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「万華鏡の視覚」展レポート

前回の「チャロー!インディア」展に続き、森美術館の企画展「万華鏡の視覚」展ロフトワークのクリエイターと一緒にレビューする企画を実施しました。
万華鏡の視覚展
前回から更にパワーアップしたのは、本企画の参加者が撮影した写真はFlickrにまとめてアーカイブしているところ。通常、美術館は「宣伝用の写真」だけの提供ですよね。でも今回の取り組みでは、いろんな人の視点で「万華鏡の視覚」展を撮影してもらい、まさに本企画展のタイトルどおり「見方によってさまざまな表情で訴えかけてくる作品たち」を切りとった大きなフォトアーカイブの役割を果たすことになりました。
これってすごいことですよね。日本の美術館では初めての取り組みなのでは。
こんなチャレンジングな企画を許可してくれた森美術館に感謝です。


さて、実際に作品を見てみての感想。まずポスターで使われていた写真がすごくインパクトがあったので、実物はどんななんだろうと楽しみだったのですが、この作品については「カメラマンにやられた」という感じ(笑)
でもそれ以上に目を奪われる作品がたくさんありました。
なんといっても素晴らしかったのがオラファー・エリアソンの《Your welcome reflected 2003》。光の当たり方で青くなったりオレンジになったり。幻想的な光景に夢中になってシャッターをきっていました。
《Your welcome reflected 2003》
《Your welcome reflected 2003》
それからイェッペ・ハインの光り輝いて動く球体《Reflecting Object》もとてもチャーミング。写真とっている自分や周囲の人間が映りこむのがまた面白い。みんな夢中になって追いかけていました。
《Reflecting Object》
それ以外にも、暗闇に木の机がおいてあり、そこに触れると囁きや歌声などが聞こえてくる「聴覚と触覚を同時に刺激する作品」ジャネット・カーディフの《To Touch》も魅力的でしたし、
《To Touch》
自分が宇宙空間に迷い込んでしまったような感覚になるジョン・M・アームレーダーの作品も迫力がありました。
《Global Domes XII 2000》
インドに亡命しているチベットの修行僧の修行風景を描いたドキュメンタリーもじっくり見ると奥深いし、ロス・カルピンテロスの壊れたブロックのような作品も、作品の前面と背後とでは与える印象が大きく違っていて驚きがあります。
《凍結された惨事の習作》
《Untitled 2008》
見る角度、見る視点、見る時間によって表情がどんどん変わる。

それって、私たち人間にもそのまま当てはまりますね。



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