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Hack Our City レポート
─ 実験都市シブヤ

Hack Our City レポート

こんにちは!フリーランスで建築系のパブリック・リレーションズやイベントマネジメントをしている藤末 萌です。12月2日に行われたイベント「HACK OUR CITY」に参加して、ボトムアップ型の都市づくりについて学び、まちを舞台にしたさまざまなプロジェクト事例や、ロフトワークがすすめるSHIBUYA HACK PROJECTを知ることのできるトークセッション、空想をドライブさせる思考実験ワークショップなど、5時間にわたって濃密なインプットが続くイベントとなりました。

誰のものかあいまいな公共空間をもう一度私たちの居場所へ。公共空間活用を夢だけで終わらせないヒントがいくつも見つかりました。当日の様子をレポートしたのでぜひご覧ください!

また、縁あってSHIBUYA HACK PROJECTについてインタビューする機会を頂き、ロフトワークが仕掛ける渋谷の新しい”都市づくり”と出会いました。ものづくりの精神が都市に展開した時、どんな化学反応がおこるんだろう?というワクワクを感じるロングインタビューとなっています。こちらもあわせてご覧ください。

常識のアップデートとロフトワーク的ハックのしくみ

パネルディスカッション、ケーススタディ、ワークショップの3部にわたって構成されるHACK OUR CITY。まずは林 千晶さん(ロフトワーク代表取締役)によるロフトワーク的「ハック」の思考についてのお話から始まりました。

ロフトワーク 代表取締役 林 千晶

ロフトワークでの仕事はいつも「常識の逆を提案してみる」ことからスタートします。例えば黒のオセロが敷かれた盤の状況を変えるためには、その隅を狙って白に裏返すことが必要。「できそうにない」「難しい」と思える事でも、重要な一点を見出し小さな変化から始めることで大きな転換へと繋げてきた、それこそがロフトワークのハックの精神だと語ります。

これまでの実践にもその精神は色濃くあらわれ、2011年からスタートしたFabCafeではカフェ事業の常識ではありえない、低い回転率(ワーキングスペースとして使われるので長時間在席している)×安い客単価(コーヒーを購入するだけでずっといられる)というモデルにも関わらず5年間で世界8拠点に展開するに至りました。

それは、FabCafeに集まるアイディアをもったクリエイターや企業と繋がり、コミュニティを育て、商品開発のためのコラボレーションを生むことを主軸においた事から始まった新しいビジネスモデルでした。現在のFabCafeの賑わいやそこから生まれたプロダクトの数々(360°book等)は御存知の通りで、カフェという事業をハックすることで渋谷のダイナミズムまでも変えてしまうほど。

一体なにが林さんの、そして協働する人たちの原動力になっているのか?その答えは「楽しさ」にあると、話は続きます。3Dプリンティング技術は今や実験ツールとしてだけではなく、最終製品としてアウトプットできるほどの機能を持つようになりました。ものづくりの主体は企業から個人へ移りつつあり、その質は上がり続けています。

個人それぞれの得意分野やアイディアが重なる時、楽しさが原動力となりコラボレーションが生まれ、新しいクリエイティビティとして発露する。そんな現場を数々見届け、いまも只中にいる林さんの「クリエイティビティは楽しさからしか生まれない」という力強い言葉はとても印象的でした。

現在は、人の社会的な役割が細分化を極めていることで、お金を介さないとその関係性が見えなくなっているという実感から、いかに社会の中に新しい互恵の関係を築けるか、という事への興味が広がっているそう。例えば、知恵を持ったお年寄り10人が集まった時の潜在的な可能性を考えてみる。それは超高齢化へ進む日本の未来への想像であり、SHIBUYA HACK PROJECTに対する示唆でもあります。

都市の余白を見出すこと、文脈を変えていくこと

次に登壇した馬場 正尊さん(オープン・エー代表/東北芸術工科大学教授/建築家)からは渋谷〜神田〜パブリックスペースへと自身の拠点と興味の変遷が話されました。

オープン・エー 代表 馬場 正尊

馬場さんは1990年代後半(199 8年創刊 -2002年)〜、中目黒に事務所を構え、渋谷周辺エリアで活動を始めました。ビットバレーと呼ばれ次々と大型書店が開店した時代、広告が作り出したまち「渋谷」はキラキラとして見えたそう。当時、建築と他カルチャーをフラットに扱う拠点として、渋谷は絶好のフィールドでした。しかし、次第にまちの主役の若年化が進み、段々と息苦しさを覚えるようになったと語ります。

転機となったのは2003年のロサンゼルスへの取材旅行でした。若者たちが空きビルを彼らのセンスで利活用している状況を目の当たりにし、自身も新しい東京の余白を見つけたい、という気持ちを原動力に東京R不動産を立ち上げます。同時に、空きビルの目立っていた神田へ事務所も移転。東東京の空きビルを活用したアートイベント「Central East Tokyo」ではアーティストと借り手をさがすビルオーナーを繋げ、アートイベントで人を呼ぶことで空きビルの内覧会にもなるという仕掛けを作り出しました。

また、リノベーション事業も積極的に手がけるように。「都市の文脈を変えていくことが楽しかった」という言葉は、当時の状況をみると、都市のハード(空きビル、空き室、リノベーションで価値を向上させられるもの)に余地があったからこそとも言えます。次にもし神田から事務所を移転するなら、と考えた時、実は東京にはもう余地が無いように思えたと語る馬場さん。

『RePUBLIC 公共空間のリノベーション』(学芸出版,2013) 馬場さんセッション資料より引用

次なるフィールドとして見つけ出したのは公共空間のリノベーション(=REPUBLIC DESIGN)でした。パブリックとプライベートの間に横たわるレイヤーを余白としてとらえ、空間の専門家として介入し、「公共空間を大事にしすぎて何もできない」状況の転換を試みています。

NYタイムズスクエア(ブロードウェイ)では道路を車両通行止め・歩行者専用空間として公園的に使うことでエリアとしての価値が急騰したといいます。NYでできるなら東京でも、日本でも。2040年問題=シンギュラリティを超えた時、人間はこれまでにない程余暇を持てるようになる、と仮定すると家の外で過ごすための豊かなパブリックスペースは一層求められることになるでしょう。

Panel Discussion - 渋谷ほぼ全域ホコ天計画

もし渋谷の公道を歩行者空間として開放したら?「渋谷ほぼ全域ホコ天計画」という馬場さんからの問いかけをテーマとして、林さん・馬場さんのパネルディスカッションが始まりました。

出張で訪れた中国・成都での楽しそうなパブリックスペースの使われ方に衝撃を受けたという林さん。沢山の人が食べたりお喋りしたり踊ったり、自分の場所として振る舞っている状況と比べると、日本はまだまだ規制が厳しくパブリックとプライベートの切り分けが強いと感じられます。既存のルールを全否定せず、これからの社会にフィットする都市のあり方を考えるならば、週末だけ一部をホコ天として試行してみるなど、アプローチの仕方にもアイディアが必要になりそうです。

馬場さんからも、既存ルールを肯定的に読み込んだ上で変化をうながす重要性が語られました。東京R不動産では立ち上げ時からゴールが見えていたわけではなく、生み出そうとするプロセスの中にこそドライブの種があり、今に繋がっている、とのこと。これは、とびきり楽しい一方で、事業性が低い(ように見える)提案や新しすぎて成果を想像しにくい提案をすすめるロフトワークとクライアント企業の実践にも通じています。

馬場さんからは、これまで企業は大きな全体もつことで社会の立ち位置を得てきましたが、小さなプロジェクトの集合体が企業、という発想の転換ができればこれからの社会や都市の機微に(個人レベルだけでなく)企業ももっと寄り添うことができるはず、という提案もありました。

林さんはFabCafeの海外展開が8拠点それぞれの立ち上げ方をした事を引き合いに、状況も運営者も異なる各都市では5つのビジネススキーム、5つの始め方のバランス、各々の重ね方の設計があったと話します。グローバル化へのフレームワーク作りは始まったばかり。馬場さんはこれを「ローカライズへの挑戦」と表現しながら、日本に根付根付かせる視点と世界へ展開していく視点の両方を持ち合わせる事の重要性を指摘します。

突拍子もなく聞こえた「渋谷ほぼ全域ホコ天計画」ですが、オリンピックに向けた気運やいま渋谷で点的に起きているアクティビティが面的につながり展開した先の出来事であると思えば、実現に必要なカードの一部は既に見えているのかもしれない・・という気持ちになってきます。今は何だソレは?と思われてしまうようなアイディアでも、アクションを起こせば未来は作られていく。二人の実践に裏打ちされた肌感覚を知るパネルディスカッションとなりました。

Introduction - まちはメディアであり、集まっている人がつくる

パルコ『ACROSS』編集長 高野 公三子

都市の目撃者として「まちはメディアであり、集まっている人がつくる」という理念で活動してきた高野さんは最近、まちの使い方がわからない人が増えている事に気づいたと言います。新しい価値観がまちにいくつも生まれているので、それらを探し出す消費者の力が弱まっているのだそうです。

それを概念化すると、「イノベーション曲線」でいうところの左側の三分の一(アーリーマジョリティ以前)と右側の三分の二(レイトマジョリティ以降)の分断が顕著になっていて、マスメディアに取り上げられない事象=まちで起きている小さなイノベーションが大衆化されにくい時代になっていると言います。しかし、「左側」の価値観は、一国内での数こそ少ないものの、たとえば台湾やシンガポール、ロンドンなど国を超えて同じ価値観を共有できる人たちがいます。高野さんのプレゼンテーションで、嗜好の多様化によるリアルなコミュニティの分断とグローバル化、「クリエイティブクラス」というクラスターと渋谷のまちについて改めて意識を向けるところから始まりました。

関連リンク:Web Across

渋谷のラジオ - 地域密着×世界最先端の放送局

シブヤ経済新聞編集長/花形商品研究所 代表取締役 西 樹(左) NPO法人サービスグラント 代表理事/渋谷のラジオ チーフプロデューサー 嵯峨 生馬 (右)

2016年4月に本放送を開始した「渋谷のラジオ」では超ローカル放送局として渋谷のコミュニティの相関図を描き変え始めています。地元企業のスポンサーシップや個人寄付者「市民ファウンダー」に支えられ開局した渋谷のラジオ。1番組55分CMなしというプログラムには渋谷に縁あるアーティストや俳優、文化人らだけでなく、渋谷区に暮らす一般の人達もパーソナリティとして登場します。まちを眺めながら話せるスタジオから55分間のお喋りが毎日いくつも発信される状況を「地域性の究極的なあり方」と表現していたことが印象的でした。

55分間の中では個人的な深い話になっていく事もしばしば、地元の人の声を本人の言葉でリスナーに届けています。嵯峨さんの「聞くラジオではなく出るラジオ」という言葉の通り、深く話し込めるラジオがきっかけで渋谷に関わりの深い出演者たちが出会い、ラジオをハブにしたコミュニティが形成されつつあります。「遅効性メディア」との言葉も飛び出しましたが、じわじわとキーパーソンたちのネットワークが広がり、ふと気付いた時には渋谷に新しいコミュニティのレイヤーがかかっている、という未来を想像したくなる取り組みです。

もともとは地元の関係者やクリエイターら、ラジオ好きが集まって始まったこのプロジェクト。地域に密着したラジオの利点を活かして防災メディアとしての役割を担うことで、より多くの人から支えられる存在となっています。3.11東日本大震災で多くの帰宅困難者が発生したことで明らかになった「渋谷に足りていないもの」と「好きな事」が繋がりラジオというインフラになっていった過程を思うと、これもまた新しい余白/余地の発見であるように感じました。

関連リンク:渋谷のラジオ

SHIBUYA HACK PROJECT - 既成概念・空間のスキマHackで新たな価値を再発見する

続いて、ロフトワークの取り組む「Shibuya Hack Project」がチームメンバーを交えて紹介されました。課題解決ではなく表現への欲望がベースになり進められているこのプロジェクト。誰のものなのか?だれが使うのか?あいまいな都市の余白を見つけ出し、表現の場としてその価値を転換していく取り組みです。

シブヤヒミツクラブでは、渋谷109前に集合したゲスト達が手渡された指示書に従って渋谷のまちを探検、隠されている新しい指示書を見つけ出しながら、O-EASTの屋上「渋谷の畑」に特設されたシークレットステージにたどり着くというRPGのような検証実験を行ないました。これは、ゲストとして招待されたビルオーナー、クリエイター、開発事業担当者ら未来のプレーヤーになる人達にむけて、知られざる渋谷の公共空間=余白を体感してもらい、屋上を畑にするという先行事例の紹介でもあります。

渋谷道玄坂青年会 会長 / 長谷川印刷株式会社 長谷川 賀寿夫

渋谷道玄坂青年会の長谷川さんはShibuya Hack Projectに関わり新しい取り組みが起きていることを「耳元で”こんな面白いことができるんだよ”とささやかれたような感じ」と表現します。地元町内会・商店会の中ではこれまでの慣習や人的な関係性が出来上がっているため、都市的な新しい展開を進めづらい所があるそう。外部からの視点やネットワークが持ち込まれたことで地元の人達のモチベーションが喚起されている事がわかります。

東京急行電鉄株式会社 都市創造本部 開発事業部 事業計画部/渋谷駅前エリアマネジメント協議会 山口 堪太郎

そして、東急電鉄の山口さんからはダイバーシティからイノベーションが生まれやすいまち「渋谷」への期待感が語られました。これまでの大きな視点からのメソッドを一旦はなれ色々な実験をしてみて、ネットワークが広がり、自身がとても楽しくプロジェクトを進めていることが伝わってきます。一方で、それらの取り組みの中で大きな変化がいきなり作られるわけではない事もまた実感したそう。現在東京ではオリンピックを目標にざまざまなプロジェクトが進行していますが、Shibuya Hack Projectの見据える未来はもっと先にあります。オリンピックという追い風を受け加速させながら、まちに自分事として関われる材料を作っている感覚、と話します。

ホコ天になっている路上にさまざまなストリートファニチャを置いてみた実験では、子ども・ギャル・外国人がうまく使いこなしている一方で、多くの人が歩道しか歩かない(歩けない)という結果も出ました。車道に出てはいけない、という強烈な固定観念が根付いている事に気づいたとか。実験的に行っていること=非日常を日常に落とし込む事は、個人の力からまちの自由度をいかに設計できるか?というShibuya Hack Projectの大きな問いに繋がります。

ビジュアルデザイナー 河ノ 剛史

横浜を拠点に活動しているビジュアルデザイナーの河ノさんは、実は渋谷に縁深いというわけでもないんですが・・と話しながらも、地縁や人間関係の解像度が高い「渋谷の中の人」には無い視点で議論に投げかけを行ないつつアートディレクションを担当しています。それぞれの想像力を持ち寄りながら、地域の人達と協同することではじめて形になり、視界がもっと開けていく、そんなサイクルがこの一年を通じて作られ始めました。

長谷川さんがつぶやいた、道玄坂がブロードウェイのように路上で新年のカウントダウンができる場所になったら・・という妄想の余韻を残しながら、地理人 今和泉隆行さんとビジュアルデザイナー 河ノ剛史さんによる、地図ワークショップが始まります。

関連リンク:SHIBUYA HACK PROJECT

Workshop - 都市をプロトタイプする「シブヤ妄想地図をつくる」

地理人の今和泉さんは子どもの頃から空想地図を描きはじめ、現在では実在の地図と見間違うようなクオリティで空想の都市「中村市」の地図を作り出しています。地図だけではなく、観光ガイド、バス路線図、地元企業のロゴ、バスの外装、ショッピングセンターフロアガイド、賃貸間取り図・・等々、空想地図から想起される案内図やデザインはすべて地理人の活動の範疇です。普通の地図はまじまじと見ない人でも、空想地図は食い入るように見るそうで、そのリアリティからまちの様子を想像して楽しむことができます。都市は存在せず地図だけがあることで、答えは見る人の心の中にしか生まれない・・妄想に現実が引っ張られる、という宣言からワークショップが始まりました。

4〜5人のチームに分かれ、それぞれお題に取り組みます。

【車椅子の小4男の子と渋谷ツアーをするなら??】チーム

大きな地図にツアールートを描き込みます。すり鉢状の地形になっている渋谷のまちはどこに向かうにも坂があります。できるだけ緩い坂道を歩きながら、人混みをさけるか?渋谷らしい楽しい道をいくか?を考えながらルートのデザインを行ないました。
立ち寄るポイントとして人気だったNHKスタジオパーク。JR渋谷駅行きの直行バスが出ていることを発見したチームからは、車窓から渋谷を楽しみつつツアーを終えるという秀逸な提案も。

【渋谷の奇祭を考える】チーム

面白かったのは、ドローンを世界中から(+地球外からも!?)操作してレースを行うというアイディア。スター・ウォーズのポッドレースのように観ている人も楽しい、観客が盛り上がっているのを見ても楽しい、渋谷のまちを舞台にしたコース設定を考えました。

【渋谷を移植/渋谷に移植】チーム

世界の都市に渋谷を切り取って移植したら?世界の都市を渋谷に移植したら?という妄想を広げる移植チーム。例えば北京の大きな街区割り=歩行者には優しくないまちに渋谷を移植すると・・徒歩でもっと都市を楽しめるようになるかもしれない。というアイディアや、代々木公園にギリシャのパルテノン神殿を移植したら京都に負けない歴史性が獲得できたり、待ち合わせしにくい代々木公園のアイコンになるかも・・といった突拍子はないけれど、とても楽しい思考の時間でした。

ワークショップを通じて参加者同士で話し合うことで、いま現在渋谷にあるリソースと足りていない物を俯瞰的に捉えることができました。ビジュアルデザイナーの河ノさんからのコメント「それぞれの渋谷像は全然共有されていない」とはまさにその通りで、渋谷で働く人、何かを作る人、遊びに来る人、、それぞれの目的が異なると見える風景も全く違ったものになります。無理に一つの夢を共有するのではなく、個人それぞれの渋谷感を土壌としてこそ、多様で創発的なアクティビティが生まれるのだと再認識する機会となりました。

イベント概要

近年、ものづくりやサービス開発における価値創出のプロセスは、企業主体からユーザー主体のものへと移り変わってきています。消費者の立場にいたユーザーは、設計者としての役割を担うことも増えてきました。 たとえば、ユーザーと共にアイデアを出し合ったり、ユーザーが既に取り組む活動の支援を通じて、新たな事業へと繋げていくプロセスを多くの企業が実践し始めています。

こうした動きは、時間がかかると思われがちな「都市づくり」にも適用され始めています。 2020年開催のオリンピックにむけ、都市再開発が加速する東京。大規模プロジェクトゆえにマスタープラン主導になりがちな一方、これからの都市づくりは、ボトムアップ型で小さく手早くフィードバックを反映させながらカタチにしていく方法をいかに活用できるかが、重要になってくるのではないでしょうか。

本イベントでは、ボトムアップで都市の新たな魅力を引き出してきた実践者をゲストに招聘。多くの実験が大型都市計画とボトムアップ双方で起こってきている「渋谷」を事例に、これからの都市のあるべき姿と、新たな価値創造の方法に切り込んでいきます。普段より都市開発に関わる方はもちろん、企業の新規事業の立上げや、未知の価値の探索に関わる人にもぜひ参加いただきたい内容です。

開催概要

セミナータイトル HACK OUR CITY 
-Shibuya-
開催日時 2016年12月2日(金)13:00-18:00(受付開始:12:30)
場所 loftwork 3F(東京都渋谷区道玄坂1-22-7 道玄坂ピア 3F)
対象 ・企業の新規事業担当者
・新しい価値創造を目指す都市開発、デベロッパーの担当者
・官公庁、自治体、都市づくりに関わる方
・ボトムアップ型の都市づくりに興味のある学生
参加費 ¥5,000
学生 無料
定員 70名
主催 株式会社ロフトワーク
協力 Shibuya Hack Project、東京急行電鉄株式会社、渋谷道玄坂青年会、シブヤ経済新聞、公共R不動産、株式会社伊藤園
ご注意 ・申込者多数の場合は、抽選となりますので予めご容赦ください。
・広告代理店などの受託業務に携わる方のお申し込みはお断りすることがございますので、予めご了承ください。 
・参加者の皆さんのお写真や発表いただく内容は、後日弊社サイトに掲載いたします。 
・プログラムは、予告なく変更される場合があります。

プログラム

13:00〜13:30
Prologue「いますぐ、小さく始める。大きな挑戦」
株式会社ロフトワーク 共同創業者、代表取締役 林 千晶

13:30〜14:30
第一部【Creativeに溢れる「場」は、どうやって生まれるのか

13:30〜13:50
Guest Talk
株式会社オープン・エー 代表/東北芸術工科大学教授/建築家 馬場 正尊

・都市は誰のものなのか
・都市の未来はどこに向かうのか

13:50〜14:30
Panel Discussion
株式会社ロフトワーク 共同創業者、代表取締役 林 千晶
株式会社オープン・エー 代表/東北芸術工科大学教授/建築家 馬場 正尊

14:30〜14:40
Break

14:40〜17:40
第二部【Case Study:実験都市シブヤ】

14:40〜15:00
Introduction
株式会社パルコ『ACROSS』編集長 高野 公三子

・都市の記録者の視点から、シブヤの変遷をみる
・シブヤ定点観測(1980年から現在までの移り変わり)

15:00〜15:30
「渋谷のラジオ – 地域密着×世界最先端の放送局」
シブヤ経済新聞 編集長/株式会社花形商品研究所 代表取締役 西 樹
NPO法人サービスグラント 代表理事/渋谷のラジオ チーフプロデューサー 嵯峨 生馬

・立ち上げの背景
・「渋谷のラジオ」から生まれてきた価値とは
 
15:30〜16:00
「Shibuya Hack Project – 既成概念・空間のスキマHackで新たな価値を再発見する」
株式会社ロフトワーク クリエイティブディレクター 石川 由佳子
東京急行電鉄株式会社 都市創造本部 開発事業部 事業計画部 兼 渋谷駅前エリアマネジメント協議会 山口 堪太郎
渋谷道玄坂青年会 会長 / 長谷川印刷株式会社 長谷川 賀寿夫
ビジュアルデザイナー 河ノ 剛史

・Shibuya Hack Projectとは何か
・都市の「スキマ空間」から見えてくる新たな価値の予兆とは

16:00〜16:10
Break

16:10〜17:40
Workshop – 都市をプロトタイプする「シブヤ妄想地図をつくる」
地理人 今和泉 隆行
ビジュアルデザイナー 河ノ 剛史

・地図が語る、都市の文化
・空想の物語・登場人物から、シブヤの地図を塗り替える

17:40〜18:00
Epilogue「Deploy or Die」
株式会社ロフトワーク 代表取締役社長 諏訪 光洋

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