金曜日は、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」のワークショップに参加してきました。
このワークショップはとても特殊で、どんなに目を凝らしても何も見えない”まっくら”な空間の中で、視覚以外の感覚を使って過ごしてみる体験型展覧会。
1989年に、ドイツのアンドレアス・ハイネッケ博士のアイディアで生まれ、今日までにヨーロッパ中心に70都市で開催、なんと100万人以上が体験しているワークショップなのです。
私が参加した回は、自分も入れて参加者7名。薄暗いエントランスで、簡単な説明をうけて白い杖が各自に渡されました。
「では、今日皆さんを案内するワカナさんをご紹介しますね」
すると、真っ暗な会場から男の子がスッとでてきました。
その瞬間、「あ、彼は目が見えないんだ」。
いくら案内役とはいえ、あんなに真っ暗な中で人を待っていられるわけない。それぐらい会場は真っ暗だったのです。
黒いカーテンが閉められ、完全な暗闇の世界へ・・・
私たちのワークショップが始まりました。
最初は手すりを頼りに一歩ずつ前へ。
でもすぐに手すりもなくなってしまい、
そうなると頼りになるのは「杖」と「人の声」だけ。
「まさこ?」
「ちあきちゃん?」
「いる?」
「いるよ」
(案内人ワカナさん)
「最後の人、大丈夫ですか?僕はここにいますよ。」
声が聞こえてくる大きさとか位置で、その人との距離とか関係を把握する。人の声がこんなに心強く聞こえたことはありませんでした。
最後はみんなでバー空間へ。
(もちろん真っ暗なまま)
私はワインを頼んだのですが
「白ワインか赤ワインかわかりますか?」
と聞かれると、一瞬「えっと・・・」。
白ワインと赤ワインなんて味が全然違うと思っていたのに、視覚からの情報がなくなるとこんなにも心許なくなるなんて、不思議です。あの会場が一体どれくらいの広さだったのか?たくさん歩いた気がするのに、もしかすると本当に小さい空間をヨチヨチ歩きしていただけなのかも?
人は通常情報の8割を視覚から得ているそうです。
1時間があっという間に過ぎてしまう素晴らしいワークショップでした。当日券もでるようですし、常設化の運動も進んでいるようなので、チェックしてみてください。
Comments 3
そんなワークショップがあるなんて知りませんでした。
ツマともども、たいへん興味津々です。
ワークショップっていうのは、こうあるべきですね。
志がまた高くなりました。(何の?・笑)
ちょっとしたハプバーですね。
エヘ。川´-`川
> ダさん
そう、お二人が興味津々になっちゃうタイプのワークショップでしたよ。目が見えない世界。実は想像していたよりも、居心地のいい世界でした。
> ロンゲくん
あやしいコメントなんでしょ、コレ?
ちなみに私は「ハプニング」といえば、草間彌生。
彼女のハプニングは最高にキュート!!
http://www.yayoi-kusama.jp/j/happening/index.html
でも「ハプニング」の定義ってなんなんだろう?ちょっと調べてみたけど、ばっちりはまるものがない気がします。
・カウンター・アートの形式/アナーキーなアート
・物質的な作品として残らないアートワーク
・予想のつかない前衛的なアート