こんにちは!
ロフトワーク グローバルマーケティング担当の藤原です。

10月2日〜11日の10日間、ロフトワークは台湾デザイナーズウィークにブースを出展しました! 今年2月に設立されたロフトワーク初の海外拠点である、ロフトワーク台湾にとって、初めての展示会への出展でした。

台湾デザイナーズウィークは、2007年に始まった台湾でも有数のデザインイベントです。10日間の来場者数は、昨年同様に5万人を超えました。今期のテーマは “Exploration(探求・探検)” 。素晴らしいデザインの背景にはクリエイターによる深い観察と洞察があり、彼らの試行錯誤の結果としてのデザインであること。本当に価値があるデザインとは、ユーザーの深いインサイトや課題を解決するものである──。そんな提議と、デザインの裏側への「旅」をテーマに開催されました。

アジアにおける有能なクリエイターや企業とのコラボレーションを広げる機会を探していた私たちロフトワーク台湾は、台湾でのクリエイターネットワークを広げることを目的に参加したのです。

会場は松山文創園區。約80年前に日本人がデザインした元煙草工場を歴史的な遺産として大切に保護しながらも、定期的にさまざまな大きな展示会が開かれています。
ロフトワーク台湾スタッフ。PRマネージャーのPinhua。
クリエイティブディレクターのRohan。展示のテーマ設定からアートディレクションまでを、ふたりが中心になって進めました。

今回の展示では、ロフトワークが大切にするコンセプトのひとつ「Open Collaboration」を伝えるために、ロフトワークが手がける多数のプロジェクトの中でも「USIO Design Project」と「OPC Hack & Make Project」をメインに展示しました。

「USIO Design Project」は、石垣島がもつ魅力やアイデンティティを再定義し、国内外に伝えるプロジェクト。公募で選ばれたデザイナーによってリデザインされたパッケージの商品を10点展示。女性に大人気で、写真を撮る人も多数いらっしゃり、日本と台湾の「かわいい!」の感覚はとても近いとあらためて感じました。台湾でも、台湾ならではのアイデンティティや、地域のデザインというキーワードが注目され始めています。

こちらは「OPC Hack & Make Project」。TAK-TEK (takei-tech)作のロボットが一段と目をひいていました!ロフトワークがオリンパスの商品企画と開発のプロセス、そしてコミュニティを広げていく活動にパートナーとして参画したプロジェクトですが、台湾では開発段階から外部パートナーやクリエイターを巻き込む発想はまだ馴染みのない考え方。「ロフトワークはガジェットを作る会社なの?」という質問に答えながら、展示だけでは伝わらないOpen Collaborationの価値を、たくさんの方に伝えることができました!

そして、デジタルデザインの事例として紹介したのが、Androidのためのホームアプリ「WidgetHome」。これはその場でダウンロードしてくれる人たちが続出!(特に学生のAndroid率が高いようでした)

「こんなかっこいいアプリがあるなんて知らなかった!」と、とっても嬉しい反応が見られました。

そして、クリエイタープラットフォーム「loftwork.com(現:AWRD)」には、10日間で90名以上のクリエイターが登録してくれました。これから台湾のデザイナーたちとのコラボレーションが本格始動。ワクワクします!

そのほかの出展者は、ライフスタイル雑貨を中心に、素材に焦点をおいてデザインしたプロダクトが多い印象でした。まずは台湾内でプロトタイプを製作し、中国での生産を目指しているデザイナーなど、熱い思いとエネルギーに溢れていました!

日本のブランドと比較すると、台湾のデザイナーには西洋的というよりも「アジアらしさ」をプレゼンテーションやブランドアイデンティティとして大切にしている出展者が多いのが印象的。商品の完成度も高いものが多く、台湾に根付くものづくりのパワーを感じました。

最終日には、ロフトワーク代表の林千晶がイベントに登壇。「Innovative Strategies of Co-working Design」をテーマに、14年前から変化してきたロフトワークの経緯と様々なケースや、これから飛騨市にオープンするFabCafe Hidaにおける森林活用への挑戦などをプレゼンテーションしました。

クリエイターの役割は、新しい可能性に向かってチャレンジし続けること、社会にインパクトを与えること。そんなクリエイティブがもつパワーを熱く伝えました。

初めての台湾での展示会は、コンテンツが盛りだくさん&大盛況!今後、アジア全体で優秀なクリエイターたちが国境を超えて活躍する流れは、どんどん加速していくと考えています。そこでロフトワーク台湾では、日本とアジアの接点として、オープンコラボレーションのサービスをベースに、日台のクリエイターや企業を巻き込んだプロジェクトを展開していきます。これからのロフトワーク台湾の活動にもご期待ください。

番外編:やっぱり台湾といえば、美味しいものは欠かせない!台湾デザイナーズウィークで出会った人たちと円卓を囲んで乾杯!

藤原 悠子

Author藤原 悠子(シニアクリエイティブディレクター)

ロフトワーク台湾在籍。アジア市場と日本のクリエイターを繋げるビジョンに可能性を感じ、2015年ロフトワーク台湾設立直後に入社。台湾企業のWebサイト開発、製品コンセプト開発などのプロジェクトに携わる。台北のクリエイティブ・パーク華山1914で、国境や専門領域を超えたコラボレーションの促進をテーマにしたイベント「Creative Impact in Asia」を企画し、アジアの才能あるアーティストとビジネスを台湾のローカル市場に繋げる。
クリエイターや企業が、領域や“コンフォートゾーン”を越えて化学反応を起こすことに関心をもつ。台湾で一番好きな食べ物は、割包(豚角煮の肉まん)。

Next Contents

「ETHICAL DESIGN WEEK TOKYO 2024」内関連イベントに
Layout シニアディレクター宮本明里とバイスMTRLマネージャー長島絵未が登壇