宇宙開発から、身体感覚まで。
“ひらく”をテーマにした展示「The Power of Openness
–境界をひらき、ともにつくる関係へ」
- Date
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2025-12-06 (Sat) -
2026-01-15 (Thu)
- Place
- FabCafe Tokyo
- fee
- Free
About
世界13箇所に拠点をもつ、FabCafeでは、ものづくりや表現にまつわる技術や機会を“ひらく”取り組みを行なってきました。
専門性の境界を越え、不確実性や曖昧さを受け入れて、“ひらく”ことで、新しい関係性をつくりあげる。
本企画展示「The Power of Openness」を開催では、“ひらかれている”という状態を多様な形で体現する作品やプロジェクトを紹介します。
展示コンセプト
Openness — “ひらかれている”こと。完結を目指すのではなく、誰かといっしょに手を動かしながら、予定調和を超えていくこと。
それは、世界13拠点でローカルのクリエイターやアーティストとともに、ものづくりを続けてきたFabCafeが、大切にしてきた姿勢です。
本展「The Power of Openness」では、“ひらかれている”という状態を多様な形で体現する作品やプロジェクトをご紹介します。
専門性の境界を越えること。不確実性や曖昧さを受け入れること。目に見えない関係を可視化すること。生物と無生物のあいだに意味を見出すこと。そして、新しい選択肢を生み出そうとすること。
Opennessのあり方は無限にあります。その方法も、技術も、理由も、すべて異なります。けれどそこにはきっと、“ひらく”ことから生まれる、新しい出会いと価値観、そして当たり前を変遷させる力があります。
展示のみどころ
宇宙開発を広く非宇宙産業に向けてひらくプロジェクトから、体験する人の身体感覚をひらくアートワーク、コンピューテーショナル・デザインによって新たな食感を生み出すオープンコラボレーションまで。
ひらくことによって人と社会の可能性を解放する、国内外のプロジェクト、作品を紹介します。
Project Apophis

千葉工業大学 惑星探査研究センター(PERC)
Safecast、株式会社ロフトワーク、FabCafe LLP
2029年4月13日に地球に最接近する、直径約340mの小惑星「アポフィス」。地球への衝突の可能性はほとんどないと言われているが、最接近時の地表からの距離は約32,000km。これは月との距離の約10分の1に相当する。この貴重な観測機会に向けて、Project Apophisは、企業、技術、資本、新しい才能や想像力を結集し、宇宙領域における新たなイノベーション創出を目指す。
具体的には、千葉工業大学 惑星探査研究センター(PERC)による小惑星「アポフィス」の探査ミッションの実行と、宇宙・非宇宙産業の共創を促進するコラボレーション・プラットフォームの構築を行う。
また、放射線モニタリングのためのグローバルなオープンデータネットワークを運営する「Safecast」とコラボレーション。オープンデータを活用し、シチズン・サイエンスを通じた深宇宙探査に挑戦する。
SEE YOUR BREATH

中山 桃歌/インタラクティブアーティスト
政岡 ゆり/神経生理学者
前川 和純/ディスプレイデザイナー
装着した人の呼吸に合わせて振り子が動き、そのひとそのひとに合わせた砂絵が生まれていく装置。
呼吸のリズムが“目に見える形”として表出することで、自然と深い呼吸へ導かれる。
コンピュテーショナル食感デザインプロジェクト

高次素材設計技術研究舎 – Melt.
Byte Bites
誰もが想像した食感を実装できる世界を実現するデザインツール、食感ジェネレーター。内部構造や口内崩壊の緻密な計算技術を基盤に、パラメータ操作で食感を構築するアプリを開発。3Dプリンターで造形することで、未知の食体験を実現する。技術開発のプロセスはオープンコラボレーションを重要視し、コミュニティドリブンで多様な人々を巻き込みながら進化を続けている。
テクノ・グラフィカル・データ・アーカイブ

株式会社デンソー
FabCafe Tokyo/株式会社ロフトワーク
世界的な高齢化と効率化の波により、伝統工芸の熟練技術は記録/継承されぬまま消失の危機に瀕している。日本でもまた、多くの口伝の技や知識などの「熟練の技術」が今まさに失われつつある。本プロジェクトは、伝統工芸職人の技能をデジタルデータ化し、世界中からアクセス可能なデータプラットフォームにアーカイブすることにより、ローカルな文化の保存と継承を促進させることをミッションとしている。
ハナテク_WH-1000XM6

井上 千聖/いけばな草月流師範
オリジナルシリーズ「ハナテク」より、“ヘッドホン”を主役にした新作。草月流の技法「分解して再構成」に着想を得て、普段意識されない(であろう)イヤーパットやバンドなどのパーツをメインの素材として再構築している。FabCafeの窓際に、プロダクトが持つ造形美と違和感を忍び込ませる。
※「分解して再構成」… ひとつの花材をばらばらに分解し、それぞれの要素を新しい方法で組み合わせて構成する草月流の技法。
※写真は過去作品の参考イメージ。
Why do we give up on Repairing?〜どうして修理できないの?

FabCafe Tokyo/株式会社ロフトワーク
監修:中村 健太郎/東京大学学際情報学府博士課程
協力:瀬沢 正人/IDEAS FOR GOOD編集部 クリエイティブ・ディレクター
自分では修理できないから。買った方が早いから。人はさまざまな理由から、壊れたモノを捨て、新しいモノを手に入れている。私たちが修理しない・できない背景にあるものは何なのか? 「修理すること」を取り戻すためにどんなアクションができるのか? 多角的な視点から問い直しながら、もう一度、自分ごととしての「修理」のイメージを捉え直す展示とワークショップ。
プロジェクト・ムービー・アーカイブス
“Openness”を切り口に、世界のイノベーティブなプロジェクトのムービーを大型ディスプレイで紹介します。地球環境や社会の課題に対して、いかに創造的なアプローチで挑戦しているのか、ぜひご覧ください。
紹介プロジェクト:
《バイオスフィア・ソーラー|Biosphere Solar》Biosphere Solar Team
《揺れるコモン・グラウンド|Destabilised Common Grounds》Nirit Binyamini Ben-Meir
《パブリック・ボイス|Voz Pública (Public Voice)》Dora Bartilotti, Leonardo Aranda
《ガイア・コミュニケーション・システム|The Gaia Communication System (GCS)》Pavels Hedström
《The Akasango Reef:日本の赤珊瑚へのオマージュ》rrreefs
Outline
「The Power of Openness –境界をひらき、ともにつくる関係へ」
- 会期
- 2025年12月6日(土)〜2026年1月15日(木)
- 会場
- FabCafe Tokyo(東京都渋谷区道玄坂 1-22-7 道玄坂ピア1F)
最寄駅:京王井の頭線 神泉駅 南口 徒歩3分、JR 渋谷駅 徒歩10分 - 営業時間
- 会場店舗営業時間内でご来場いただけます
営業時間はFabCafe Tokyo Webサイトにてご確認ください
https://fabcafe.com/jp/tokyo/ - 入場料
- 無料
- 主催
- ロフトワーク、FabCafe Tokyo







