イベント

走りながら実行する:Vabel Conferenceで感じたこと

日曜日はVabel Conferenceに参加してきた。このカンファレンス、主催者からはメール連絡だけだし、講演者がすごく豪華な割に全然知られていないの、当日まで「本当に実施されるのかな?」という気持ちがあった。でも終わってみると、今までないほど刺激的で学ぶことも多いカンファレンスになった。そのポイントをいくつか整理してみたい。


「決めないこと」が生み出す「新発見」
そもそもカンファレンスのテーマがテーマレス、スペースレス、タイムレス。つまり決まりは一切ないということ。敢えていうなら「世界を変えるアイディアをシェアしよう」と。このテーマ設定には私もかなり悩んだし、他のスピーカーも口を揃えて「それは最も難しいテーマだよ」と言っていた。でもテーマレスだったにも関わらず、そこには共通のメッセージが浮かび上がってきたのがとても面白かった。
それは「考えるより感じよう」「批判するより実行しよう」ということ。予定調和からではなく生まれた共通性だから説得力があった。特に茂木さんが「人間は発言したことに脳を使ってしまう性質がある。日本はダメだ、ダメだと言っていると、脳もそのことに使われてしまう。それよりも大切な脳を、何がやりたいかを考えるために使おうよ」と。その通り!できない理由は100でも1000でも挙げられる。でもそこから何も生まれない。やりたいことをやってみるところからしか自分の人生は始まらない。
恐怖を乗り越えて成長する

今回のスピーカーは本当に豪華。他の講演者を教えてもらったとき、なぜ私がここに選ばれたの?と不思議に思った。しかも英語でのスピーチ!海外出張が多いので英語は流暢だと思われることも多いのだが、社員から「林さんの英語を聞いて自信がつきました」と言われたくらい初歩レベル。韓国で講演したときも質問が流暢すぎて聞き取れず”Would you tell me a question slowly?”と頼んで会場が笑いに包まれたことも。
これはクリエイティブに力を入れるしかない!とプレゼンデータのクリエイティブに情熱を注いだのに、当日会場の技術的な問題でMacからうまく映せず、動きが一切ないプレーンなPDFでプレゼンするはめに。これはかなりダメージ。三重苦の私だったけど、壇上にあがる瞬間、「それでも自分がやれる最善をつくすしかないね」とふっきれた瞬間があった。
こういう恐怖やプレッシャー、逃げたい気持ちが生まれることが、自分の器を大きくすることなんだなと思った。自分にとって簡単なこと、余裕をもってやれることをやっていてもなかなか器は大きくならない。一つずつ、逃げたい自分と向き合い、自分のできる限りのエネルギーを注いで、成功に向かって走ること。その大切さを実感した。
それはこのカンファレンスの主催者Kimがまだ21歳で(すごいよね!)、色々なところがまだwell-organizedではないんだけど、それでもやりたいという情熱でここまでやってしまったことにも表れていると思う。小さいプライドなんて捨ててしまえ。だって周りは大して期待してないし注意も払ってない。それよりももっと自由に、もっと大胆に。
情熱は若者だけの特権じゃない
もうひとつこのカンファレンスに参加して体感したこと、それがこれ。南條さん、斉藤さん、黒川さん、石倉さん、茂木さん。私以外のスピーカーは全員私より年上だけど、驚くほどエネルギッシュ!壇上を歩き回り、時にシャウトするかの勢いで、全身で訴えかけてくる。その迫力たるや、ロックバンドのコンサート並み。大袈裟に言ってない。
パッションって若者だけの特権じゃないんだな。さすが各領域で日本をリードしている人たちです。私だって負けてられません。
みんな英語が上手だね
日本人は英語が下手だ、そんな先入観、もう捨てましょう。会場に200人ほどいたと思いますが、通訳なしでみんな聞き入っていました。それに質問した人たちの英語も素晴らしいレベル。他のカンファレンスでも、確実に英語でコミュニケーションできる日本人は増えている。もう、どんどんカンファレンスを英語でやっちゃえばいいじゃん。そう思いました。私が企画している3月の連続トークイベントも半分は英語セッションにしてしまうつもり。そういうところから海外志向のマインドは育つはず。
以上、刺激的なイベントでした!
参考:私のプレゼンデータ イラスト:Jun Oson



Leave a Reply