それは、GW前の出来事。
ロフトワークでインターンをしていた男の子が顔をだして、4月に入ったばかりの会社をやめてしまったと報告してきました。就職活動のアドバイスもして、最終的に大手ISPへの内定が決まった時は「おばあちゃんも泣いて喜んでくれました!」とあんなに嬉しそうだったのに。
「パラソル部隊じゃあ時間の無駄だと思って。
もっと人に必要とされる仕事をしたいんです。」
う〜ん・・・。別に大企業を信奉するわけじゃないし、不安になる気持ちもわからなくもないけど、それでもさ・・・。モヤモヤしながらGWに突入。溜めていた日経ビジネスを読んでいたら、就職先人気ランキングに関するコラムを発見。久しぶりに意識して見てみたらびっくりしてしまいました。
三菱商事、東京三菱銀行、松下電器、ソニー、JTB、資生堂、電通・・・
文/理系、男女の差は多少あっても、10年前に私が目にしたものとほとんど変わってないじゃない!
ホリエモンがあれだけ注目を浴び、Yahoo! JAPANは最高益を計上し、楽天イーグルスやソフトバンクホークスが誕生しているけれど、そんなのびくともせず、なんですねぇ。どうしてだろう?
就職活動している学生が目にする情報はとはいえリクナビ中心。実は情報源がまだまだ限られていて、ステレオタイプな情報しか手に入らない。
あるいは、情報として入手しているけれど、やっぱり人生安定志向!ネット系企業とかベンチャーはできれば避けてたい。 とか?
どんな理由にせよ、今回のインターン君の退社事件も含めて、学生にとって「働く」ということについての情報提供って、まだ十分じゃないんだなと実感しました。それもそうですよね、就職活動生の9割が利用する「リクナビ」って、とはいえまだまだ紙媒体をベースにした従来の情報を、ネットに移植しているだけだもの。大学生たちが、「会社員」としての将来じゃなくて、「自分の人生」としての将来を描けるように、インターネットを利用してどう情報発信をしていけばいいのか、考えてみたいなと思いました。
それはさておき、皆さん、もしもう一度大学生に戻って就職活動できるとしたら、どこに就職してみたいですか??
私はね、リクルート。
5年くらい、徹底的にしごいてもらって、まっちょな社会人になれそうなので。って、リクルートも定番人気企業か(笑)
Comments 10
大学も会社もそこに入るのが目的になっちゃっているので、そこで何を実現するかというのが目的になっていないってことでもあるように思います。業種と職種という言葉の理解が不明確なまま人気企業に目的意識も不明確で入るという事も多々。これは見極めずに採用する企業も悪いわけですが、お互いに不幸ですよね。
また、就職活動って言い換えれば、自分という商品を一流の企業のバイヤーに売り込むという事ですから、自分を非常に短期間に鍛える絶好の機会という捉え方もあるのじゃないかと。時効だから言いますが、私は入る気のない、とある業界の面接で役員面接まで鍛えてから別の業界に就職しました。ごめんなさーい。
私はバブルの頃就職活動し、学生に人気のある一部上場企業に入社しました。それから、10数年を経て業界最大手のIT企業で働きました。
・・・言えるのは、月並みですがどちらも一長一短あるなあということ。一部上場企業は、優秀な人材を揃えているので、その中で働くのはたいへん勉強になることでした。でも、組織が大きすぎて自分の能力を思うように活かせない。IT企業は、なんといっても時代の最先端を行く爽快感がありましたが、弱肉強食のゆえ弱ってるとつぶされる・・・
ただ、同じ会社でも部署とか上司によって、まったく違う道を歩むというのも確かなので一概には言えませんね。
私が今就職活動するとしたら・・・やっぱ堅実に電機メーカーとかかな・・・
林さん、こんにちは。ヨロンと申します(^_^)。
トラックバックいただきありがとうございました。
いまだに大学生の就職先人気企業にあまり変動がないのは、それこそ大人社会の反映なのでしょうね。
私も最初は大企業に就職し、そこから紆余曲折ありながら今日にいたっていますが、その過程では大きな組織だからこそ学べたことも多かったと実感しています。
今大学を卒業して就職先を選ぶとしたら、やはり、そこそこは世間に名の知れた会社を選ぶのではないでしょうか。
ベンチャー企業といっても、きっと名の通ったライブドアとか楽天とかね(笑)。
リクルート、ソニーといった人財輩出企業も、メディアでやたら取り上げられるので、既にそのこと自体がブランドになっているように思います。
リクルートで起業のための修行を積むんだみたいな。
大学生のときって、情報収集力もないし、ましてや企業を見極める力もないでしょうから、やっぱり多少なりとも知っている企業を選択しちゃうのかもしれません。
今の日本だと、会社を辞めた後でも、過去に勤めていた企業名が役立つこともあるので、「とりあえずそこへ就職」、「とりあえずそこで修行」みたいなのってありかなと思います。
インターンをした場所がロフトワークだったので、大企業で働く前にこれからあるべき Working Style を、インターンの方は体験して知ってしまっていたから、というのもあるのかもしれないですね。
今後は、複数の会社でのインターン的な就業体験(アルバイト、ではなく。)を積む事は、会社選びをする上で非常に重要になってくる様に思います。
雇用主たる企業側と学生側双方のニーズ・ミスマッチが入社してからわかるのでは双方にとってもったいない部分があると思いますので、企業側もインターンの機会をさらに増やして欲しいものです。
>藤本さん
たしかに私だって大学生のとき、「職種」なんて全然理解してなかったですからね。親が良いって言う理由だけで、文系マーケ専攻なのに、東京ガス受けてみたり(笑) そんなものです。ただ、だったらなおさら、一度何らかの夢をもって入社したところでは、2〜3年頑張って何かを習得してほしかったなという気持ちになってしまったのです。でもそんな感覚は、このデジタルの時代、もう古いのかもしれない。ダメだったら次!次! うん、そのほうが今風だ。インターン君を応援してあげよ。
>なおりんさん
お久しぶりです!もう一度就職するなら電機メーカーですか。ほう。なんだか誠実でまっすぐななおりんさんのイメージに合っている気もしますネ。ところで今はどんな業種なんですか?時間があったらまた連絡ください。
> ヨロンさん
早速のコメントありがとうございます。たしかに大企業は余裕があるので学ばせてもらえることはたくさんあると思います。でもその分、例えば費用対効果に対する意識が薄くなったり、思考が保守的になってしまう影響もありそうです。結局、どんな環境にせよ、本人次第なのかもしれませんね。
> minamiさん
インターンの機会創出は私もとても大切だと思います。minamiさんもおっしゃるとおり、コピー取りとか電話番みたいな「安価なアルバイト」としてでは意味がないので(そういう会社も結構あるようですが・・・)、実際にビジネスがどういう形で進むのかを感じられるスタイルで、うまくインターン生を組み込んであげたいなと思っています。
はじめまして初めてコメントします『恵比寿のカード企画者』です。私もこの年代を相手に事業を展開している企業にいるのですがこの層に共通して感じたことは「受け答えは真っ当なんだけど、どこか突き抜けるものがない」ということですかね。
自分も社会人になった10年前を振り返ると、とても幼稚な受答えだったけどもっとみなぎる意思みたいなものがあったと思っています。
単に教育制度や人口構造の変化によるものだけなのか、それとも彼らがこの10年の企業活動・情報を生活者という立場で見てきて「働く」、「会社に入る」ということに対して、どこかあきらめであったり、夢を持てなくなってしまったりしているのではとも思います。いわばそういう社会を作り上げてしまった自分たちの責任でもあるなと痛感します。
もっと元気な企業、人に喜ばれることの感動がある仕事、働くということが自己実現をかなえてくれる素敵な事象であるということを、まずは今この時点で“働いている人達”から始めていかねばなりませんね。
自分がもう一度就職活動するなら、ゼネコンかな。
旧態依然とした体質・談合やら下請け、孫請けといった複雑でかつ責任所在があいまいな実態などいろいろ問題はある業態ですが、やはり街をつくる、人の集う場をつくるという仕事って夢があったり、多くの人に喜ばれる仕事ですよね。
恵比寿のカード企画者さん、ちぃぃっす。ゼネコンを希望する「カード企画者」なんてアヤシイ・・・。一瞬、誰かと思いました(笑)
ゼネコン、いいですねぇ。やってみてください!最近、I LOVE NEW TOKYOプロジェクト(http://www.ilovenewtokyo.com/) みたいに、「地域開発」志向も広がっていて楽しいですよね。
ちょっと話はそれてしまいますが、昔、インスタレーション(絵とか写真じゃなくて、空間自体に意味をもたせるアート)って全然興味なかったんですよ。「なんじゃこりゃ」って。でも最近、すっかりインスタレーション・ラブなんです。今日も横浜美術館に行ってきたんですが、絵そのものより、額縁や壁とのなじみ方とか、周りの絵との空間とか部屋の広さとか、そういのが気になっちゃって。ということで、まあ、空間バンザイ!な感じ。
こんにちは、ナミヘイです。タイトルに惹かれてコメントする気になってしまいました。だいぶ前の記事ですが、読んでくれる人はいるんだろうか……。
林さんならリクルートだそうですが、「勉強のために入社するなら」という意味でいいなと思ったのは日本マクドナルドです。実際に入ったのは同じ大学の知り合いで、今は知りませんが、バブル当時は早慶から入社する人間はほとんどいなかったそうです。
スーツも着ずに求職活動に出かけ、あっさり受かったと聞いて、「そんなんでいいのかよ」と思いましたが、当の本人は意外にちゃんと考えてたようです。
マクドナルドが供する商品がいいとは思いませんが、少なくともマネジメントの効率化は徹底してますよね。その結晶が分厚いマニュアルだと思うのですが、一から作るよりは、既成のマニュアルを読み込んで血肉化したのち自分なりにアレンジする方がはるかに合理的と思いました。
入社したら3年ぐらいで店長でしょう。コギャルからオバサンまで多様なアルバイトを使わなきゃいけないわけで、イヤでも人心掌握能力が鍛えられます。
もろもろあって、経営者に最低限必要なものは30歳前に身につくような気がしました。あとは、ハンバーガーでなく何を売るかを考える!
ただ、その知り合いが独立して自分の会社を起こしたかといえばそうではなく、マクドナルド自体は早々に退社したのですが、その後長らく資格試験の勉強中なんですよね。それを見ると、「マクドナルドは起業家の学校」とは言えなくなるのですが……。
ナミヘイさん、こんにちは!
ちゃんと読んでますよ〜。
マクドナルド、たしかに興味深いですよね。私も「マクドナルド化する社会」という分厚いビジネス本、持っています。(内容は、マニュアル化が進むと、ある一定のクオリティは保てるけど、個人の考える力やよりよくする力がなくなって、社会としては疲弊する、みたいな内容だったとおもいますが)
どんなマニュアルなのか見てみたいな。
分厚いだけのマニュアルじゃあ機能しないから、
どんな(やる気がなかったり、常識がなかったりするような?)人でも、わかって、それが実行できるようなマニュアルってどんななんだろう?
図解?
マンガ?
チャート式?
それともマニュアル自体というより、それをつかって教育する人的な教育システムがすごいのかな?
アルバイトしてみたいけど、もう年齢制限ひっかかりそう(笑)