2007年1月21日にオープンしたばかりの国立新美術館。
休日は混むに違いない、と思い、
ちょっと早起きして10時の開館を狙って行ってきました。
噂には聞いていましたが、
実物をみると圧巻です。
黒川紀章、さすが!
ガラスの重ね方、曲線の描きかた、
ものすごくダイナミックなのに、きわめて緻密。
設計図には「10.5」とか「340」とか書かれていましたが、
単位はセンチメートルなのかな? メートルなのかな?
建築ではどれくらいの誤差が許されるのだろう。
ロフトワークのみんなでつくったら
「すみません、まだ10枚しかガラス重ねてないんですが、
もう設計図から10センチずれちゃってまーす」とかなりそう(笑)
展示の方はというと、正直、企画展はイマイチでした。
せっかくの広いスペースに統一性のない作品をこまごま陳列しすぎ。
今後も年間12,000点程度の作品応募がある「日展」などの
展示していくとのことで、どちらかというと
大規模貸ギャラリーみたい。 すごく残念・・・。
でも2階の黒川紀章展と
文化庁メディア芸術祭の無料展示はよかったです!
特にメディア芸術祭10周年企画展「日本の表現力」の
「未来への可能性」の展示が最高でした。
手をかざすと喜んだように反応する光や、
人間の五感に訴えるフィッティングルーム「クイーン・マンマ」、
そして磁石のような液体「磁性流体」が磁力で形を変えるさまを見ることができる「モルフォタワー」などなど、
最新テクノロジーとアートの融合がすごく楽しかったです。
※「モルフォタワー」の不思議さはこのムービーで是非!
これから行ってみようかなと思っている人、
ぜひ開館と同時に無料のメディア芸術祭展に直行してみてください!
Comments 13
>建築ではどれくらいの誤差が許されるのだろう。
許されている、というのかはわかりませんが、
超高層でもずれは数mmだろうとのこと。
黒川紀章さんの事務所行ったことあります。
皆さんプロフェッショナルでした(あたりまえだ)。
建築はミリ単位ですよ。
(建築士のなりそこねたので、、、。旦那は建築士ですが)
まだ見に行ってないので、見に行きたいなあ。
黒川さんの作品はあたりはずれがあるような気がしますが、今回のはaudiの新作発表会に使われていたり、なかなかよさそうですね。
chiakiさんが企画されたら、おもしろいものができそうですね〜。
せっかく素敵な建築なのだったら、インスタレーション展示とか全館でやればいいのになあ。。夜とか何かすれば楽しそうですね。
やっぱりミリ単位なんだ・・・。
さすがにメートルじゃまずいかなとは思ったけど
ミリとはね。
私がつくったら最初からピサの斜塔。別の意味でアートw
covacanaさん
そうなんですよ、せっかく素敵な建築なのにもったいないんです。BaselのUnlimited(新鋭アーティストの部門)みたいに、もっと大きな仕掛けとかインスタレーションを展示すればいいのに、と思いました。
※Unlimitedの文字の噴水は本当にかっこよかった。
http://www.flickr.com/photos/chiaki/172436834/in/set-72157594173554400/
同じ六本木エリアの美術館なのに、森美術館とは随分客層も違っていました。サントリー美術館はどうなのかしら。
ちなみに来週末は念願の「21世紀美術館」に行ってきます!
ちなみに二人とも、モルフォタワーのムービーみてくれた?
すごいよね〜〜、X-Menみたいだ!
来週も見に行っちゃおう。
>モルフォタワーのムービーみてくれた?
見ましたよー。
どちらかというと、新しいものという印象よりは、
小さい時に遊んだ砂鉄の動きと同じだなあ、、と。
寄り添ったり、ちぎれていく感覚が。
何か懐かしかったです。。
砂鉄か〜、たしかに!
私の何か見たことがある気がしていたの。
磁石独特の動きですね、うんうん。
おひさしぶりです。建築の世界の細かさは10分の1ミリくらいだと思います。もう少し小さな自分がやっていた作品づくりで素材を削ったりすると100分の1ミリは要求されました。誰かが要求するのではなく素材の方から要求してくる感覚です。1000分の5ミリ付近になると理解できたりできなかったりします。ものすごく集中力を使いますが通じ合えるとたいへん心地よいです。この集中力は今はありませんね(笑)。研磨のプロとかもっと細かい世界を扱っていると思います。
ヒデさん、お久しぶりです。ヒデさんも経験者なんですね。1000分の5ミリなんて、私には想像もつきません・・・。ただ後藤ミドリのヴァイオリンを聞いていると、最高の音をだせる人は弦を10分の1ミリ単位で意識して弾いているんじゃないかなと思いました。
ちょっと話はかわりますが、黒川紀章展のエントランスに黒川氏からの挨拶があるのですが、その中に「事実は存在しない。解釈だけが存在する」という現代思想が引用されていました。本当にそのとおりだなと思ったので、忘れないようにメモしておきます。
西洋人の日照に対するあこがれをそのまま建築にしたような。
冷房設備が巨大でCO2を巻き散らかすような設計ですね。
亜熱帯地域に変化しつつある日本としてはこのデザインは
?である。
日本の風土の森・水・太陽を象徴した建築にすべき
だと思う。
またUDデザインなどを導入して利用者にやさしい空間に
なっているのでしょうか?
どうも『若気の至り』の設計に思える。
建築のテーマとしては「エコ」とか「共生」がテーマにあがっていましたが、こういう建築だと冷房設備が巨大になるのですか?
>日本の風土の森・水・太陽を象徴した建築にすべきだと思う。
それはどんな建築になるんでしょうね。
つい木造を想像してしまう私は、発想が貧困か。
国立とか新国立とか現代とか新現代とか…どれがどれだかわからない〜ので「乃木坂美術館」とかにしてほしかったです。
確かに展示会の内容はコンセプトが古くって、六本木の森美術館の方がずっといけてるんだけど、でも高台の木立の中、夕焼けを複雑なルーバー越しに見る黒川紀章は、なかなか絵になる建物でしたよ!(税金もすんごい使っちゃったんだろうな〜って思ったけど…僕は許す(笑)!)
所蔵作品を持たない、一種の貸しギャラリーみたいなので…いつからロフトワークで、登録してるファインアーティストの人たちと面白いショーをしてみたいな〜(本気)。
>それはどんな建築になるんでしょうね。
例えばフランク ロイド ライトのカウフマン邸/落水荘
などが自分のイメージですね。
カウフマン邸、たしかに素敵ですね・・・
こんな美術館があったら行ってみたいです。
http://www5.ocn.ne.jp/~space/Fallingwater.html