“未来80% 現在10% 過去10%”
自分の頭の中を分析したら、きっとこんな割合に違いない。
今晩の夕食は何にしよう?に始まり、
明後日の講演では何を話そう?
来月の出張で誰と会おう?
半年後のカンファレンスの講演は誰に頼もう?
数年後にオープンする空間はどんな役割を持たせよう?
30年後の東京はどうなっていたらいいだろう?
こんな風に「未来」が私の思考をどんどん侵食していく。
私は未来が好きだ。楽しい未来を想像するのが好きだ。実際に自分たちでワクワクする未来を少しずつ作っているという手応えも大好きだ。でも、それにしても、少し未来に毒されすぎていないか。そんな疑問が少しずつ大きくなってきた。
私が未来ばかり想像する代わりに、失っているものはなんだろう?そう考えたら、昨日、ふと気がついた。
私は「未来」と引き換えに、「今」を失っているのかもしれない。
今、感じていること。
今、目の前に広がっている景色。
今、目の前で展開されている会話。
本来、今、意識を注ぐべきものごとや周りの人たちへの関心を弱めながら、未来を想像する時間に使っている。困った。私の「今」を取り戻さないと。。。そんな危機感を持っていた折、昨日久しぶりに会った物書きの友人が、奇しくもこんなことを言った。
「アメリカにはWriters in Residenceがあるんだ。コテージにこもって数週間、書くことに集中する。Facebookのチェックなんてしないで、自分の頭の中を整理して、書くことだけに集中できるんだ。そこで過ごす1ヶ月は、普通の環境の1年分に匹敵する濃密さなんだよ。」
彼のいうコテージでの時間は、まさに「今」との対峙に聞こえた。みんな自分なりのルールで、未来と今、オンラインとオフラインのバランスを取ろうとしているのではないか。私も、いきなりコテージに逃げ込むのは無理だけど、早速今日から始められる「今を奪回するルール」を考えてみた。
午前中を「今」のために使う。
まず朝は携帯じゃなくて目覚ましで起きる。
1時間、ゆっくり料理をする。
午前中は携帯を機内モードにする。
ソーシャルを見ない。
メールも原則、チェックしない。
そのかわり、しっかり考えること、言葉にすることに時間を使おう。原稿を書いたり、仲間とゆっくり話することを大切にする。午前だけじゃなく、夜も寝室に入ったら携帯はオフ、寝る前の読書時間を大切にするとか、細かいルールはこれから設計するとして、目指すバランスはまず、未来5: 現在4: 過去1。
まずはこれくらいから。自信がついたら、未来と現在のバランスを逆転させてみよう。どんな変化が現れるか、1ヶ月後にまた報告します〜。
(写真は、こないだ1時間オーブンに入れて自分で作った焼き芋。なんてことない、こんなものを作る心の余裕を得るのがテーマ。)