どうしてFabCafeをやっているの? 世界のFabCafeで聞いてきた!
みなさん、こんにちは。鈴木真理子です。普段はFabCafeのPRの他、FabCafeのアワードやイベントなどクリエイティブコミュニティに関わる仕事を担当しています。
9月、私はFabCafeが主催するグローバルアワード「YouFab Global Creative Awards 2016」のイベントのため、バルセロナ(スペイン)、トゥールーズ(フランス)、バンコク(タイ)のFabCafeを訪問してきました。
FabCafeは、2012年に渋谷にオープンして以来、現在、世界6ヵ国7拠点にお店があります。これらのFabCafe は、ロフトワークが出店しているのではありません。FabCafeというコンセプトに共感した現地の人が、Webから私たちにコンタクトをしてくれて、何度か話し合いをし、現地の彼らがFabCafeを作っていきます。
そうやって広がってきたFabCafeは「デジタル工作機械」と「美味しいコーヒー」という2つの要素は共通するけれど、その他はその土地土地の文化やオーナーの個性、そこに集うコミュニティによって、ユニークなものになっています。
たとえば、バルセロナのFabCafeは300人以上のメンバーを持つコワーキングスペースの入り口にあり、デザイナーやエンジニアが集まります。一方、トゥールーズにあるFabCafeはフランスで一番初めにできたFabLab の中にあり、航空機メーカーのAirbusの本拠地ということもあり、エンジニアの人たちがたくさんいます。またバンコクのFabCafeは、大学で建築を教える教授たちによって設立されていて、教育との結びつきが強かったり。日本でも、渋谷にあるFabCafe Tokyoと、森に囲まれた飛騨古川にあるFabCafe Hidaはキャラクターが違います。最近できたシンガポールのFabCafeなんかは、なんと美術館の中にあるそう。
“WHY” がずっと聞きたかった
そんな各地のFabCafeの仲間とプロジェクトを進めながら、私がずっと気になってたのは、彼/彼女らがそもそもなぜFabCafeを始めたのかということ。
TEDトークでも有名なサイモン・シネックがいうように、「なぜそれをやるのか?=”WHY”」は、プロジェクトやサービスが成功するかを決める重要なファクター。時差と距離がある私たちは、プロジェクトで「何をするのか=”What”」、「どうやってやるのか=”How”」をオンラインで話はしても、「じゃあちょっと飲みながら話そうか」なんてことができなくて、そもそもの「WHY=なんでFabCafeをやってるのですか!?」をなかなか聞くタイミングがありませんでした(世の中には、直に顔を合わせて、匂いを嗅いで、飲みながらでしかできない話がある)。
ということで、今回、海外のFabCafeを周る機会を得て、実際に顔を合わせて、FabCafeの仲間にインタビューしてきました。「なぜ、FabCafeをやり始めたのか」「あなたはいったい誰?」と。また各FabCafeのコミュニティの特徴や、コミュニティの作り方(コミュニティ・マネージメント)についても聞いています。あとは、ちょっとプライベートな人生のお話も。世界のFabCafeを場所だけではなく、そこを始めた「人」と「WHY」から感じてもらえるとうれしいです。
その1:
Cecilia Tham (FabCafe バルセロナ)インタビュー
300人以上のメンバーを持つコワーキングスペースを率いる、パワフル姉御!
その2:
Nicolas Lassabe & Lingchih Yang(FabCafe トゥールーズ )インタビュー
飛行機も入っちゃう(?)大きなFabLabの中にFabCafeが突如誕生。フランス人&台湾人のエンジニア&女将カップル
その3:
Kalaya Kovidvisith (FabCafe バンコク) まもなく公開予定
今回、私は台湾にはいけなかったのですが、台湾のTimのインタビューはこちらにもありますので、合わせてお読みください。
ちなみに、FabCafeのネットワークはまだまだ拡大していて、現在、フランスのストラスブール、メキシコのモンテレイで準備中。次はどんな人たちとつながっていけるんだろうとワクワクしています。
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