滲み出る企業ナラティブのつくりかた
ー社員が語れる場と環境をどう育む？

企業の広報は、かつてないほど多様化しています。経営方針やCSR活動の発信から、採用活動、社員エンゲージメント向上の社内広報まで、求められる役割は幅広く、複雑です。

そんななかで、今回注目するのは「誰が語るか」。社員一人ひとりの物語が企業を語り、社会に届く。正しいメッセージを丁寧に伝えるだけではなく、社員自身が言葉を紡ぎ、どんなメディアに乗せるかを考える。この社員発のナラティブが、企業の広報の新しいかたちとなっています。掲げるミッションやビジョンだけでは、企業の想いは届きません。社員の経験や仕事への手触りがにじみ出ることで、言葉ははじめて血を通わせ、共感を生みます。

今回のイベントでは、「何を語るか」ではなく「誰が、どう語るか」に焦点を当て、社員が自然体で企業を語れる文化や環境をどう育むかを考えます。社内広報、コーポレートコミュニケーション、採用広報—多様な現場で実践を重ねる登壇者とともに、企業の”語り”が社会とどう共鳴するのか、そのヒントを探る場です。

今回の登壇者は、社員一人ひとりの物語を組織の力に変えるプロセスそのものに迫る4名です。
ナラティブな場を醸成する“方法”だけでなく、オフィスや空間、メディア、社員発信の文化。それぞれの角度から、組織にとってのナラティブの力を深く掘り下げます。

オフィスリニューアルプロジェクトや社内Podcast企画の推進を通じ、社員が自分ごととして働き、能動的に価値を生み出す文化を育ててきた中央復建コンサルタンツ 菊地佑さん。社員の自主性を起点に組織全体の視座を広げ、社会へのアンテナを育む挑戦について語ります。

共創スペース「PYNT」の企画運営を手掛ける横山明日香さんは、オフィス空間を社内外の発信と交流の装置として活かす取り組みを紹介。オフィスという場所が組織文化や働き方を変える力を持つのはなぜか。その背景にある思考と実践を共有していただきます。

さらに、和泉裕之さんは経営コンサルティングファームMIMIGURIで社内放送局の立ち上げに挑み、音声メディアを通して組織のナラティブを伝える取り組みを実践してきました。声で語ることが、社員の日常や想いをどのように広げ、共感につなげるのか。その体験の奥行きを語っていただきます。

最後に、現在newmo株式会社で広報PRに携わる中澤理香さん。ミクシィ、Yelp、メルカリ、10Xと、スタートアップから上場企業まで、多様な組織で広報の立ち上げと文化づくりに取り組んできました。社員の声や日常のストーリーを外に届けることで、企業のコミュニケーションはどう変わるのか。組織に根づく文化を育んできた実践についてお話しいただきます。

• 社員一人ひとりの物語を組織の力や広報に活かしたい方
• 社内コミュニケーションやオウンドメディアの新しい活用方法を模索している方
• オフィスや空間、メディアを通じて社員の声を引き出したい方
• 組織文化やカルチャーを、社員のナラティブを通して育てたい方
• 社員発信の仕組みや場づくりに興味がある方