ロフトワーク, 日記

真ん中なんてないよ、ドーナッツ!

2012年12月31日午後5時。

やり残した仕事を片付けるために朝からコンピュータに向かい、気がついたらこんな時間。さすがにメールもこなくなり、そろそろ年越しのために実家に向かわないと。 一旦、閉じかけたコンピュータを再びあけて、「やっぱり最後にブログを更新しよう!」そう決めました。これが本当に最後で最後の今年の仕事。振り返る暇もなく走り続けた2012年だったから、最後くらい、さっとでもいいから振り返っておきたくて。 今年良かったことといえば、やっぱりFabCafeの挑戦。クリエイティブの流通を掲げて10年経つけど、リアルな場をもつことのパワーを再確認しました。今までのデジタル中心のクリエイターだけでなく、世界のFabLabの仲間、電子工作グループやハッカーたち、メディアアーティスト、DIYなおじさまなどなど、ロフトワークのネットワークがひと回りもふた回りも大きくなりました。来年は台北出店も決まっています。FabCafeを中心としたクリエイティブ・ハックの挑戦は続きます!

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△こんな風にFabCafeではいつも素敵な出会いが生まれています MITメディアラボの所長補佐に就任したことも、個人的には大切な挑戦です。Joiを筆頭にメディアラボの仲間たちと、今、世界で求められている「イノベーションの実現」を追求できること。心から光栄に思います。正々堂々、ど真ん中からぶつかっていきたいと思っています。(詳しくは、Joiとの対談「予測しない、実践する、今想像できないことをしたい」をご覧ください)

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小豆島との出会いも忘れがたいもの。歴史あり、文化あり、自然あり。どれも壮大で素晴らしい。ひとつの島にこんなに惹かれたことないかもしれません。ロフトワークの仲間全員で行けたことも良かったのかもしれません。2013年はこの縁をつないで、8月1日から9日間、GAKKO PROJECTと一緒に、小豆島で世界の仲間たち70人と「未来の学校」を開催します。どんなプログラムなのか、楽しみにしていてください。

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そして年明けには、皆さんのところにロフトワーク一同、心をこめてつくった「会社案内2013年版」が届くはずです。恒例となった年末の会社案内制作。今年は原研哉さんが率いる日本デザインセンターとのコラボレーションで実現しました。原さんとは何回か対談していていつも「林さんの会社は不思議だ、不思議だ」とおっしゃるので、「じゃあ対談だけじゃなくて仕事もしてみましょうよ」と私の無茶ぶり(笑)。でもNDCの皆さん、それを快く受けてくださいました。一緒に仕事をしてみると、まさに「セレンディピティ」。想像していたとおりに、想像もしていなかった素晴らしいものが仕上がりました。私たちだけだったら、絶対に到達できなかった仕上がり。プロフェッショナルとの仕事には感動が溢れていました。

会社案内2013

改めて、どんな仲間と挑戦するかが大切になっていると感じます。私が最近「ドーナッツ」をメタファーに「個」を説明をすることがあります。自分は何ができるんだろう?と考えると、ついつい自分の内側を向いてしまいます。強みは?本当にやりたいことは?といった答えの出ない問いを続けて。でももし自分の真ん中なんて、ドーナッツのようにスコーンと抜けているよ、くらいに割り切って考えたら?私はそれでもいいと思うのです。自分の内側をじっと見つめて動けなくなるより、自分の周りに目を向けて、ワクワクする仲間と手をつないで、動きだしたい。いけるところまでいってみたい。だから、自分じゃなくて、自分と周りの接点が大切。それはきっとドーナッツのように、自分を美味しく楽しく取り巻いてくれるはず。

だから、2013年は巨大なドーナッツを目指します。

ぜひ私たちと手をつないでください!良いお年を!



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