イベント, デザイン

イノベーションとしあわせの関係性 (ICF2018の振り返り)

わたしの家があなたのだったら どうだろう

想像して マイアミ ニューヨーク 上海 アムステルダム ロンドン リオデジャネイロ 大阪の街が浸水し なんとか呼吸しようとする その姿を

テレビやパソコンで まだ私たちが生きてるか確認するだけで あなたは何もしない

この問題は 私たち皆に降りかかるのだということを

逃れられる者など 誰ひとりいない

そして一人ひとりが 決断しなくてはならないということを

キャシー・キジナーの活動『立ち上がれ』より

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2012年にスタートし、アートとサイエンスの視点を融合させ、前向きな未来像を描くことを目指している国際会議「Innovative City Forum」。伊藤穰一と一緒に、私もアート&サイエンスセッションのプログラム設計に関わってきました。過去5年間、先端技術がもたらす変化を中心に議論してきました。バイオテクノロジー、ブロックチェーン、人工知能。それらが影響を与える宇宙、都市、アートや文化。
 
「人間は100兆個を超える微生物と共生しながら、健やかさを保っている。微生物の存在も受け入れ、新しい新陳代謝をデザインすると建築や都市はどうなるのだろう?」
 
「乗数的に増えているセンサーは、地球上だけでなく宇宙にも広がっている。データはまるで新たな油田のように、人工知能や広告など巨大なビジネスを生み出している。便利さの一方で、失っているものはなんだろう?」
 
科学者や実践者、アーティストが一堂に会するからこそ可能な、多面的な議論がなされてきました。でも2018年のプログラムを考えるにあたり、むくむくと疑問が生まれました。私たち人間は、幸せに向かっているのだろうか?世界に、希望の膨らむストーリーは増えているのだろうか?
 
そんな問いが、今年のキーワード「Innovation for Happiness」につながりました。社会を動かしているのも、技術を進化させているのも、人。原点である「人」の視点に戻り、私たちが望む明日を描き、そのためのアクションに繋げる。
 
基調講演では、気候変動により国土消滅の危機に直面しているマーシャル諸島からきたキャシー・キジナーが、詩という原始的で力強い手法を用いて、経済成長と引き換えに私たちが直面している気候変動のリスクを訴えました。(冒頭の映像は、彼女の最新作)
 
オランダ人デザイナーのダーン・ローズガールデも、デザインの力で物の見方を変え、社会課題を解決できることを、宇宙ゴミのプロジェクトや、電気を必要としない光る道などの実践を通じて示してくれました。
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(すでに存在する宇宙ゴミの分布シミュレーション by Daan Roosegaarde)
 
分科会では愛、家族、身体、信用、アート、環境など多岐にわたるテーマで、既存の仕組みや私たちのマインドを、どうアップデートしていけばいいのかを議論しました。
 
幸せや喜びは、状態ではなくプロセス(活動)である。
だから、議論を続け、行動し続けることが重要である。
 
またいかなる場面でも、主体は私たちである。
経済性や利便性と引き換えに主体性を失うくらいなら、お金があるないにかかわらず、それは奴隷と変わらないのではないか。
 
 
この続きは、キャシーとマーシャル諸島で議論することにしました。
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