商業施設と公共のあいだで、文化は誰のものになっていくのか
— 3つの現場から見る「文化のコモンズ」のつくり方
人口減少や店舗の統廃合が進む一方で、商業施設は都市生活における「文化のインフラ」としての比重を増し、一方で図書館などの公共施設には単なる「箱」ではなく地域の価値を積極的に高めていく役割が期待されるようになっています。
2026年7月29日、FabCafe Osakaで開催されたトークイベント「商業施設と公共 – 文化のコモンズにまつわるエトセトラ」。株式会社ロフトワークが主催し、会場・オンラインを合わせて多くの参加者が集まったこのイベントには、商業施設、公共施設、商店街という異なる現場で「文化」をつくってきた3名のゲストが集いました。
モデレーターを務めたロフトワークのクリエイティブディレクター・太田は、「都市において、文化をつくる・伝える・楽しむことのあり方は今後どのように変容していくのか」「リアルな『場』はそれにどのように寄与できるのか」と問いを投げかけました。”コモンズ”とは共有資源やそれを共同管理する仕組みを指す言葉です。都市という空間において、文化がどのようにコモンズ的につくられ、楽しまれ、発信されていくのか。
本記事では、「渋谷パルコ」の再生を手がけた平松有吾氏、「門真市立文化創造図書館KADOMADO」の組谷明豊氏、商店街を丸ごとホテルにする「SEKAI HOTEL」の北川茉莉氏、3者の活動事例とクロストークの様子をお届けします。
イベント情報
商業施設に銭湯が入り、図書館がショッピングセンターのように賑わう。商店街がまるごとホテルになる街もある。かつては明確だった“公共の場”と“商業の場”の境界線が、いまあちこちで溶けはじめている。そこであらためて向き合いたいのは、都市において、文化をつくる・伝える・楽しむことのあり方は今後どのように変容していくのか、そしてリアルな「場」はそれにどのように寄与できるのか、という問いだ。商業施設・公共図書館・商店街、異なるフィールドで“場をひらく”実践を続ける3人のゲストを招き、「文化のコモンズ」という視点からその問いを考える。
「唯一無二」を編集する — 渋谷パルコ、売上3.6倍の再生を支えた「マーチャンダイズ(MD)づくり」の視点
最初のゲストトークに登壇したのは、株式会社平松融合研究所代表であり、渋谷パルコのアソシエイツプロデューサーも兼務する平松有吾氏です。

ジャンルを横断してつなぎ直す「編集」の力
平松氏が渋谷パルコの再生で最も重視したのが「唯一無二」というキーワードでした。それまで「このフロアには男性の服、このフロアにはデパ地下」といったステレオタイプな分類が当たり前だった商業施設のあり方を、もう一度噛み砕いてつくり直す。ラグジュアリーブランドと、日本のデザイナーズブランド、さらにアートミュージアムや雑誌のリアルショップまでを同列に編集し、ゲームメイカーのショップでは体験型のスペースをつくりました。地下では、ラーメン店「MENSHO」とNIGO氏によるカレー店「CURRY UP」を隣り合わせにするなど、施設全体を「情報発信基地」として育てていったといいます。現在は京都・藤井大丸の建て替え期間中に周辺の路面物件へブランドを誘致する「水平路面型百貨店」モデルや、大型リニューアル中の福岡国際空港での日本のファッション&カルチャーゾーン開発にも携わっています。
渋谷パルコはいま、二度目の最盛期を迎えている。インバウンド需要だけではなく日本の若者からも人気を集め、2024年度は過去最高の取扱高に。英百貨店のハロッズ社長も「未来の百貨店だ!」と絶賛する。そんなパルコ復活の立役者が、現在店長を務める平松有吾。彼の考える、商業施設の未来とは? コンセプトメイキングの秘訣、ブランド誘致(リーシング)の苦労、人材育成の方針まで、渋谷パルコの舞台裏を全て語る。( 平松 有吾 著)
駄菓子屋の復活から見える、「価値をどう作るか」という原点
ビジネスの話だけでなく、平松氏は個人としての実践も紹介しました。世田谷の商店街で20年以上続いた老舗駄菓子屋「ロンゴロンゴ」が2025年5月末に閉店した際、「子供たちにとってはパルコがなくなるに等しい」と感じた平松さん。近隣に拠点を構えるビストロのオーナーや設計デザイナーとともに、7月に「コロンゴロンゴ」という名のポップアップ駄菓子屋を復活させたといいます。
「街を作ってそこにいる人が何を求めていて、どんなことが起きると楽しいか」を日々考えることが、パルコ時代から現在の活動まで一貫して続いていると語りました。ビジネスである以上売上や利益は当然大切にしつつも、その大前提にあるのは「価値をどう作るか」。商業施設の公共性の高まりというテーマは、まさにこの一点に集約されているのかもしれません。
図書館は「文化の交差点」になる —門真市立文化創造図書館KADOMADOがつくる、5年がかりの複合施設
続いて登壇したのは、門真市立文化創造図書館KADOMADO館長であり、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)に所属する組谷明豊氏です。

「Made In Kadoma」— 図書館でも美術館でもある複合施設
KADOMADOは、図書館と文化会館が交わる生涯学習複合施設です。「門真市の文化に触れる/学びが得られる場」であり、同時に「地域の人/コミュニティ/産業が活動的になれる場」でもあること。1階にはスターバックスとチャレンジショップが並び、組谷氏によれば「読書しに来たり、勉強しに来たり、仕事しに来たり」する学生と社会人が交わる、文字通り「コモンズ化」した場になっているといいます。館内ではパナソニックの城下町として栄えてきたこの土地のものづくり文化を知ってもらう取り組みも、地域と絡めながら進めているそうです。中之島美術館を手がけた遠藤克彦建築研究所が基本設計・工事監理を担うほか、サイン、家具もオーダーメイド。「Made In Kadoma」をキーワードに、こだわり抜いてつくり込んだといいます。延床面積は1,598平米から7,343平米へと大きく拡張されました。
KADOMADO
“地域と人と育む場” 門真は人情と文化が息づく街。
その魅力を未来へつなぐ場、それが「KADOMADO」です。人と地域が「学び」を通じて門真らしい文化を育み、門真の未来を創る場となるよう建てられました。
地域課題から生まれた「学べる場」と、街にお金が落ちる仕組み「KKPC」
開館にあたっては市民約3,000人へのアンケートを実施し、ライブラリー&カフェやアクティビティスペース、施設利用のDX化など8つの価値を導き出しました。特に力を入れたのが「子供たちが自由に学べる場」です。門真市は子育て世代の世帯年収の中央値が220万円という地域課題を抱えており、「だったらその地域課題を解決しちゃえばいい」という発想から、地元中小企業700社の端材を活用する「クラフトラボ」と、3Dプリンターなどを無料開放する「テックラボ」が生まれました。さらに門真市・京阪電鉄・パナソニック・CCCの4者による街づくりプラットフォーム「KKPC」を2025年6月に発足させ、立命館大学なども加わる産官学連携で約30団体が参加。平日2,500人、休日はその2.2倍という来場者を集め、開業2ヶ月半で「街の集客のエンジン」になりつつあるといいます。組谷氏は「人が集まる場所ではなく、街にお金が落ちる仕組みをつくりたい」と、その先を見据えていました。
商店街ごとホテルになる 「まちごとホテル」が編集する、人と人との関係性
3人目のゲストは、リノベーション不動産・建築を手がけるクジラ株式会社で、SEKAI HOTEL事業部のプロジェクトマネージャーを務める北川茉莉氏です。
SEKAI HOTEL
2007年創業のSEKAI HOTEL。東大阪市の布施と富山県高岡の2拠点で展開する『まちごとホテル』は、商店街を丸ごとホテルに見立て運営しています。布施の店舗では元婦人服店の看板をそのまま残し、空き家をリノベーションした客室が商店街に点在。近隣の飲食店と連携した食事の提供や、街の銭湯がホテルの大浴場となるなど、ホテルの機能そのものを街に分散させています。
文化は「守る」のではなく「編集し直す」もの
北川氏は「文化のコモンズ」という今回のテーマについて、こう語ります。「文化って『守ろう守ろう』と頑張って残していくというよりは、関わっていく方をどんどん増やしていく中で、また新たに自然に育っていくようなものなんじゃないかな、と思います。新しく関わる人を増やしていく際には、新しいものを作らなくとも、もうすでに街にはさまざまな魅力があって、その街の魅力を再定義して、新しい方に分かりやすい形、受け取りやすい形に編集し直していくこと。これが私たちが、SEKAI HOTELというプロジェクトの中で実施してきたことなんじゃないかな、と改めて思いました。結果、東大阪の布施は全然観光地ではありませんが、2025年には年間1万人の方にご宿泊いただけるようになりました」
また、当初「粋な街」と伝えていたコンセプトが伝わらなかった経験を経て、「名詞ではなく動詞で語る必要があるのではないか」という発想に転換し、合言葉「景気良く行こう」を掲げるようになりました。
「ホスピタリティ」を禁止し、「フレンドシップ」で迎える
北川氏はこうした取り組みの本質を、「人と人との関係性を再編集している」と表現します。SEKAI HOTELでは「ホスピタリティ」という言葉を禁止し、代わりに掲げるのは「フレンドシップ」。挨拶も「いらっしゃいませ」ではなく「こんにちは」「おかえりなさい」「いってらっしゃい」。地域の方々もSEKAI PASSを首から下げたゲストを見つけると「あ、SEKAIさんいらっしゃい」と迎えてくれるようになり、一見さんと常連さんの間に「SEKAI HOTELさん」という共通の人格が生まれているといいます。さらに、宿泊代金のうち200円を積み立て、地域の子供向けイベント資金や店舗の写真撮影・活用など、使い道を宿泊者自身に選んでもらう「ソーシャルグッド200」という取り組みも実施。北川氏は「色んな『関わりしろ』を作っていくことで、関わる人が増え、みんなの手によって自然と育っていくことこそが文化のコモンズなのではないか」と、まとめました。

商業と公共の「垣根」はもう溶けているークロストークが浮かび上がらせた3つの視点
3者の事例紹介を受けて、後半はクロストークへ。それぞれの現場の違いを超えて、共通する視点が次々と浮かび上がりました。
図書館というコモンズと、KPIの長期視点化
平松:実は僕、大学時代に図書館学科にいたんです。図書館が街のコミュニティでカルチャーを作っていく存在だということを知って、それが今パルコや平松融合研究所でやっていることに繋がっている気がします。今日のお話も、本を揃えて待っているというより「働きかけていく」要素が大きいなと感じました。一方で、公共とビジネスの違いも聞きたいですね。
ビジネスは売上や利益で支持を確認しやすいですが、公共は「誰にとっての喜びを一番提供すべきなのか」で迷いがちだと思うんです。どう判断しているんですか。
組谷:図書館の関わり方は全国的にコミュニティ型に変わっていて、貸し出しだけでなく「滞在型」にかなり振り切っている館が増えています。KPIについては、僕らは税金で運営しているので「市民の幸福率」や利用率、街への移住や交流人口の増加といった「街ベースのKPI」を大事にしています。ただ民間企業でもあるので、カフェやチャレンジショップでどれだけ売上をつくれるかというシビアな数字もあります。
平松:面白いですね。民間でも、株価や短期的な蓄積利益だけで判断できない時代になってきていて。むしろ公共の「10年後どうなっているか」という考え方の方がリアルで意義があるなと感じます。
組谷:結局はウェルビーイングなんですよね。その人が求めている価値観を高める要素を一緒に探すし、街に踏み出すきっかけも新たに提案できたらいいなと、街の人たちと一緒に模索しています。
「ホテルではない」から始まる、ジョブの再定義
組谷:北川さんの「名詞から動詞」という言葉、めちゃくちゃいいなと思いました。お客さんも動詞で動いているわけですから。北川さんたちがやっているのは「宿泊業」というより、町に関わって町自体を循環させていくことですよね。名前を変えてもいいんじゃないかと思うくらいで、ホテルでもないし、何て言うんだろうって、すごく思いました。
北川:実は布施の拠点も、元々「粋な街」と言っていたんです。でも全然伝わらなくて。もっと「体験を伝えなければ」と思ったのがコロナ禍での転機でした。「ホテルじゃないよな」とも思っていて、英語名も最近「SEKAI HOTEL Deep Osaka Experience」に変えて、体験を売っていると伝えるようにしています。
組谷:業務の捉え方が全く違うものになりそうですよね。とても面白いです。
平松:仕事の名前、ジョブをつくることも、今すごく求められていますよね。もう既存の概念では定義できなくなっている気がします。多分僕ら3人とも、今までの概念を超えるようなことをやっているんじゃないかな、と。テック系の働き方が浸透して、1つのプロジェクトに必要な人材が集まって形にしていく、ということが色んな業界に広がっている感覚がありますね。
「共通の旗」をどう立てるか — グローバルニッチと、企画書250本
北川:ステークホルダーが多い中で、どう合意形成をして「共通の旗」を立てているのか、お2人に聞きたいです。私たちの「景気良く行こう」は、地域の方にも旅行者の方にも同じ言葉で旗を立てたいという思いで掲げています。
平松:私は「グローバルニッチ」という言葉を掲げていました。パルコはマイナーなものやサブカルチャーに着目しがちですが、日本という狭い範囲を対象にしているビジネスが小さい。それを「世界のニッチ好きのお客様」にスコープを当てると、細い線がぐっと広がってビジネスになるんです。数字を目指すだけの山は味気ないので、どんな言葉を山の上に置くかがすごく大事だと思っています。
組谷:僕はシンプルに「どれだけ聞けるか」でした。僕らは街にとって「よそ者」なので、ひたすら飲みに行って傾聴して、その人に合った企画書を持っていく。会館前に企画書が250本くらいあったと思います。正面からではなく斜め45度から攻める、というか。ステークホルダーに合わせて言葉も変えて行きますね。
平松:公共に事業が近づいたとしても、、周りの人たちの価値観はさまざまになっていくじゃないですか。合意形成をするだけでも大変な中でSEKAI HOTELはどうコミュニケーションを取っているんですか?
北川:「反対の声が生まれるようなコミュニケーションを取ったことがない」というのが近いかもしれません。お願いするときは「これができますか、できませんか」まで具体的な粒度に落としますし、伝わらない方には無理に伝えようとせず、まずは伝わる方と一緒に進めるようにしています。
平松:結局はコミュニケーションですよね。無理に伝わらない相手を言い負かそうとしないことも大事だと感じます。
北川:社長がよく「カフェオレのように」と言うんです。白黒はつけずに、ただグレーでもなくカフェオレのように。
会場からの3つの問い
質疑応答では、会場から3件の質問が寄せられました。
Q:複合公共施設の計画に携わっていますが、賑わいのある街に開かれた図書館を目指す一方で、静かに過ごしたい方との兼ね合いが気になっています。あえて線を引いているのか、それとも白黒をつけていないのか、お聞きしたいです。
組谷:KADOMADOではコンセプトをフロアごとに切り分けています。1階はキッチンやリビング、2階は書斎、3階は完全なる学習ルーム、4階はキッズフロア。1・2階はBGMがありますが、3階は切っていて、4階は大きな音も許容しています。公共施設は多様な場所なので、誰でも訪れやすい間口をつくるゾーニングとして演出しています。
開館当初は「静かにしてほしい」という要望も数件ほどですがありました。ただそれよりも、「自分たちの門真の街にこんなおしゃれな場所ができたのか」と喜んでくれる市民の方が多くて。開館当初はジャージ姿の来館者が多かったんですが、今はみんなおしゃれをして来てくれます。図書館なんですが、ちょっとお洒落して来る「ハレの場」みたいになっていますね。
Q:商業施設研究をしています。パルコさんのポップアップ、カドマドさんのチャレンジショップ、商店街さんの事業承継など、事業を立ち上げたり継続・発展させるために施設はどんな役割を果たすべきでしょうか。行政はすぐ「インキュベーションセンター」という話になりますが、民間企業はどうアプローチすべきだと思いますか。
平松:パルコも東京都さんと一緒に「チャレンジショップ」という機能を設けています。大事なのは安く場所を提供するだけでなく、出店者がやりたかったところまで導けるかどうか。ハードや資金の提供よりも、「ノウハウ(ソフト)をどう提供するか」がポイントだと思います。
組谷:実は市民アンケートでも「起業創業の部門が欲しい」という声があったんですが、唯一KADOMADOで実現できなかった価値なんです。求められるニーズがだいぶ違うので、図書館はあくまで窓口として専門機関へつなぐ「レフェラル」の機能に留めています。
北川:クジラ株式会社としても、事業承継を含めた街のお困りごとを、8年続ける中で本格的な相談としていただくようになってきました。実は9〜10月に、リノベーション部隊の事務所を布施につくることが決まっていて、今後はより早い段階からお話をいただいて力になっていきたいと思っています。
Q:水族館とアートを融合した施設を開発しているチームに所属しています。「行政を小さくする」という流れの中で、市や県、民間事業者から複合施設への要望が増えていると感じます。民間の施設として施設で、行政の機能を取り込んでいく可能性について、何かアイデアがあれば伺いたいです。
組谷:KADOMADOは「街の公民館」のような役割も担っています。図書館に限らず、公共施設という言い方自体が今後なくなっていき、「地域に開かれた場所」という感覚になっていくのではないでしょうか。
平松:商業施設で直接やるかは別として、行政的なことや地域のコミュニティを、商業施設やイベント開発で培ったノウハウを転用してやっていくことは十分あり得ると思います。僕も世田谷で地域のみんなで子育てをする活動をしていますが、実はやっていることの本質はパルコとあまり変わらないと感じます。
文化のコモンズは、これからも広がっていく
イベントの最後には、それぞれのゲストから当日の対話を経た気づきについてコメントをいただきました。
平松:「商業施設と公共」というテーマ、あんまり距離が近くないのかなと思いきや、共通項がすごくあったり、お互いのやり方やノウハウで解決できるものがあると感じました。視点を変えていくことで、発見できることがまだまだあるんじゃないかなと思います。
組谷:私は図書館の館長という立場ながら民間企業でもあるので、商業施設と公共施設という両極端をやりながらも、共通することがたくさんあるなと感じています。今後、商業施設や公共という「垣根」はなくなっていくと思います。お二人の話を聞きながら、その土地らしさへの架け橋に僕らもなっていかなきゃいけないな、と改めて認識した時間でした。
北川:すごく壮大なテーマでした。ロフトワークさん含め4社とも「どう人を巻き込んでいくのか」という話をする中で、結局付き合っていくのは「その街自体」なんだなと。町にどう人を集めていくかが、どの分野にいても課題になってくると、ひしひしと感じました。私自身、日本で一番シャッター率が高いと言われる商店街の出身なので、町の1人としても、もっといい解決策がないか模索していきたいと思いました。
「商業施設と公共 – 文化のコモンズにまつわるエトセトラ」というテーマから出発し、商業施設・図書館・商店街という三者三様の実践を通して見えてきたのは、業態や制度の違いを超えた「価値をどう編集し、誰と分かち合うか」という共通の問いでした。
商業と公共の垣根が溶け、文化を「守る」ものから「関わりながら育てる」ものへと捉え直していく。そうした視点の転換こそが、これからの都市における文化のコモンズのあり方を考えるうえでの手がかりになりそうです。
執筆:奥田 宥聡(Loftwork)
撮影:小椋 雄太













