「人はなぜそれを買うのか」を解き明かす「ジョブ理論」を学ぶ
Finished イベント終了
- Date
- 2018-05-10 (Thu)
- Time
- 19:00〜21:30
- Place
- MTRL KYOTO MAP
- Capacity
- 30名
- fee
- 2,000円 1drink付
Finished
About
『UXリサーチの道具箱』新刊記念ワークショップ 「第7章 ジョブ理論」抜き刷り付き!著者樽本氏による特別講座とスペシャルワークショップ
UXリサーチ“7つ道具”のひとつ「ジョブ理論」を、『UXリサーチの道具箱』の著者である樽本さんが軽妙洒脱なトークとワークで分かりやすく解説します。ジョブのレンズを通して眺めてみれば既存の製品やサービスの見方が大きく変わるでしょう。エンジニア、デザイナ、プロダクトマネージャー、起業家など幅広い職種で役立つ内容です。
「人はなぜそれを買うのか」を解き明かす「ジョブ理論」の概要
クレイトン・クリステンセンが提唱した「イノベーション理論」は、企業の「盛者必衰の理」を鮮やかに描きました。しかし、この理論は滅亡を回避するための「新たな成長機会の見つけ方」については何も教えてくれませんでした。
それを補完するのが『ジョブ理論(JTBD: Jobs To Be Done)』です。ジョブ理論では「人は何らかの『ジョブ』を 処理するために製品や サービスを『雇う』」と考えます。例えば、人は「穴を開ける」ために「ドリル」を、「A地点からB地点に移動する」ために「車」を、「思い出を残す」ために「カメラ」を雇う──のです。
最も有名なのは「ミルクシェイク」の逸話でしょう。売上を上げる秘訣は「粘度」を上げることでした。人々は「通勤の暇つぶし」のためにミルクシェイクを雇っていたので、粘度を上げた方が長持ちするからです。
講師樽本氏からのメッセージ
もしかすると、「また新たなバズワーズが登場しただけではないのか?」と感じる人がいるかもしれません。
しかし、ジョブ理論には既存の製品カテゴリを「破壊」する力があります。ジョブのレンズを通して見るとマーガリンはオリーブ油と、ホテルは友人宅のリビングルームと、会計ソフトは鉛筆と「競合」するのです。
一般にデザイン思考は「0 to 1」の製品開発を指向していますが、ジョブ理論は既存製品に「新たな成長機会(同時に脅威でもある)」を提供してくれます。実はイノベーションの初期において、組織(特にスタートアップ)は「ジョブ指向」です。クリステンセンも本書の中で「成功しているスタートアップ企業の多くは、初めから四分の一インチの穴を売っている」と書いています。ところが、その後、様々なニーズを満たそうとして製品を肥大化、複雑化させてしまいます。
そんな時にジョブは「イノベーションの北極星」となってくれます。「顧客は何を片付けたくて我々を雇ったんだ?」と問いかけることで、製品をシンプルに保つことができるからです。
「ミルクシェイク」から数えると、構築に20年かかったというジョブ理論。提唱者がクリステンセンであるということも相まって、今後、日本でも「ジョブ」はビジネスの共通言語になるかもしれませんね。
※関連スライド:
ジョブ理論 – XP祭り2017
Speaker
利用品質ラボ, 代表
樽本 徹也
利用品質ラボ代表。UXリサーチャ/ユーザビリティエンジニア。ユーザビリティ工学が専門で、特にユーザ調査とユーザビリティ評価の実務経験が豊富。現在は独立系UXコンサルタントとして幅広い製品やサービスの開発を支援している。
複数の著作があり、その中でも『ユーザビリティエンジニアリング』(オーム社刊)は、初版からの累計刷数が1万部を超える、日本におけるUX/ユーザビリティ分野を代表する1冊。ワークショップの達人としても有名で、テクノロジー系カンファレンスにおける講演も多数。自身でも「UXブッククラブ東東京」「アジャイルUCD研究会」を主催している。公式サイトは『人机交互論』(http://www.usablog.jp/)
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利用品質ラボ代表。UXリサーチャ/ユーザビリティエンジニア。ユーザビリティ工学が専門で、特にユーザ調査とユーザビリティ評価の実務経験が豊富。現在は独立系UXコンサルタントとして幅広い製品やサービスの開発を支援している。複数の著作があり、その中でも『ユーザビリティエンジニアリング』(オーム社刊)は、初版からの累計刷数が1万部を超える、日本におけるUX/ユーザビリティ分野を代表する1冊。ワークショップの達人としても有名で、テクノロジー系カンファレンスにおける講演も多数。自身でも「UXブッククラブ東東京」「アジャイルUCD研究会」を主催している。公式サイトは『人机交互論』(http://www.usablog.jp/)
Program
- 18:30
- 受付開始
- 19:00
- オープニング
- 19:10
- トーク&ワーク(途中ドリンクタイム有)
- 21:30
- 終了
Outline
- タイトル
- 『UXリサーチの道具箱』新刊記念ワークショップ
「第7章 ジョブ理論」抜き刷り付き!著者樽本氏による特別講座とスペシャルワークショップ - 開催日
- 2018/05/10(木) 19:00〜21:30
- 会場
- MTRL KYOTO
京都府京都市下京区本塩竈町554 - 参加費
- 2,000円 1drink付
- 対象
- ・新規事業企画担当者
・エンジニア
・デザイナー
・プロダクトマネージャー - 定員
- 30名
- 企画
- 利用品質ラボ・株式会社ロフトワーク
ACCESS
関連書籍
人間中心設計、デザイン思考、リーンスタートアップ、アジャイル開発、etc…。イノベーション創出のためのアプローチは様々ですが、すべては「ユーザニーズ」を把握することから始まります。表面的なユーザの「声」ではなく、「真」のユーザニーズを探り、それを分析して可視化する──それが『ユーザ調査』の役割です。
ユーザ調査とは「何が欲しいか」をヒアリングすることではありません。また、アンケート調査やグループインタビューを実施して「購入意向」を推定することでもありません。人類学に由来するユニークなテクニックを用いて私たち自身の「物事の見方」を変えることです。
本書は、日本ではまだ馴染みの薄い、このユーザ調査の基本テクニックを紹介する入門書です。ユーザインタビュー、データ分析、ペルソナ、シナリオ、ジャーニーマップ、ジョブ理論、キャンバスというUXリサーチャ必携の「7つ道具」を著者の豊富な実務経験に基づいて解説します。エンジニア、デザイナ、プロダクトマネージャ、起業家など、革新的な製品やサービスの企画・開発に携わる幅広い職種で役立つ内容です。