御殿山ヒルズで打ち合わせがあったので
ちょっと足をのばして
大好きな原美術館@品川に行ってきました。
開催されていたのは
ヘンリー・ダーガー展
行ってみるまで知らなかったのですが
ヘンリー・ダーガーは、とても変わった経歴のアーティストです。
小さい頃に母を失い、父も病気のため施設に入ることに。
そこでは知的障害との誤診をうけ障害者として扱われます。
その後15歳で施設を逃げ出し81歳で死ぬまで
天涯孤独の人生を送った人です。
彼が死んだ後に部屋を片付けようとした大家が
残されていた小説と作品を目にし
「これはすごい!」と広める活動をしたため
死後に初めて認識されたアーティストなのです。
「生涯童貞の作家」としても有名のようです。
彼の作品は生き別れになってしまった妹や母親への愛情からか
可憐な女の子たちのイラストが中心なのですが、
なぜかペニスがついているのが印象的でした。
(真ん中の名刺入れは違いますヨ)
人に見られることを一切意識せず、
ただただ、自分が描きたいから描いた作品たち。
普通の画用紙に描かれた作品ばかりですが、
何ともいえない彼の世界観が溢れでていました。
そういえばこの前、グレゴリー・コルベールの
ノマディック美術館にも行きましたが、
彼はダーガーとは対照的なアーティスト!
コルベールの作品は、すべてが「見る人の視点」を
意識した作品。一つずつがまるで広告のように美しい。
ただ私には、どうもそこに「リアルさ」や
「抑えられないパッション」が感じられなくて、
ふ〜ん、という感じで見終わってしまった。
文学でいうと、美しい文章をかく志賀直哉と
書きたいことしか書けない無骨な坂口安吾のような感じ。
そして私はどうしても坂口派なのです。
Comments 5
アートとデザイン、自分本位と他力本願のはざ間で、素敵にコラボレーションできるプライベートが楽しめるといいかも。。
ヘンリー・ダーガーとコルベールって、山下清 vs エル・グレコ並にすごい比較ですね(笑)。
しかし千晶さんのこの日記を読んでひとつ腑に落ちたことが。
つまり、最近ずっと、自分の息子(1歳児)のおちんちんを見るたび、なにかを思い出しそうになっていたのですが、それが何だったかようやくわかりました。
ヘンリー・ダーガーのペニスを持ったヒロインたち、
ビビアン・ガールズでした…。
> 山下清 vs エル・グレコ
すごくいい表現!!!(笑)
まさにそんな感じ。さすがダさん。
いいとこついてくるなぁ〜。
いや、本当にそんな感じがしましたです。
> つまり、最近ずっと、自分の息子(1歳児)のおちんちんを見るたび、なにかを思い出しそうになっていたのですが、それが何だったかようやくわかりました。
ヴィヴィアン・ガールズね(笑)
かわいいよね。
ちなみに私、このエントリー書くとき、
どの言葉を使えばいいか悩んだわけ。
投稿ボタンを押した後に、
「直接的すぎたかしら?
「男性のシンボル」くらいにしておいたほうがよかった?
とか。
ということで、早々に別のエントリーで
かぶせてしまうことにしましたよw
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