今年のテーマは“創造力のエクササイズ”。幻の全社合宿2017
こんにちは、ディレクターの金指です。
ロフトワークは毎年この時期の恒例行事として全社合宿があり、僕は入社した2年前から毎年参加しています。3回目の参加となる今年は、なんと、合宿委員長という大役を任されてしまいました。入社から2年、僕に合宿委員長が務まるのか、、大きな不安を抱えながらも今年の合宿がスタートしました。
今年の合宿のテーマは「創造力のエクササイズ」
ロフトワークを取り巻く潮流、社会や時代の変化、合宿の意義や特異性の3つの観点から「創造力のエクササイズ」というテーマを設定しました。
例えばロフトワークでは、日々正解のない問いに向き合い、「まだ見ぬもの・体験を生み出す」ために様々な角度からプロジェクトに取り組んでいます。たとえば、ボトムアップで都市づくりを行うプロジェクト「Shibuya Hack Project」や、“正しい問い”をデザインするWIREDとの共同サービス「Polémica」などなど。そこで必要なのは、鋭い観察眼と、豊かな解釈の力、自ら問いを立てる力。
たとえインパクトの小さなことでも、まずはやることが大事。実際に体験することで身体で理解し、自分の中に事実として残ることってありませんか? そういった小さなことの積み重ねが未来を創っていくと信じています。
そこで、近年複雑化しロングスパンで行われるプロジェクトがロフトワークで増えているなか、今回の合宿では半年や1年ではなく「小さくすぐにできること」を実験的にやってみることに。
いつもと少し視点をずらした行動をとってみたり、偶発性を生むような体験を自ら設計したりといった創造するチカラを鍛えるワークを設計しました。
今年の合宿は別府
そして今年の合宿地は、“おんせん県”で知られる大分県の別府に決まりました。
当初、合宿の候補地は海外も含めて4つありました。毎年お仕事でご一緒したり、ロフトワークと縁のある地を合宿地に選んでいるのですが、大分県は、新産業創出のために「クリエイティブ・プラットフォーム構築事業」として「CREATIVE PLATFORM OITA」というWebサイトを昨年スタートし、県内で優れたノウハウをもつ企業とクリエイターによるコラボレーションを生む活動をしています。ロフトワークはこのクリエイティブをお手伝いしたことや、NPO法人 BEPPU PROJECT 代表理事の山出淳也さんとロフトワーク代表の林でプロジェクトやオープンコラボレーションについて議論を交わしたりといったご縁のある土地です。
合宿委員はこんなメンバー
そんなこんなで5月に本格スタートした合宿委員会。こんなメンバーで準備を進めてきました。
右から
北尾 一真(ディレクター@渋谷)
金指 了(ディレクター@渋谷)
長島 絵未(ディレクター@渋谷)
中川 加衣(ディレクター@渋谷)
川竹 敏晴(テクニカルディレクター@渋谷)
安藤 大海(テクニカルディレクター@渋谷)
上ノ薗 正人(ディレクター@京都)
写真にはいませんが…
浦野 奈美(サポート)
矢橋 友宏(アドバイザー)
今年の合宿地は別府。そこに渋谷、京都、飛騨、台湾から集まるということで、航空券の手配、空港からのバス、宿泊先の選定、ワークの設計、宴会の内容、しおりの作成などを行いました。
そして迎えた当日!はりきって、いざ、大分へ!
120%の力で準備してきたけれど不安で押しつぶされそうだった前日はあまり眠れませんでしたが、朝起きて、はりきって成田空港へ向かう電車に乗り込みました。
そんな時に飛び込んできたのが、大分空港のニュース。
「大分空港の滑走路が隆起」「大分空港閉鎖」
え、やばい、意味わかんない。空港に着いてみると、乗る予定だった飛行機の搭乗手続きは休止。航空会社のスタッフに聞いてみるも、9時にならないと新しい情報が届かないらしい。この時まだ8時半。乗る予定の飛行機出発時間は10時半。京都から出発するメンバーが乗る予定だった飛行機は欠航が決定。どうしよう…。
でもここからが腕の見せ所!できるPMはリスクマネジメントがうまい!おれもこのリスクをマネジメントしてみせるぜ!
なんてことは思わず、着々と集まるメンバーに状況を説明し、フードコートで待機してもらい、合宿委員は朝ごはんを食べながら今後の対応や複数のシミュレーション、判断のタイミングを話し合っていました。
飛行機欠航、合宿中止、そして…
9時になっても10時になっても情報は入ってこず、離陸時間を過ぎた11時前。乗る予定だった飛行機の欠航が決定。と同時に、別府へ行く術を失った我々は今年の合宿の中止も決定。
即座に成田空港に集まっているメンバー、京都メンバー、会社に残っているメンバーにアナウンスし解散しました。
思わぬ事態に動揺が走るかと思いきや、さすがロフトワークメンバー。すぐに頭を切り替え、レンタカーを借り銚子の海に出かけた人や、成田山にお参りに行ったりうなぎを食べたりと、解散後はそれぞれ楽しんでいたようです。
個人的には合宿委員長という立場もあり、悔しさや行き場のない気持ちが残りました。
今まで準備してきたことは正しかったのか、ワークではどんなことが行われ、どんなアウトプットが生み出されたのか、今となってはわかりませんが、創造力豊かなロフトワーカーならではのアイデアを実行していたのでしょう。
合宿中止は会社設立以来初のアクシデント。だからこそ、一番記憶に残って逆によかったと思いたい。そんな気持ちを抱え、合宿委員長として関わる2017年の全社合宿は幕を閉じました。
最後に、今回まさかの出来事で学んだTipsがあるので、みなさんに共有します。
もし、大きな行事やプログラムで、足が止まった……!なんて時には、参考にどうぞ。
おまけ:特別な理由で飛行機が欠航になった場合の対応Tips集
状況把握
- 社員はどこに何人、どんな状態で待機しているのか(するのか)を確認
- 空港/航空会社で何が起こっているのか。最新情報はいつ手に入るのかなどの確認
状況の説明
- 社内外の関係者に現在の状況の報告
- 社内メンバーには離れたところにいても探して報告したり、わざわざ話しかけに行くことで不安や不満が(たぶん)解消されます
複数のシミュレーション
- 延期になった場合のシミュレーションを行います(宿は?バスは?弁当は?)
- 欠航が決まった場合のシミュレーションを行います(振替?異なる移動手段など)
- そして、どのタイミングで判断をするのか、方針を決めて合宿委員内で共通認識を持ちます
中止が決まったあとの対応
- 中止が決まったあとは速やかに社内外の関係者に連絡をしますが、社内には最重要ポイントのみ直接話をして、社外への連絡に集中できるようにします
- 社外への連絡はまず「誰に、何を、どうするのか」を付箋に書き出し、連絡後は「どうなったか」を同じ付箋に書きます。伝え忘れや二重の連絡を防ぎます
すべての対応が終わったあと
- 美味しいご飯と美味しいお酒を飲みます
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