町を編む
宮田 明日鹿
作品について
みちくさのしかた①
思いをはせる
近くの公園から遊び声がきこえてきたり、路地裏から夕ご飯のいい匂いが漂ってきたり。さまざまな人の気配に触れながら、そこで暮らす誰かの生活に「思いをはせる」豊かなみちくさ。サステナブルな社会のために日々数値目標を目指すうちに、誰のために活動しているのかがわからなくなってしまうことがあるかもしれません。でも、知らない誰かの生活に思いをはせる想像力こそが、持続可能な未来をつくっていこうというモチベーションになりそうです。
2023年7月に開催したGREEN×GLOBE Partners
3周年記念イベント「ちきゅうのみちくさ展」。
このサイトは、本イベントのメッセージや展示作品、
トークセッションの内容などを記録し、
伝えていくためのサイトです。
社会や環境の課題解決に日々取り組んでいる方も、
自分なりの捉え方を模索中の方も、
サステナビリティを“寄り道”して考えてみませんか。
2023年7月5日 → 2023年7月27日
三井住友銀行 東館 ライジングスクエア1F アースガーデン共催 / 株式会社三井住友フィナンシャルグループ、株式会社三井住友銀行、株式会社ロフトワーク、株式会社コングレ
いつもと違う道を通ったり、
わざと遠回りしたり、少し立ち止まったり。
目的地に向かう途中でのみちくさは
知らない景色を見せてくれたり、
思いもよらぬ発見を与えてくれたりしたはずです。
本企画は、サステナビリティについて
みちくさしながら考える展覧会です。
持続可能な社会を目指すときに、
数値目標のような決められたゴールが多く現れます。
しかし、数字のその先にある
本当の終着点はどこにあるのでしょうか。
株式会社三井住友フィナンシャルグループが運営する、環境・社会課題解決をテーマに活動するコミュニティです。GGPの活動目的は、幅広い企業に向けて環境・社会課題に関する意識醸成を図ること。そして、志を共にする仲間が集い、学び合うことで課題解決に向けた新たなアクションが、このコミュニティ内から創発することを目指しています。
https://ggpartners.jp/
進みたい方向の矢印をクリックして
展示空間を寄り道してみましょう。
キャプションはをクリックすると大きく表示されます。
宮田 明日鹿
作品について
みちくさのしかた①
近くの公園から遊び声がきこえてきたり、路地裏から夕ご飯のいい匂いが漂ってきたり。さまざまな人の気配に触れながら、そこで暮らす誰かの生活に「思いをはせる」豊かなみちくさ。サステナブルな社会のために日々数値目標を目指すうちに、誰のために活動しているのかがわからなくなってしまうことがあるかもしれません。でも、知らない誰かの生活に思いをはせる想像力こそが、持続可能な未来をつくっていこうというモチベーションになりそうです。
Kanna Momose + Kohei Ito
作品について
みちくさのしかた②
花が咲く瞬間をじっと眺めたり、蟻が食べ物を運ぶ様子を追いかけてみたり。自分が生きている時間の軸を忘れ、夢中になっているうちに「別の時間の流れを感じる」のも、ひとつの面白いみちくさ。気候変動や生態系に関わる活動は目に見える効果がすぐには出にくいものの、他の活動と同じように短期的な成果が求められがちです。しかし、自然は人間よりも遥かに長い年月の蓄積で成り立っています。私たちは別の時間の流れを感じながら、長期的な視点をもって活動をしていく必要がありそうです。
岩崎 広大
作品について
みちくさのしかた③
建物の合間から見え隠れする山を見つけ嬉しくなったり、水平線を日が暮れるまで見つめていたり。自分もその一部に溶け込みながら自然の「風景に目を向ける」のも、素敵なみちくさ。環境問題などの地球規模の課題を考えることは途方もなく、疲れてしまったり、人間の無力さを感じてしまったりすることがあるのではないでしょうか。しかし、自分やこれまで人間が積み上げてきたことは歴史とその土地の一部であるという視点を持つことで、身の周りの環境や景色から得られる気づきはきっとたくさんあります。
キュンチョメ
作品について
みちくさのしかた④
約束の時間を決めないで待ち合わせ場所に向かったり、地図を見ないで目的地へと歩いてみたり。ひょんな出会いや天気、気分など「偶然に身を任せてみる」のも、日々何気なくやっているみちくさ。制度や規範などの枠組みは、ときに活動やコミュニケーションを機械的にし、枠からはみ出ないようにすることが主目的になってしまうことがあります。しかし、偶然に身を任せてみることで、その時々で必要な対応や通るべき道筋が見えてくるかもしれません。
全日本棍棒協会、東 樫
作品について
みちくさのしかた⑤
横断歩道の白線だけを踏んで渡ってみたり、落ちているどんぐりを拾ってみたり。見慣れてしまったものや当たり前とされていることから「遊びを見出す」のも、ひとつのみちくさの楽しみ。社会・環境課題に取り組むことには真面目で堅苦しいイメージがついてまわり、活動自体のハードルが上がってしまうようなこともありそうです。でも、そんな中でも遊びを見出して、楽しもうとしていくことが多様な仲間を巻き込むことにもつながり、活動自体も持続可能にするのではないでしょうか。
長谷川 愛
作品について
みちくさのしかた⑥
わざと遠回りしながら知らない道から帰ってみたり、建物の間にある薄暗い路地を探検してみたり。普段とは異なる体験を求めて「いつもとちがう道に進んでみる」のも、ちょっとしたスリリングなみちくさ。私たちが生きる社会には固定化された概念やものさしが至るところに存在し、知らぬ間にそれらで自分や他者をはかってしまっているかもしれません。しかし、いつもとちがう道に進むことが新しい視点を得ることにつながり、他者とのより多様な関わり方を思い描けるようになるのではないでしょうか。
studio TRUE
作品について
展示会場がある大手町周辺のフィールドリサーチの結果をまとめ、まちを様々な視点で眺め、体験することを促すガイドとなる情報展示です。あなたも、自身が日々目にするまちや風景を、様々な方向から捉えるみちくさをしてみませんか。
来場者の方々にサステナビリティや
みちくさにまつわる2つの問いに答えてもらいました。
あなたのみちくさアイデアは何でしょう。
photo: Yosuke Ohtake
会場での什器には、ものづくり産業のサプライチェーンからあぶれ、通常は燃料などとして利用される端材や、そもそもものづくりには活用されない細身の木を素材として採用しました。
什器と空間の設計は tamari architects、製作は株式会社飛騨の森でクマは踊る(通称、ヒダクマ)によるものです。
展示終了後は、丸太やパーテーションなどの一部はゴミとして廃棄するのではなく、個人や企業に引き取られ、思い思いの方法で活用されています。
2023年7月11日
展示期間中に開催したトークセッションでは、
従来のビジネスの常識にとらわれず、
多様なステークホルダーとともに地域社会や自然環境を
よりサステナブルにする事業を営む方々をお招きし、
これからのビジネスのあり方について
探求する議論を展開しました。
共催 / 株式会社三井住友フィナンシャルグループ、株式会社三井住友銀行
株式会社ロフトワーク、
株式会社コングレ
キュレーション/ 合同会社 studio TRUE + 株式会社ロフトワーク
アートディレクション・デザイン/ homesickdesign 黒丸 健一
会場構成・什器デザイン/ tamari architects
森の循環につなげる什器デザイン・什器制作/ 株式会社飛騨の森でクマは踊る
什器制作・施工/ 株式会社昭栄美術