loftwork Webmaster Camp Vol.5「2016 Advisory Board Open Session」
Webに携わるすべての人がアイデアや学びを共有できる、コミュニティとサロン型イベント「Loftwork Webmaster Camp(WMC)」。これまで「Webのトレンド」「Webマスターの哲学」「組織・チームの課題」「Webと顧客体験」など、様々なテーマに触れてきました。
取り組みを始めて2年目。この春からは、新たなアドバイザリーボードメンバーを迎え、アイディアや学びを共有するだけでなく、インストールして実験・実行するためのオープンなプラットフォームにバージョンアップしていきます。
2016年Webマスターが取組むべきことは何か?
キックオフとして開催したのが、アドバイザリーボードメンバーとゲストで2016年度のWMCの方向性を決める企画会議をオープンにしたイベント「WMC Advisory Board Open Session」。
アドバイザリーボードメンバーとゲストは、全5名。
デジタルマーケティング、UI/UXデザイン、コンテンツ運用等、さまざまな領域のプロフェッショナルが集いました。
・アビームコンサルティング 本間充氏
・シフトブレイン 鈴木慶太朗氏
・NEC / Web広告研究会 代表幹事 田中滋子氏
・芝浦工業大学 羽田朋弘氏
・ロフトワーク 原亮介
2016年Webマスターが取組むべきことは何か? そのために、WMCでどんなアクティビティをすべきか?
企画会議は、ボードメンバーとゲストを聴講者が円形に囲むという、ちょっと珍しい会場レイアウトでスタートしました。
開催にむけて、ボードメンバーに事前アンケートを実施。
“Q1 – この1年で実感しているWebを取り巻く環境の変化はなんですか?”
“Q2 – この1年で持ったWebに対する課題はなんですか?”
“Q3 – 2016年、Webで大事だと思うキーワードはなんですか?”
“Q4 – その中から一つ課題提起するならどんなものがありますか?”
回答を整理すると、主に6つのトピックが見えてきました。
そして当日、会場の壁一面に描かれた多くのキーワードをもとにディスカッションがスタート。
コンテンツ×ブランディング×UX
PCからスマートフォンへ。Web閲覧の環境はぐんと変わってきました。ユーザーの行動やコンテンツの捉え方が変化するなかで、コンテンツの内容やクリエイティブのつくり方も合わせて対応していくこと。ユーザー理解を深めること。そのためにはデザインリサーチを行い顧客体験を設計するなど、制作の上流過程から関わる必要があります。
「Webコンテンツは『ニュース』ではなく『ブランド価値のあるもの』を出すのが本意。LEXUSがロイヤルユーザー向けに印刷・公開しているマガジン『BEYOND』やNewBalanceの『GMS』は、ユーザーニーズとビジネス施策のマッチングを、戦略として事業にうまく組み込んでいる良例」と話す鈴木氏。
「キャンペーン的な一過性のものではなく、文脈をつくりサステナブルな取り組みをしていく必要がでてくる。しかし、そうなると運用負荷も高まる。すべてWebマスターがやるのではなく、コンテンツは編集者が、クリエイティブはクリエイターが、などプロに任せ、Webマスターは割り切った活動をすべき」と本間氏は話し、メーカーと各専門家の関わり方を変えていかなければと提言しました。
ブランディングの観点から世界観を強く打ち出しているコンテンツに対して、原は「緻密に作りこまれた写真や記事の良さがある一方で、『無編集』ゆえの面白さもある。ユーザーによって閲覧デバイスが多様ななかで、既存環境に依存した『PCでみないと伝わらないブランド感』をどう調理していくかが今後のWeb運営の鍵」と課題提起しました。
どこまで求める? Web担当者のリベラルアーツ
「本当にやるべきことのために、やらないことを明確にする」。
Webを取り巻く環境の変化によりWebマスターに求められることはどんどん拡張しています。しかしWeb制作の現場では、関係者や細かなワークが複雑に絡み合い、「誰が何をやるのか」についての議論は往々にして起こるもの。
ユーザーに求められていることを実現するために、やらないことを明確にすることが指針に立てられました。
企画会議の最後には、「WMCのビジョンは、『Web担当者同士が助け合うこと』。これからのWMCは今日上がったテーマごとにワーキンググループをつくって個別に走っていく可能性もある。ぜひ他のWeb担当者仲間にも伝えていってほしい。社内でより認知度が高まり、他部署とかかわり戦略的なデジタルマーケティングを行うWebマスターを増やしたい」と本間氏が締めくくりました。
イベント概要
今まで「Web Trends」「働き方の哲学」「組織・チームの課題」などさまざまなテーマを投げかけながら、業界や組織の枠を超えWebに携わる人たちの”これからの仕事のあり方”について大きな枠組みで考えてきました。
2016年4月からは、アイデアや学びを共有するだけでなく、それをインストールして実行・実験するためのオープンなプラットフォームとして、さらに多様なテーマ、多彩なゲストを迎えて取り組んでいく予定です。
そのキックオフとなるのが今回の「WMC Advisory Board Open Session」
WMCのボードメンバー本間充氏と、新たに加わるシフトブレイン鈴木慶太朗氏、そして多彩なゲストを迎えて、今まで掲げたテーマをもとに生まれた様々な考察から、新たな活動指針を決めるアドバイザリーボードミーティングをオープンイベントとして開催します。
Webのトレンドを知りたい方はもちろん、これからのWMCでとりあげてほしいテーマがある方などぜひご参加ください。
開催概要
セミナータイトル | loftwork Webmaster Camp Vol.5「2016 Advisory Board Open Session」 |
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開催日時 | 2016年4月14日(木)15:15〜18:00(15:00 受付開始) |
場所 | loftwork COOOP(loftwork渋谷 10F) [東京都渋谷区道玄坂1丁目22−7 道玄坂ピア10F loftwork COOOP] ※井の頭線渋谷駅 アベニュー口より徒歩 5分 JR渋谷駅 玉川口より徒歩10分 地図 |
対象 | ・2016年のWebトレンドを知りたい方 ・企業Web、広報、マーケティング担当者 ・Webに関わるプランナー、デザイナー、エンジニア |
参加費 | 無料 |
定員 | 30名 |
主催 | 株式会社ロフトワーク |
ご注意 | ・定員を超えた場合、抽選となります。 ・参加者の皆さんの聴講・作業風景などのお写真や、発表いただく内容は後日弊社サイトにて掲載させていただく可能性があります。 ・プログラムは、予告なく変更される場合があります。 |
プログラム
15:15〜15:30
Opening
- これまでのWMCの取り組み
- 本日の主旨
15:30〜15:45
Lightning Talk
- 本日のアドバイザリーボードで目指したいこと
15:45〜17:00
Open Session by Advisory Board
- アドバイザリーボード+ゲストで自由にディスカッション
17:00〜17:50
The Deep-Dive Workshop
- 上記ディスカッションででたテーマをいくつか選択し、参加者も一緒にほりさげるワーク
17:50〜18:00
Closing
- 今後のアクティビティ、テーマ、方向性