ニューノーマル時代のサービスデザインを「工芸」から考える
「クラフトソン2020」への参加者募集スタート
京都を舞台に2017年より毎年開催されている「DESIGN WEEK KYOTO クラフトソン2020」(クラフトソン=クラフト(工芸)×ハッカソン)。今年は2020年7月〜2021年2月にわたって開催され、ロフトワークは京都NEW MONOZUKURI創出協議会およびKYOTO KOUGEI WEEK実行委員会のパートナーとして、8月のワークショップを企画・実施します。
今年度はオンラインでの実施が決まり、全国から参加者を募集することになりました。今年のテーマは「バグ!」。技術や文化を発展させてきた「バグ(=欠陥、不具合)」をどのように生活の中に取り戻すのか?そんな視点から、工芸の可能性をアップデートするサービスやプロダクトを考えます。
参加者は、2日間のワークショップでプロダクトのアイデアを作り、2021年2月の投資家向けプレゼンテーションに向けて、メンターの指導を受けながらブラッシュアップを行います。また、プレゼンテーションで採択されたアイデアには事業化のための賞金やサポートが提供されます。
クラフトソンが目指すのは、アイデアのみで終わらせず実際に「新規事業」を立ち上げること。応募対象も、工芸に携わる職人はもちろん、クリエイター、学生など、バックグラウンドも業種も様々です。募集期間は2020年8月17日24時まで。新規事業やサービス開発でのアイデア具体化、パートナー探しに関心のある方はぜひご参加ください。
バグ(=欠陥)が工芸と生活をつなげる
今年のクラフトソンではバグをヒントに新規事業開発に挑戦します。
そもそも私たち人類の進化も遺伝子の突然変異という「バグ」によるものです。社会を発展させてきた新しい価値観、文化や技術も様々な「バグ」を通じて生まれてきたことを考えると、今起きているコロナ禍もあるいはそのひとつなのかもしれません。そう考えるとこの「バグ」は、取り除くのではなく活用するという姿勢が有効ではないでしょうか。
近代以降の産業では、「工程を完璧にコントロールしバグを最小化する」ことが推し進められてきました。しかし、そういった効率化の結果として「予想を超える大きな変化」は起きづらくなっています。一つ一つが異なる自然素材と向き合い、「勘」や「感性」を伴った手しごとを行うクラフトは「バグ」そのものを内包している存在です。そこにクリエイティブのヒントがあるような気がしてならないのです。
京都の歴史の中で長い時間をかけ研ぎ澄まされた美意識と技術の粋「クラフト」と、この進化をもたらす「バグ」の視点を掛け合わせたとき、はたしてどんな画期的なアイデアが生まれるのでしょうか?伝統からこそ、新しい時代に求められる未来の価値が発見されるのではないかと期待しています。
事業化に向けた支援体制
ワークショップでは3,4名のチームをつくり、2日間かけて工芸をベースにした新規事業アイデアを創出。2日目の夕方には審査員による選考が行われ、選ばれた2,3組には事業化のための資金として賞金が提供されます。また、選ばれたアイデアは2020年2月に、世界で活躍する投資家等を前にプレゼンする機会が得られます。
ワークショップ自体は2日間という短い時間ですが、その後の事業化に向けて主催チームが全力で支援する本プログラム。領域や業種は問いません。今年のクラフトソンに本気で取り組んでみたい方を広く募集します。
こんな人におすすめ
応募いただいたあと、参加者の特長を見ながら、主催チームがバランスをみてチームを組みます。
ぜひ、自分のタイプを診断した上でご応募ください。
「プランナー」タイプ
みんなを引っ張ることができ、計画を立てることが好きな人
「アイデアマン」タイプ
アイデアを考えたり、妄想することが好きな人
「コミュニケーター」タイプ
話やアイデアを聞き出すことが得意で、チームでものをつくるのが好きな人
「クリエイター」タイプ
手を動かしたり、何か形にすることが好きな人
参加前に自分のタイプを調べてみる:
「DESIGN WEEK KYOTO クラフトソン2020」
2020年7月〜2021年2月にわたって開催される「DESIGN WEEK KYOTO クラフトソン2020」。8月に開催される2日間のワークショップを皮切りに、2021年2月の事業者プレゼンテーションに向けて約半年間、チームごとにアイデアのブラッシュアップが行われます。ロフトワークは8月のワークショップを企画・実施します。
開催概要
- 自己紹介とチームビルディング
日時:8月20日(木)18:30-21:30
会場:オンライン - アイディエーション・ワークショップ
日時:2020年8月29,30日(土,日)10:00-19:00
会場:オンライン / 京都リサーチパーク(※)
(※ 京都近郊在住の方に限り開放予定)
主催:
京都NEW MONOZUKURI創出協議会 ※1
KYOTO KOUGEI WEEK実行委員会 ※2
※1 京都NEW MONOZUKURI創出協議会は京都市、京都リサーチパーク株式会社、一般社団法人Design Week Kyoto実行委員会で構成されています。
※2 KYOTO KOUGEI WEEK実行委員会は、京都府内の伝統工芸・ものづくり関係団体で構成され、京都府が事務局を務めています。
参加費:
無料
問い合わせ:
info@designweek-kyoto.com
ロフトワークについて
ロフトワークは「すべての人のうちにある創造性を信じる」を合言葉に、クリエイターや企業、地域やアカデミアの人々との共創を通じて、未来の価値を作り出すクリエイティブ・カンパニーです。ものづくりを起点に、その土地ならではの資源やテクノロジーを更新する「FabCafe(ファブカフェ)」、素材と技術開発領域でのイノベーションを目指す「MTRL(マテリアル)」、クリエイターと企業の共創プラットフォーム「AWRD(アワード)」などを運営。目先の利益だけにとらわれず、長い視点で人と企業と社会に向きあい、社会的価値を生み出し続けるビジネスエコシステムを構築します。
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