2021年秋に開講し好評を得た「アート&プロジェクトマネジメント講座」の第2弾を開講します。アートプロジェクトを実現したい社会人から将来アート業界で働きたい学生まで、参加者を募集中。応募は、2022年9月20日(火)12:00まで。

《INTER-WORLD/SPHERE》奥中章人 2021

株式会社ロフトワークは、エヌ・アンド・エー株式会社との合同事業「NINE 有限責任事業組合」において、2021年秋に開講し好評を得た「アート&プロジェクトマネジメント講座」の第2弾を開講、参加者を募集します。(応募締切:2022年9月20日(火)12:00)

近年、全国各地で地域芸術祭が開催され、美術館の新設も続くなか、多数のアートプロジェクトが企画され進行する状況です。その一方で、アートプロジェクトの現場を、論理的・科学的な方法で安定的にマネジメントできる人材は非常に不足しているのが実情です。

アート業界のプロジェクトマネージャーは、キュレーター、作家、コーディネーターとのコミュニケーション、運営チームの構築、スケジュールや予算管理、教育、運営、広報事業など膨大な領域の業務を統括・管理する重要な責任を負っています。これまで、このような知識と経験は個人に蓄積されてきましたが、今日ではプロジェクトマネジメントの手法をもって、より多くのマネージャーがこの責務をこなせるようになることが求められています。

本講座では、豊富な経験を持つ講師陣をラインナップ。アート業界の知識と、プロジェクトマネジメントの手法の双方を学べるユニークなカリキュラムを用い、座学とワークショップを通じて、アートのプロジェクトマネジメントのメソッドを構築し、受講生と対話も重ねながらレクチャーしていきます。

前回同様、今回もアートプロジェクトの現場(関東近郊を予定)へのフィールドワークを実施予定、講座受講修了者には修了書を発行します。

本講座を運営する「NINE 有限責任事業組合」は、アートプロジェクトにおいてキュレーターが描くアイデアとビジョンを現実世界に展開し、それを美しく開花させるための先進的なマネジメントの仕組みを目指します。NINEは、アート世界におけるプラクティカルな実行者を目指します。

「アート&プロジェクトマネジメント講座」募集ページ

https://awrd.com/award/2022artandpm

共同発起人より

監修者/共同発起人:南條史生(N&A株式会社代表、森美術館特別顧問)

私自身長年にわたり美術館の運営、また地方芸術祭やパブリックアートプロジェクトを手がけてきましたが、その過程でプロジェクトマネジメントの重要性を感じていました。
この機会に是非、本講座にご参加いただきプロジェクトマネジメントの手法を通して、アートの発展に貢献していただきたいと思います。

「アート&プロジェクトマネジメント講座」第2期概要

  • 募集期間
    2022年8月8日(月)〜2022年9月20日(火)12:00 受付分まで
  • 場所
    オンライン(Zoom) ※現地視察含む
  • 特徴
    アート業界において実績ある2つ事業社のノウハウを取り込んだプロジェクトマネジメントのメソッド、フレームワークを提供。
    座学を軸に、ワークショップ、現場施策を交えて実践的にレクチャー。講師、受講生とのディスカッションも積極的に行います。
  • 募集対象
    アートプロジェクトを実現したい社会人
    アート・文化事業にかかわる行政、企業の担当者・関係者
    将来アート業界で働きたい学生
  • 参加条件
    18歳以上
    最低6回の授業に参加できること
    アートプロジェクトの仕事に興味があること
  • 定員
    15名
    ※応募者多数の場合は事務局での審査の上、受講当選者を決定します。
  • 料金
    社会人 18万円(税込)
    学生 6万円(税込)
    ※「7. フィールドワーク・事例研究」は関東近郊(予定)での現場を視察する講座となります。参加を希望される際の交通費・宿泊費は自費となります。現場に参加しない場合は、オンラインでの一部ダイジェストでの受講となります。
    ※学生の場合は学生証提示が必要です。
  • お申し込み
    以下の募集専用ページの応募フォームからお申し込みください。
    https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdh0ilJ4R-zIFtNejN93V1LMjBeek9BPyrPSoH6iPEyueBrLQ/viewform
  • キャンセルポリシー
    受講をキャンセルする場合は、受講可能の案内から一週間以内にその旨のご連絡をお願い致します。
    受講可能の案内後、一週間以内の入金確認がとれない場合かつ、受講の意思確認が取れない場合はキャンセルとみなし、次点の方の繰り上げを行わせていただきます。
  • お問い合わせ
    info@nnnnnnnnn.com(NINE 有限責任事業組合)

スケジュール

※内容は諸事情により変更する場合があります

日程

概要 講師

1)アートマネジメントの現状:美術館におけるアートマネジメント

10月7日(金)18:00-19:30

​​近年多様化するアート・プロジェクトですが、源流にあるのが美術館です。成り立ちから最新動向まで、求められる役割・機能の変遷や、マネジメント視点の要点をレクチャーします。 難波祐子
田篭美保

2)アートマネジメントの現状:芸術祭、アートプロジェクトにおけるアートマネジメント

10月14日(金)18:00-19:30

芸術祭やアートプロジェクトのモデル・パターンを分類・整理し、それぞれの背景と体制、施策の特徴を紹介。プロジェクトマネージャーに求められる役割や心構えの理解を深めます。

山峰潤也
桑原康介

難波祐子(聞き手)

3)アートプロジェクトのプロジェクトデザイン

10月21日(金)18:00-19:30

アートプロジェクトの立ち上げ初期に行うプロジェクトデザインとマネジメント計画における情報設計の方法をフレームワークを用いて伝授。キュレーターと協同するポイントも紹介します。 桑原康介
原亮介

4)アートプロジェクトの品質管理、評価

10月28日(金)18:00-19:30

アートプロジェクトの成功のためにどんな目標を立てるのか、どう成果を計測するのか。
社会的インパクト評価の考え方、アートプロジェクトにおける品質管理について主要な項目も理解します。
また、他のプロジェクトと比較しKGI(最終目標)、KPI(中間目標)の考え方の相違点を考察します。
熊谷薫
原亮介

5)チームビルディングとスケジュールと予算

11月4日(金)
18:00-19:30

現代的なプロジェクトマネジメントにおける重要項目であるチームビルディング、利害関係者とのコミュニケーションほか、人的リソースとスケジュール、予算のマネジメント方法をレクチャーします。 桑原康介
原亮介

6)アートプロジェクトのシミュレーション

11月18日(金)
18:00-19:30

講義での学びをアウトプットする実践を行います。アートプロジェクトをお題に、プロジェクトの計画、チーム編成、予算配分etc.を設計するシミュレーションをワークショップ形式で実施します。 原亮介
7)フィールドワーク・事例研究

11月25日(金)-27日(日)いずれか1日予定

アートプロジェクトの現場でフィールドワークを実施(関東近郊を予定)。キュレーターやプロジェクトマネージャーから舞台裏でのプロセスをヒアリングするほか、ディスカッションを通じて理解を深めます。  

8)プレゼンテーションとふりかえり

12月2日(金)18:00-19:30

講師陣とのディスカッションも行い、全講座の学びと気付きを振り返りを行います。  

 

講師情報(予定)

熊谷薫|アートマネージャー/事業評価・アーカイブコーディネーター/合同会社ARTLOGY代表/東海大学広報メディア学科講師
2005年に東京大学美術史学科修士課程修了後、N.Y.の市立大学に留学し戦後美術について研究、グッゲンハイム美術館でのインターンを経て帰国。2012年11月から東京アートポイント計画のプログラムオフィサーとしてTokyo Art Research Labの、記録調査/アーカイブ/評価に関わる研究開発プログラムに携わった。2014年よりフリーランスとして、アートプロジェクトの企画運営に加え、文化芸術分野の様々な活動のアーカイブや事業評価のコーディネートを手掛ける。現在は社会と文化芸術の橋渡しをすべく、日本全国の活動をリサーチしながら、事業運営支援や、企画立案・プロデュース業務、事業評価や戦略立案などを実施している。

桑原康介|株式会社桑原商店代表取締役/KENPOKU ART 2016ゼネラルマネージャー/日本大学藝術学部地域芸術専攻非常勤講師
大地の芸術祭・越後妻有アートトリエンナーレで様々なアートプロジェクトや文化施設運営、商品開発、観光事業のマネジメントを行う。瀬戸内国際芸術祭、いちはらアート×ミックスにも携わる。(2002〜2013年)現在は家業の酒販店を営みながら、アート・デザイン関連のプロジェクトや都市再開発事業などのマネジメントに従事。2016年茨城県北芸術祭ゼネラルマネージャー。2021年に酒販店がグッドデザイン賞受賞。

田篭美保|森美術館 展示制作グループ シニア・コーディネーター
展覧会制作のコーディネーションとコレクション管理に従事。 一般企業を経たのち大学院にて東洋仏教美術史を修了、2005年より森美術館勤務。 「未来と芸術展」(2019)「カタストロフと美術のちから展」(2018)「宇宙と芸術展」(2016)「村上隆の五百羅漢図展」(2015)などにてプロジェクト・マネージャー。

難波祐子|キュレーター NAMBA SACHIKO ART OFFICE代表
東京都現代美術館を経て、国内外での展覧会企画に関わる。2022年より弘前れんが倉庫美術館アジャンクト・キュレーター、東京藝術大学キュレーション教育研究センター特任准教授。著書に『現代美術キュレーターという仕事』『現代美術キュレーター・ハンドブック』〔ともに青弓社〕など。企画した主な展覧会に「こどものにわ」(東京都現代美術館、2010年)、「坂本龍一:seeing sound, hearing time」〔M WOODS Museum | 木木美術館、北京、2021年〕など。札幌国際芸術祭2014プロジェクトマネージャー(学芸担当)、ヨコハマ・パラトリエンナーレ2014キュレーター

原亮介|株式会社ロフトワーク クリエイティブDiv. シニアディレクター
関西のファッション・カルチャーマガジン編集長、ロボットテクノロジー関連ベンチャー、戦略PRコンサル会社を経て、2014年6月よりロフトワーク所属。マーケティング視点を軸に、クリエイティブな価値創出〜価値浸透まで幅広いプロジェクトを手がける。XR(VR/AR/MR)アートに関するグローバルプロジェクト「NEWVIEW」のプロジェクトマネージャーを2018年から担当。大丸松坂屋百貨店のアートメディア「ARToVILLA」にも携わる。

山峰潤也|キュレーター/株式会社NYAW代表/一般財団法人東京アートアクセラレーション共同代表
東京都写真美術館、金沢21世紀美術館、水戸芸術館現代美術センターにて、キュレーターとして勤務したのちANB Tokyoの企画運営に携わる。主な展覧会に、「ハロー・ワールド ポスト・ヒューマン時代に向けて」、「霧の抵抗 中谷芙二子」(ここまで水戸芸術館)、「恵比寿映像祭(第4〜7回)」、「The world began without the human race and it will end without it.」(国立台湾美術館)など。「Meet Your Art Festival “NEW SOIL”」(avex)や文化庁文化経済戦略推進事業など文化/アート関連事業の企画やコンサルのほか、雑誌やテレビなどのアート番組や特集の監修なども行う。また執筆、講演、審査委員など多数。

監修:
南條史生(N&A株式会社代表、森美術館特別顧問)
諏訪光洋(株式会社ロフトワーク代表)

第1期の様子

2021年に開催した第1期では全10名が参加し、「FUJI TEXTILE WEEK /織りと気配」「TEXTILE & ART 展」の現場を訪問。キュレーターやコーディネーターの解説によって各作品を見学し、芸術祭の現場、舞台裏でそのプロセスを学び、議論しました。

主催

NINE有限責任事業組合(NINE LLP)について

NINE LLPは、南條史生氏率いるエヌ・アンド・エー株式会社と、株式会社ロフトワークの合同事業として組織、運営されます。

9のnが集まり’NINE’と呼びます。「n’」「’nano」でありごくごく小さく、あるいは不定的な数字を表し、「n次元」に表されるように定まらない、数値を表します。一方、ヒンドゥー教や仏教ではn(吽)は宇宙を「閉じる」文字であり智慧の音でした。

NINE LLPは、アートプロジェクトにおいてキュレーターが描くアイデアとビジョンを現実世界に展開し、それを美しく開花させるための先進的なマネジメントの仕組みを目指します。NINEはアート世界におけるプラクティカルな実行者を目指します。

エヌ・アンド・エー株式会社について

現代美術をメインコンテンツとし、美術館や芸術祭のキュレーション・運営、パブリックアートやコーポレートアートのコンサルティング、シンポジウム・国際会議などのコーディネーション、出版編集を担当。

激しく社会が変革し、ビジネスや社会活動において、アートシンキングやアート教育の重要性が語られる今日、広く教育、観光、都市計画、国際協業に向けたプログラムを発展させ、社会のアートリテラシーを高め、新たな時代の変革に向けた柔軟な組織と人材のネットワーク構築をサポートします。https://nanjo.com/

 

ロフトワークについて

オープンコラボレーションを通じてWeb、コンテンツ、コミュニケーション、空間などをデザインするクリエイティブ・カンパニー。

グローバルに展開するデジタルものづくりコミュニティ「FabCafe」、素材の新たな可能性を探求する「MTRL(マテリアル)」、オンライン公募・審査でクリエイターとの共創を促進する「AWRD(アワード)」などのコミュニティやプラットフォームを運営。様々な才能と共創することで、幅広いクリエイティブサービスを提供します。

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