2025年6月18日に、ロフトワークはMonozukuri Ventures(以下「MZV」)とともに、製造業企業のオープンイノベーション推進を支援する新たなプラットフォーム「モノづくりイノベーションラボ(Monozukuri Innovation Lab、以下「MIL」)」を共同で立ち上げました。

本取り組みは、スタートアップと製造業の連携に潜む「やってみたけどうまくいかない」「期待した成果が出ない」といった現場の声に応え、実効性ある協業モデルの構築を目指すものです。

製造業とスタートアップの協業を加速する、新たな共創支援のプラットフォーム

共創支援の設計者として、ロフトワークが果たす役割

製造業とスタートアップの連携がうまくいかない背景には、技術的な相性や制度上の課題だけでなく、組織内の意思決定構造や文化、共創の意義に対する認識のズレといった目に見えにくい壁が存在しています。ロフトワークはこれまで、企業の内外を巻き込んだ対話の場づくりや、目的や価値を可視化するプロセスデザインを通じて、共創の土壌を育む取り組みを行ってきました。

MZVは、これまで日米のハードウェア・スタートアップ58社を支援し、250超の製造業企業との連携プロジェクトを推進してきました。MILでは、MZVのスタートアップ支援と技術実装の知見に加え、ロフトワークが培ってきた未来構想力、共創がうまれるエコシステムの初期設計や、組織の意図と連携目的を結びつける設計力を活かし、単なる技術導入にとどまらない持続的な協業の実現を目指します。

主なサービス内容

  • 現在の取り組み状況の分析と課題の抽出
  • 組織体制や意思決定プロセスの改善提案
  • スタートアップのソーシングやマッチング支援
  • スタートアップとの事業戦略や知的財産戦略の立案
  • 連携人材やイントラプレナー人材の育成
  • 継続的な連携を実現する体制づくり
  • 海外の投資家や大学等のエコシステムプレイヤーの紹介 等
イノベーション支援プラットフォームの図
モノづくりイノベーションラボ(Monozukuri Innovation Lab)~製造業企業向けイノベーション支援プラットフォーム~

参画企業の専門性を活かした総合支援

  • 株式会社IP Survey
    知的財産(IP)の価値を定量的に評価し、特許の競争力を可視化する独自ソフトウェアの開発・提供。将来の事業展開を見据えた強固な特許出願戦略の立案や知財競争力の分析・コンサルティングサービスも提供。
  • 株式会社アントレプレナーファクトリー
    企業内教育や起業家教育向けの動画ラーニングコンテンツの企画・制作・運営を行う。「経営知を蓄積し、人と組織の成功を加速させる」をミッションに掲げ、10,000本以上の動画コンテンツやオーダーメイド制作を通じて人材育成や研修の仕組み化を支援。
  • 株式会社ナエドコ
    「スーパー町医者集団」として製造業や一次産業の中小企業に対しマーケティングやサプライチェーン構築のノウハウを提供し事業成長を支援。
  • 株式会社ベンチャークライアント
    成果創出に特化した大企業とスタートアップの新しいオープンイノベーションモデル「ベンチャークライアントモデル(Venture Client Model)」を推進する。代表取締役の木村将之氏は「ベンチャークライアントモデル」の日本での第一人者で、政府の委員や各経済団体及び企業などでの講演をする。
  • Monozukuri Ventures
    京都とニューヨークを拠点に、ハードウェア・スタートアップへの投資と、ハードウェアの試作・製造に関する技術コンサルティングを提供。これまでに日米のハードウェア・スタートアップ58社に投資し、250以上の試作や量産化のプロジェクトを支援した豊富な経験を持つ。
  • 株式会社ロフトワーク
    「すべての人のうちにある創造性を信じる」を理念に、明日のあたりまえをデザインするクリエイティブカンパニー。未来構想を起点に、オープンコラボレーション型の事業創出や、共創を促すブランド構築・場づくり・コミュニケーションの戦略設計と実装を支援。
    MILでは、各企業の状況や目的に応じて、スタートアップ製品の購入、投資、技術提携、共創拠点構築など、複数の手法を組み合わせた支援を行います。なお、ラボメンバーは今後随時追加される予定です。

Monozukuri Venturesについて

Monozukuri Venturesロゴ

Monozukuri Venturesは、京都とニューヨークを拠点に、ハードウェア・スタートアップへのVCファンドの運営と、ハードウェアの試作・製造に関する技術コンサルティングを提供する企業です。2020年1月に、Makers Boot Campを運営する株式会社Darma Tech Labs(京都市)と、FabFoundry, Inc(ニューヨーク市)が、2社のハードウェア・スタートアップ支援の経営資源を結集して発足しました。これ までに日米のハードウェア・スタートアップ58社(日本27社、米国31社)に投資しています。またスタートアッ プ企業を中心に250以上の試作や量産化のプロジェクトを支援しています。(数値はいずれも2025年3月末時点)

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共催:土とデジタル、SPCS