生物多様性の問題を構造化するシステム思考ワークショップ
【生物多様性を手繰り寄せるシリーズ vol.3】
Finished イベント終了
- Date
-
2024-09-03 (Tue)
9:30-13:00
- Place
- ロフトワーク渋谷オフィス10階(COOOP10)
- Capacity
- 30名
- fee
- 無料
Finished
About
システム思考を使って生物多様性の課題を考える
現在の社会における大きなイシューの1つである「生物多様性」。シリーズ「生物多様性を手繰り寄せる」と題して、これまで2回のトークイベントを開催し、数多くの皆様に関心をお寄せいただくことができました。
もうひとつ、絡み合う課題の解決に向け、様々な領域の人たちの協働を求める際のアプローチとして有効な「システム思考」。
今回はこの2つの注目テーマを取り上げて「生物多様性の問題を構造化するシステム思考ワークショップ」と題して、生物多様性の複雑な課題をシステム思考のループ図というツールを用いて構造化するイベントを開催します。
複雑に絡み合った課題群を動的な「システム」として捉える
これまでは問題を分析し、その解決策を考える際、状況の一時点を切り取る静的なスナップショットの形で捉える傾向があります。ただ、物事が複雑に絡み合った問題を解決する際には、ひとつの解決が別の問題を生んだり、それにより問題がいっそう悪化することもあります。多くの環境問題、社会問題がこうした複雑化している状況で、従来型のスナップショット的な思考では問題解決はままなりません。
そこでアプローチの仕方を変えてくれるのがシステム思考です。世の中で起こっている様々な出来事を、多様な要素が複雑に絡み合いながら動的な関係のなかで生じる「システム」として捉え、その認識から問題の分析、解決策の検討を行います。これがシステム思考のアプローチです。
会社組織やサプライチェーンなど社会的な仕組みも「システム」であり、気候変動やパンデミックなど環境が関わる問題も「システム」から生まれます。その意味では従来スナップショット的に扱ってきた様々なものをあらためてシステム思考で捉えることができます。なかでもシステム思考が最も効果を発揮するのは「課題解決のために様々な努力をしているのに結果が伴わない、むしろ悪化していく」ようなケースで、なぜそうした結果が生じるのかを明らかにしたい場合です。「いくら支援してもホームレスになる人が増え続ける」「厳しく取り締まっても犯罪がなくならない」など、取り組んだ施策が負の結果を生み出した時の解決策を検討する際にも用いられるアプローチです。
生物多様性の問題もシステムの中で生じている
生物多様性のイシューもこれと似ているのではないでしょうか。
生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)において2030年までの世界目標「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択され、日本国内でも「生物多様性国家戦略 2023-2030」が発表されました。また、民間主導のTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)が評価・開示のフレームワークを提言し、生物多様性に対する影響を評価する取り組みも進んでいます。
しかし、グリーン・ジェントリフィケーションのように、ある生物多様性に向けた取組みがポジティブな結果を生む一方で、経済的・社会的状況にネガティブな影響を及ぼしてしまう可能性もあるでしょう。
こうした不平等を生み出してしまわないよう、「わたしの」視点での問題解決ではなく「みんなの」視点での問題解決に挑戦する方法がシステム思考です。システム思考のアプローチにより生物多様性の問題の構造を明らかにすることは、「みんなの」視点でどのような取り組みが必要かを考える糸口になります。
もちろん、今回のイベント内でその糸口まで見出しきれないかもしれませんが、「システム」という視点から生物多様性を考えることで、それぞれがどのようにその問題に取り組めば良いかというヒントは得られるでしょう。今回はリアル会場にお集まりいただき、対面で存分にディスカッションいただきます。ぜひ、ご参加ください。
こんな人におすすめです
- システム思考やループ図についての基本的な知識がある人、使った経験がある
- 注意:システム思考やループ図についての基本的な知識がない方には、若干難易度が高めのワークショップになりますのでご了承ください
- システム思考については、こちらの記事をご参照ください。
- 生物多様性の問題に携わる企業、NPOなどのご担当者
- 生物多様性の問題に、組織の枠組みを超えた活動を行なっている/行いたい人
GREEN×GLOBE Partnersとは
GREEN×GLOBE Partnersは、環境・社会課題解決のためにSMBCグループが2020年7月に設立した事業者コミュニティです。
『環境・社会課題解決の「意識」と「機会」を流通させる』ことを目的に、事業者に向けた情報発信や、仲間を見つけるための機会の創出など、事業者に向けた支援を行っています。
コミュニティ内外の志をともにするパートナーをつなぎ、プロジェクトの組成と推進を支援することを通して、環境・社会課題解決に必要な活動や関係者が増えていくことを目指しています。
GREEN×GLOBE Partners:https://ggpartners.jp
Speaker
株式会社ロフトワーク, 執行役員 兼 イノベーションメーカー
棚橋 弘季
芝浦工業大学卒業後、Web戦略立案、人間中心設計によるコンサルティング業務に従事。2008年からは仕事の対象をWebからプロダクト/サービスなど体験のデザインへとシフト。ユーザーリサーチやインタラクションデザインに関するコンサルティング、新規商品/サービス開発支援業務や社内イノベーター育成のための教育プログラムの提供などを行う。2013年にロフトワーク入社。クライアントのビジネス活動にイノベーションを実現するための支援業務を担当する。 著書に『デザイン思考の仕事術』、『ペルソナ作って、それからどうするの?』、共著に『マーケティング2.0』。
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芝浦工業大学卒業後、Web戦略立案、人間中心設計によるコンサルティング業務に従事。2008年からは仕事の対象をWebからプロダクト/サービスなど体験のデザインへとシフト。ユーザーリサーチやインタラクションデザインに関するコンサルティング、新規商品/サービス開発支援業務や社内イノベーター育成のための教育プログラムの提供などを行う。2013年にロフトワーク入社。クライアントのビジネス活動にイノベーションを実現するための支援業務を担当する。 著書に『デザイン思考の仕事術』、『ペルソナ作って、それからどうするの?』、共著に『マーケティング2.0』。Program
リアル会場のみでの開催です。オンライン配信はありません。
9:30-10:00
イントロダクション
株式会社ロフトワーク 棚橋 弘季
- システム思考とループ図の説明
- ワークの説明
- 生物多様性を読み解くためのデータの紹介
10:00-11:40
ワークショップ
- ループ図で問題を構造化する
- レバレッジポイントを見つける
- どんな改善策ができそうかを議論する
11:40-12:10
ワークのまとめ&クロージング
- 各チームから発表
- ワークのまとめ
- クロージング
12:10-13:00
交流会
Outline
- 開催日時
- 2024年9月3日(火)
ワークショップ:9:30-12:10
交流会:12:10-13:00 - 開催方法
- リアル会場(ワークショップ+交流会)
- 定員
- リアル会場:30人
- リアル会場
-
ロフトワーク渋谷 10階
住所:〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂 1-22-7 道玄坂ピア 10階
MAP:https://bit.ly/3AD6EDJ - 参加費
- 無料
- 共催
- 株式会社三井住友フィナンシャルグループ、株式会社三井住友銀行、株式会社ロフトワーク
ご注意
- 参加の申込多数の場合、抽選となる可能性がございます。当落結果のご連絡は8月27日(火)までにご連絡します。(申込締切:8月26日正午)
- リマインドメールは、開催前日までに申し込みでご登録いただいたメールアドレス宛にお送りします。
- 会場でご参加いただいた皆さんの写真や議論の内容は、後日loftwork.comおよびGREEN×GLOBE PartnersのWebサイトに掲載する場合があります。
- プログラムは、予告なく変更される場合があります。
- 本イベントの取材をご希望の方は、GGP事務局(greenglobepartners_event@loftwork.com)までお問い合わせください。