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坂本龍一氏のソーシャルプロジェクト始動

坂本龍一さんが、北米ツアーをUSTREAMしたのはご存知の方も多いと思います。
私自身、Twitterで平野さんや古川さんのやり取りをみていて「本当に実現するの?」と最初は信じられませんでした。それが当日、実際にUSTREAMの放送が始まると、タイムラインは「教授だ〜」「音質最高!」「戦場のメリークリスマスが聞けるなんて!!」「古川さんと平野さんに感謝」と感動を伝えるコメントで埋め尽くされました。同時視聴していた人たちも1万人をあっという間に超え、私も会社の仲間と仕事なんてそっちのけで聴き入ってしまいました。
インターネットってすごい!
改めてそう感じました。ネットの技術やサービスはまだまだ日々進歩していて、私たちが想像もしていなかった感動をもたらしてくれる。ネットがますます面白い!そう思った瞬間です。
坂本龍一氏
▲猫耳をつける坂本さん (写真:池田晶紀)


ところがさすが教授!
USTREAM放送だけではとどまりません。
なんと1月9日の韓国公演では、「パブリックビューイング」というコンセプトで、一人一人が主体となって日本中/世界中で一緒にUSTREAMを見よう、というムーブメントを仕掛けているのです。さらにそれと同時に最高画質と音質を六本木のTOHOシネマズにも送り、映画館の中で視聴できる新スタイルにもチャレンジ。
もちろんそこには著作権の問題や、音楽業界のビジネスモデル変革の問題なども孕んでいますが、それでもこの一歩が歴史をつくることになるのは間違いない。これを「坂本龍一 ソーシャルプロジェクト」と名づけて、このプロジェクトの可能性について議論する「サカモト・ソーシャル・ミーティング」に参加してきました。
 ● skmtSocial project とは?
 ● 音楽家 坂本龍一が考えているコトとは?
 ● 1995年・1997年におこなったネットライブ中継の裏話
 ● ソーシャルメディア時代の音楽ビジネス(けっこう生々しいお話も)
 ● ネットライブ中継をパブリックヴューイングする時に気になる著作権がらみの話
といった議題を、坂本さん本人も交えて、予定を大幅延長して3時間みっちり話をしてきました。

▲USTREAMでの録画
ロフトワークでも早速アクションをスタート。ロフトワークのイベントスペースでパブリックビューイングを企画しました。全国で続々とパブリックビューイングの会場が登録されています。みんなと一緒に楽しみたいという人は登録会場をチェックしてみてください。もちろん、一人で部屋で堪能したいというスタイルだってOK。みんなで坂本さんの音楽を楽しもう!
<12/29 追記>
ミーティングの中で議論されたポイントを私なりに整理しました。
・パブリックビューイング時の著作権問題
商業的に音楽を利用すると著作権料が発生しますよね。では今回の坂本さんの講演のUSTREAM映像を放映する際、どういう利用をすると著作権料が発生し、どういう場合だと無料なのか、JRCの荒川さんも加わって議論しました。簡単に整理すると
 ×儲ける構造になっていたらNG
 入場有料、入場は無料でもお酒食事などその他の購入が必要等
 ○無料、あるいは「コストを参加者で分担」レベルはOK

とのことでした。詳細は公式サイトのガイドラインをみてください。
・音楽業界のこれからのビジネスモデル
前回の坂本さんのUSTREAM配信では多くの人が感動し、その対価としてお金を払いたい、でも払う手段がない、という状況が生まれました。総して「振り込めない詐欺」(笑)。しかし、その状況も変わるようです。来年前半にはUSTREAMに有料視聴機能が実装されるとのこと(米国ではテスト導入済)。そうなるとUSTREAMで感動を届け、その対価として視聴者からお金が支払われる。そんな新しい価値交換が生まれそうです。乞うご期待!
坂本さんに猫耳つけてもらっちゃった♡
▲坂本さんに猫耳つけてもらった一生の宝物!(写真:池田晶紀)
skmtsソーシャルプロジェクト集合写真
▲サカモト・ソーシャル・ミーティングの記念写真(写真:池田晶紀)



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