株式会社ロフトワークは、与謝野町が主催する「YOSANO OPEN TEXTILE PROJECT(ヨサノオープンテキスタイルプロジェクト)の企画と支援を行います。

YOSANO OPEN TEXTILE PROJECTは、若手織物職人と異業種のクリエイターたちがコラボレーションしながら、丹後ちりめんをはじめとする与謝野の「織り」の技術についてリサーチとプロトタイピングを行うプロジェクトです。
土地がもつ 伝統と向き合い、未来の織物産業の可能性を描くべく、町民の皆さんや国内外のクリエイターも巻き込みつつ、みんなでつくり考えることを目指します。また、そのプロセスをできる限りオープンに開示・共有・議論することで、多くの方に与謝野町に潜在する魅力とものづくりの楽しさを発信します。

当プロジェクトについて、山添藤真町長は以下のようにコメントしています。

与謝野ブランド戦略のコンセプト「みえるまち」では、まちの「個性」を引き出す仕掛けとして「共創」を重視しています。今回のプロジェクトは、次世代の織物業を担う若き織物事業者の皆さんを対象に、それぞれが持つものづくりの力と、これまで直接的に出会うことの少なかったクリエイティブの世界が出会うことにより、誰も考えなかった織物の未来、ものづくりの未来を、共に考え、創出しようとするものです。伝統は革新の連続で育まれます。織物業の未来を切り拓く一歩としてスタートする本プロジェクトにご期待ください。

活動内容

2016年3月末の成果発表に向け、以下のような活動を行っていきます。

  • 与謝野町織物産業のリサーチ
  • クリエイターとの与謝野ものづくり探訪ツアー
  • 織物職人とクリエイターとのアイデアソン
  • 中間プレゼンテーションイベント
  • 「織」または「加工品」のプロトタイプ提案

プロジェクト参加者

与謝野町の若手織物職人(20代、30代)と共に、さまざまなクリエイターと共創します。

  • プロジェクト・ディレクター
     ­ 水野大二郎/慶應義塾大学環境情報学部准教授・芸術博士(ファッションデザイン)
  • プロジェクト・メンバー
     ­ 吉行 良平/プロダクトデザイナー
     ­ 浅野 翔/デザインリサーチャー
     ­ 高松 一理/ファブディレクター
     ­ 三重野 龍/グラフィックデザイナー

プロジェクトディレクター・水野大二郎氏のコメント

丹後ちりめんをはじめとして、与謝野町にはたくさんの素敵な文化的資産があります。
これらの文化的資産を有効活用するためには、革新と保護の両方が必要です。歴史や伝統といった文化は常に、「革新と保護」の相反する2つの渦の中で育まれてきましたが、問題は「誰が今、それを決めるのか」です。偉い人、外からきた人「だけ」で決めるような時代はもう終わり、「みんなで」できる限り可能性を探索し、答えをだす過程を共有することがとても大切です。本プロジェクトは、与謝野町のすぐれた文化的資産の利用可能性をできる限りみんなで考える機会を創出するべく、様々な活動にとりくみます。
「みんなで」考え、つくり、答えを模索する。
過程と成果、双方を創出する本プロジェクトにぜひご期待ください。

プロジェクトの状況は MTRL KYOTO(マテリアル京都) の Web サイトやFacebook ページで随時発信していきます。

・WEB サイト https://mtrl.net/project/yosano/
・FB ページ https://www.facebook.com/yosanootp/

イベント等、本プロジェクトに関わるイベントはMTRL KYOTO(マテリアル京都)で実施予定です。

※MTRL KYOTO(マテリアル京都)について

2015年12月、京都市五条エリアに誕生した、クリエイター向けコワーキング施設。
国内外から集めたユニークな「素材(マテリアル)」と、3Dプリンターやレーザーカッターといったデジタルファブリケーションマシンを常設し、京都で活動する個人クリエイターはもちろん、チームでの打ち合わせや共同制作などにも適した、新しいインスピレーションを提供します。

  • 営業時間:月~金 11:00­22:00 土日祝休(イベント除く)
  • 住所:〒600­8119 京都府京都市下京区本塩竈町554
  • 電話番号:075­708­2015(ロフトワーク京都)
  • URL:http://mtrl.net/
  • Facebook:https://www.facebook.com/material.kyoto

事業展開イメージ

与謝野町とは

平成18年3月、加悦町・岩滝町・野田川町の3町合併により誕生した町です。自然豊かな大江山連峰とその山々を水源とし天橋立を望む阿蘇海へと流れ込む野田川が形成する肥沃な加悦谷平野において、古くから農林業が営まれ、山林の保全が図られるとともに、環境に配慮した自然循環農業に先駆的に取り組み、有機質肥料「京の豆っこ」を使い、「京の豆っこ米」をはじめ、大豆、京野菜の栽培に力を入れてきました。冬に降水量の多い日本海側の山陰型気候で「うらにし」と呼ばれる時雨が特徴的で、この地域の気候と風土は絹織物に適しており、中世には「丹後精好」と呼ばれる絹織物が生産され、江戸時代の享保7年には木綿屋六右衛門の協力を受けた山本屋佐兵衛と手米屋小右衛門が京都西陣から持ち帰った技術をもとに「ちりめん」の製織技術の導入と普及に尽力し、「丹後ちりめん」を主力とした織物業と織物に関連する産業は今日まで地域経済を牽引してきました。総面積107平方キロメートルの範囲に約23,000人が暮らしており、南北約20キロメートルの間に町並みや集落が連なるというコンパクトなまちです。平成26年4月に、当時最年少の町長として山添藤真町長が就任し、「攻める産業振興政策への転換」と「多様性を重視した教育政策の実現」を政策の2本柱として、平成27年度の施政方針を「GROOVE する年」と位置づけ、与謝野町政を推進しています。

ロフトワークについて

ロフトワークは「すべての人のうちにある創造性を信じる」を合言葉に、クリエイターや企業、地域やアカデミアの人々との共創を通じて、未来の価値を作り出すクリエイティブ・カンパニーです。ものづくりを起点に、その土地ならではの資源やテクノロジーを更新する「FabCafe(ファブカフェ)」、素材と技術開発領域でのイノベーションを目指す「MTRL(マテリアル)」、クリエイターと企業の共創プラットフォーム「AWRD(アワード)」などを運営。目先の利益だけにとらわれず、長い視点で人と企業と社会に向きあい、社会的価値を生み出し続けるビジネスエコシステムを構築します。

株式会社ロフトワーク 広報:pr@loftwork.com

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