海か、山か、芸術か?
「KENPOKU Art Hack Day」Day1・Day2レポート
こんにちは! ロフトワークPRの原口です。
10月24日、25日に「KENPOKU Art Hack Day」の前半戦が開催されました。「KENPOKU Art Hack Day」とは、2016年秋に開催される「茨城県北芸術祭」の実施にあたって参加アートチームを選抜するハッカソンです。
陶芸家、鍛冶屋、グラフィックアーティスト、研究者、建築家、エンジニア……これでもかというくらい多種多様な参加者が集った、ジャンルを超越したアート作品を創造するための2日間をハイライトでレポートします!
来年秋に芸術祭が開催される、茨城県北エリアの要所を訪れ、地域の背景を知り、作品の「アイディエーション」をするDay1・Day2。その 2週間後のDay3・Day4は、実際にアイディアをかたちにする「プロトタイピング」という2部構成のKENPOKU Art Hack Day。
ということで、まずは前半戦、Day1・Day2をご紹介!
朝8:00に東京駅を出発し、茨城・日立へ向かいます。はじめましての挨拶もそこそこに、隣の人と自己紹介をしたり、他己紹介されたり。普段あまり巡り合うことのない人たちとの出会いに、大いに盛り上がります。
2時間半なんてあっという間。まず最初に訪れたのは「かみね公園」。
「茨城県北芸術祭」は県北地域の6市町の海と山を舞台に開催されますが、ここかみね公園は日立の海と山を一望できる、とっても気持ちのいい場所でした。海の方にはコンビナートも見えて(写真左下方)、県北の特徴がよく表れた景色を堪能しました。
KENPOKU Art Hack Dayのディレクターを務める、ロフトワーク代表・林千晶とアートに特化したハッカソンを主催する3331 alphaディレクター・青木竜太氏による、笑いの絶えないオープニング・スピーチ。茨城県北の情報をどのようにインプットして作品に活かすのか、今回集まった参加メンバーの多様性など、この場所・このメンバーでしかつくれないアート作品を生むことの面白み、スリルなどが伝えられました。
最初に訪れたのは、日鉱記念館。JX日鉱日石金属グループの創業80周年を記念し、日立鉱山跡地に建てられました。日立鉱山は、工業都市・日立市の発展の原点であり、日本の近代化と経済成長を支えた要所です。
次に向かうは、岡倉天心の資料や横山大観などの作品を紹介する天心記念五浦美術館。五浦(いづら)は日本屈指の景勝地で、日本近代美術の礎が築かれた歴史的な地でもあります。
岡倉天心が弟子たちと共に創設した日本美術院研究所の跡地。そして眼下に広がるは、入り組んだ崖に打ち付ける波。波打ち際でも澄んだ水がとてもきれいです。
移動中には、茨城大学 学術企画部、茨城県北ジオパークの市川雅一氏から、県北エリアの土地の特性、東日本大震災時の被害や復興についてお話をうかがいました。
日も落ちて、3名のゲストスピーチとワークショップの、夜のセッションが始まります。
スピーチセッションのあとは、青木氏のファシリテーションでワールドカフェ形式のワークショップを実施。グループを変えながら、Day1で心に残ったこと、感じたことを、写真やメモを見せ合いながら参加者同士でシェアしました。
五感で感じ、脳をフル回転させるDay1はこうして終了。明日のアイディエーションに備えます。
Day2は、作品のアイディアを出しあい、制作するチームを決めるワーク。
Day1でうまれたアイデアを、自分で、チームで、ブラッシュアップ。大勢で行列をつくって、ひとり3分のピッチプレゼンが一挙に行われました。
このあと参加者による投票で13のアイデアにしぼられ、チームも決定。11月7日、8日のプロトタイピング(Day3、Day4)に向けて、準備が始まりました。
どんな芸術表現が生まれるのか? 優秀作品に選ばれ、茨城県北芸術祭の公式アーティストとなるのは一体……?
Day3・Day4のレポートもお楽しみに!