ロフトワークが2020年に主催した、国産材の需要創出・利用拡大を支援するプロジェクト「WOOD CHANGE CHALLENGE(ウッド チェンジ チャレンジ)*」。プログラムのひとつである「WOOD CHANGE CAMP」において生まれた作品「Forest Crayons」(制作:Playfool)が、「木の色の豊かさをみつける 森のクレヨン」として商品化されました。

ファッションや雑貨など自社企画商品を販売するフェリシモより販売されています。発表後、国内外から大注目を集めた「Forest Crayons」。今回商品化された「森のクレヨン」を手に取って、そこに込められた思いをぜひ実際に体験してみてください。

*WOOD CHANGE CHALLENGE(主催:株式会社ロフトワーク、後援:一般社団法人 全国木材組合連合会)は、令和2年度補正予算林野庁補助事業として行われました。

木の色は茶色だけ? 日本各地の10種類の木から生まれた、カラフルな「森のクレヨン」

「森のクレヨン」は、100%日本の木の色で作られた、顔料を一切使用していないクレヨンです。

材料は、さまざまな理由で家具や建材にはならなかった木から、10樹種を選定。クレヨンの色として木の特徴を抽出すると、木が持つ色も個性に満ちていることが分かります。同じ樹種や素材であっても一貫して同じ色をつくれるわけではなく、自然の色彩の違いも楽しめる作品です。

商品化の元となったデザインスタジオPlayfoolによる「Forest Crayons」は、国際的な建築、インテリア、デザインのアワードである「dezeen awards 2021」において、日本の森林が抱える課題へのユニークなアプローチとして評価され、プロダクトデザイン部門の「Highly Commented」「Public Vote Winner」を受賞。代官山蔦屋書店での展示でも好評を博すなど、国内外で評価を得ています。

森のクレヨンを紹介する「more felissimo」の記事へ

「木の色の豊かさをみつける 森のクレヨン」商品について

クリエイター

Playfool
Daniel Coppen、Saki Coppenによるデザインスタジオ。「遊び」をコアのテーマに、デザインとエンジニアリングを通して、イマジネーションや創造力を掻き立てるようなプロダクト・体験・エンターテイメントを生み出します。https://jp.studioplayfool.com/

クリエイティブな視点で、森に新しい価値を生み出す

「森のクレヨン」が生まれた「WOOD CHANGE CAMP」はFabCafe Hidaで実施され、製品に使用されている木材のコーディネートと供給は株式会社飛騨の森でクマは踊る(ヒダクマ)が行なっています。

2015年に株式会社ロフトワーク・株式会社トビムシ・飛騨市によって設立されたヒダクマのテーマは、「森林再生とものづくりを通じた、地域産業創出」。

これまでも様々なクリエイターや企業のデザインキャンプの拠点提供や、家具作りや木工のプロトタイピング支援など、「クリエイティブ×木(モク)」を基軸とした活動を実施してきました。

WOOD CHANGE CAMPで生まれた、「Forest Crayon」。ここから約1年の開発を経て、今回の発売に至りました。
FabCafe Hidaの工房で実験を重ねるクリエイター

今後とも、リサーチなどのインプット、そしてアウトプットとしてのプロダクト制作まで、森の価値を社会に広めるさまざまな活動に取り組んでまいります。

「木の色の豊かさをみつける 森のクレヨン」制作クレジット

  • 企画:Playfool
  • 商品化・製造販売元:フェリシモ
  • 木材コーディネート、PR支援:Hidakuma
  • クレヨン製造:mizuiro inc.
  • グラフィックデザイン:asatteデザイン制作所
  • 写真:Yoichi Onoda

7月27日(水)開催! 「森のクレヨン」誕生背景を辿るトークイベント

2022年7月27日(水)、オンラインにて「森のクレヨン」の開発の裏側を紐解くイベントを開催します。

林野庁、Playfool、フェリシモ、ヒダクマよりメンバーが集います。自然素材を使った商品開発や「テクノロジー×素材」にご興味のある方など、企業やクリエイターのみなさまのご参加をお待ちしています。

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