
 →もし参加する必要がないスタッフ/部門があるなら
  彼らの生産性を高めるためにそもそも参加をやめさせるべき。
  不必要な会議への参加要請は、絶対にしちゃいけないよね。
ステップ2
本来意味のある会議なのに他の仕事をしてしまうのはなぜ?

 →全体会の目的や重要性の共有が足りてない可能性がある。
  さらに緊急対応が必要なスタッフはパソコン持ち込み可に。
ステップ3
さらに、全体会の生産性を下げている無駄な部分はないか?
 →常にテーマや進め方を改善し生産性を高める努力をしよう
ということで、対策を考えました(導入は来週から)。
居眠りはよくないから怒る、では絶対にうまくいかない。

なんで居眠りしてしまうのか?
どうやったら居眠りしたくなくなるような
充実した会議にできるか?
その発想で課題を解決しないと
組織はあっという間につまらないルールばかりになって
生産性もモチベーションも高まらなくなるのだと思いました。
大好きなドラッカーが言っています。
成果を求める人間は周囲に聞かなくてはいけない。
「あなたの仕事に貢献せず、ただ時間を浪費させるようなことを私は何かしているか?」
と。
私たちは自分の時間を無駄遣いするだけでなく、
他人の時間まで浪費することができてしまうのです。
責任重大ですね。
ということで、茨城県の議長さん、
ブログを禁止するのではなく、
「無駄な議題はないか?どうやったらもっと充実した会議になるか?」と見直してみたらどうでしょう。



Comments 5

  1. Taiichi

    「無駄な議題はないか?どうやったら充実した会議になるか?」ということを話す会議自体も眠くてできないのではないでしょうか。(笑) 
    保育園みたいにお昼寝タイムを作るとか提案してみたいです。

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  2. とても興味深いご指摘ですね。状況は違っても、さまざまなところで興味深く議論できるはずの議題だと思います。
    いっそうのこと林さんが議会に乗り込んで問題提議をしてもいいと思います。半分は冗談ですけど、半分はマジで本当にそう思います。

    返信
  3. 賢太郎

    国会も含めて会議って「予定調和」で進められることが多いのが居眠りの原因なんじゃないかな?と思います。
    国会での質問は事前に全て通知されていて、答える政府側は官僚が答弁内容を書いて大臣に渡している。質問している方も答弁内容を知っているので、会議ではなく脚本の朗読会。これじゃ熱はこもらないから面白くないですよね。
    それと、国会は「議論の場」じゃない気がします。質問する側は「事実確認」と「主張」をするだけ。答える側は「事実報告」と「主張」をするだけ。本当は主張を並べて違いを明確にして、その背景を比較し「どちらがより優れた主張か」「より優れた解決策はないか」を探すのが議論だと思います。でも、国会にせよ地方議会にせよ、そういう「場」の作りになっていません。
    質問する人と答える人以外は全員が観客。つまらない舞台なら居眠りが起きるのは当たり前。
    でも、こういう会議って国会だけじゃないんですよ。普通の会社の会議でもコメントの応酬に終始する会議は往々にしてあります。会議を活性化するには議論の構造を作ることが重要ですね。テーマが重要だったら全員が真剣に議論するとは限りません。先日会社で会議に参加したとき「報告」に終始してしまい、一番盛り上がったのは僕が発案してグループで競い合ってもらった「プロジェクト命名ワーク」でした(^^)。座っているだけじゃないということを体を動かしてやってもらうことは重要ですね。

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  4. なんどかコメントしたのですが、サーバの調子が悪かったようで反映されなかったので再度挑戦。レスが遅くなってすみません。
    Taiichiさん、お昼寝タイムの人たちに税金使われたくないです!
    渡辺さん、お久しぶりです。政治の世界は私たちの知らない魔力が働くそうですよ〜。だから政治の力ではなく、経済や市場の力で変えていきたいです!
    そして賢太郎さん、こんにちは。賢太郎さんのブログ、政治ネタ多いですよね。私よりよっぽどいろんなことをご存知のはず。ちなみに賢太郎さんの指摘する「互いに主張しあう」だけの話し合いって不毛ですよね。本来、相手のいった内容を受けれて、それにこたえるかたちで議論が展開されなきゃいけないのに。
    ただ私自身、ディスカッションの進め方は難しいでなぁと日々反省しています。もうすぐ会社の合宿があるので、身体も動かして、頭をフル回転させるような議論をスタッフ全員としてみたいなと思っています。

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  5. 賢太郎

    千晶さん
    > ちなみに賢太郎さんの指摘する「互いに主張しあう」だけの話し合いって不毛ですよね。本来、相手のいった内容を受けれて、それにこたえるかたちで議論が展開されなきゃいけないのに。
    コメントの応酬って本当に不毛。何を求めているのか、その理由は何なのかということが提示されて、それを受入れるのか拒否するのか、何か条件があるのかという議論展開がされないものかな〜と思います。
    > ただ私自身、ディスカッションの進め方は難しいでなぁと日々反省しています。もうすぐ会社の合宿があるので、身体も動かして、頭をフル回転させるような議論をスタッフ全員としてみたいなと思っています。
    よく会議でファシリテーションをしますが、一番やっかいなのは「自分がこうしたいという意志はないが、人の希望にはコメントを繰り返す」という手合い。提案のない発言を提案に変えるのにいつも苦労します。
    先日朝礼当番だったのですが、挨拶の練習を前を向いてやっているのを隣の人と向かい合ってやってもらいました。みんな面白がってくれたし新鮮だったよう。意外とやってみると発見があっていいなと思いました。

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