EVENT トーク

分岐するデータビジュアライゼーション
見えない構造、感じる輪郭
—データから立ち上がる風景を描く

Finished イベント終了

膨大な情報があふれる時代において、データはもはや単なる数値や記録ではなく、感情や意味を伴った「経験の素材」としての可能性を帯びています。
本イベントでは、データビジュアライズ研究者・山辺真幸氏、アーティスト・永松歩氏、そしてビジュアルデザインスタジオWOWから加藤咲氏・船津武志氏を迎え、MVMNT Unitとともに、データをどう“感じさせる”かという視点から、ビジュアライズの未来と表現の可能性を語り合います。

Date
2025-08-05 (Tue)
19:00 - 21:30 (開場:18:45)
Place
ロフトワーク渋谷オフィス10階(COOOP10) MAP
Capacity
30名 
fee
無料

Finished

膨大な情報があふれる時代において、データはもはや単なる数値や記録ではなく、感情や意味を伴った「経験の素材」としての可能性を帯びています。
本イベントでは、データビジュアライズ研究者・山辺真幸氏、アーティスト・永松歩氏、そしてビジュアルデザインスタジオWOWから加藤咲氏・船津武志氏を迎え、MVMNT Unitとともに、データをどう“感じさせる”かという視点から、ビジュアライズの未来と表現の可能性を語り合います。

About

見せる可視化から、感じさせるビジュアライズへ

テクノロジーの進化により、あらゆる現象がデータとして記録され、蓄積される時代になりました。センサー、SNS、位置情報、バイオメトリクス——これらが生成する膨大な情報の可視化は、意思決定のためのツールとしてだけでなく、私たちの「世界の見え方」そのものを変えつつあります。

しかし、データは本当に「見える化」されているのでしょうか?
そこに宿るはずの感情、背景、関係性が抜け落ちてはいないか?
むしろ、データとは本来、私たちの感覚や想像力を通じて初めて意味づけられるものなのではないか。
今回のイベントでは、「データを感じる」という視点から、情報と表現の関係を問い直します。

情報の輪郭をなぞる ── 感じる可視化の実践から

数字や図表であふれる世界において、情報を「視える化」する技術は進化を続けています。けれどその一方で、私たちは忘れがちです。データの背後には、誰かの時間、感情、行動の痕跡があることを。 その“気配”までを丁寧にすくい上げる可視化が、いま必要とされているのではないでしょうか。

ゲストのひとり、データビジュアライズ研究者・山辺真幸氏は、情報構造に潜む多元的な視座に注目し、それらをアルゴリズミックな視覚表現として立ち上げてきました。抽象と具象、分析と感性のあいだを軽やかに行き来する彼の表現は、データを「読む」から「感じる」へと転換させる装置でもあります。

アーティストの永松歩氏は、情報を身体で捉える試みに取り組んできました。視覚優位の表現に抗い、音や振動、光の揺らぎといった触覚的な要素を通して、データを“身体の内側に落とし込む”ような体験を紡いでいます。

さらに、WOW inc の加藤咲氏・船津武志氏は、空間・映像・インタラクションを融合させた表現によって、データを「作品」として立ち上げる実践を続けています。数字に込められた文脈や関係性に、美しさと深さを与える彼らの手法は、テクノロジーと感性のあいだをつなぐ架け橋となっています。

本イベントは、こうした4名の実践者とともに、データビジュアライズの“次の可能性”を探る試みです。 見ること、読まれること、感じられること。そのすべてが交差するところに、情報の新しい輪郭は現れます。
MVMNT Unitが提示するのは、データを未来のための「思考装置」として捉える視座。 情報過多の時代にあって、問い直されるべきは「誰に、何を、どのように伝えるか」。 感性に開かれた可視化の実践から、私たちはそのヒントを探っていきます。

こんな方におすすめ

  • データビジュアライゼーションに挑戦したい方
  • 創作・分析・業務など、さまざまな現場でデータに関わる方(デザイナー、エンジニア、研究者など)
  • データをより伝わりやすく、共感を生むかたちで伝えたい方
  • プレゼンやレポートの可視化に課題を感じている方
  • 感性やストーリーを活かした情報設計に関心のあるマーケター・企画職
  • 人間中心のデータ活用に興味がある方
  • データとクリエイティブの接点を探っている方

Program

19:00-19:10 (10 min)
イントロダクション
・MVMNTの紹介、本イベントの紹介
・手塚 太地(株式会社ロフトワーク、MVMNTユニット)
19:10-19:30 (20 min)
キーノートトーク「データビジュアライゼーションの可能性」
・山辺 真幸(データビジュアライズデザイナー/研究者)
19:30-19:50 (20 min)
ゲストトーク「クリエイティブなデータビジュアライゼーションとは」
・永松 歩(プログラマー、CGアーティスト、多摩美術大学情報デザイン学科非常勤講師)
19:50-19:55 (5 min)
Q&A
19:55-20:00 (5 min)
休憩
20:00-20:20 (20 min)
ゲストトーク「インハウスデザイナーとしての実践」
・加藤 咲(WOW inc アートディレクター、デザイナー)
・船津 武志(WOW inc ディレクター、デザインエンジニア)
20:20-20:50 (30 min)
クロストーク「可視化の裏側」
・山辺 真幸(データビジュアライズデザイナー/研究者)
・永松 歩(プログラマー、CGアーティスト、多摩美術大学情報デザイン学科非常勤講師)
・加藤 咲(WOW inc アートディレクター、デザイナー)
・船津 武志(WOW inc ディレクター、デザインエンジニア)
20:50-21:00 (10 min)
クロージング
Q&A
お知らせ
21:00-21:30 (30 min)
交流会
任意参加で交流

Speaker

山辺 真幸

データビジュアライズデザイナー、一橋大学大学院ソーシャル・データサイエンス研究科特任講師、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科特任講師/SFC研究所上席所員

山辺 真幸

データ可視化研究者。科学的な大規模データを用いた創造的なデータビジュアライズデザインを探求し、2023年に慶應義塾大学にて博士号を取得。一橋大学大学院ソーシャル・データサイエンス研究科、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科にて特任講師、武蔵野美術大学クリエイティブイノベーション学科、京都精華大学にて非常勤講師を務める。大規模ゲノムデータベースから捉えた「新型コロナウイルス3次元系統樹」はグッドデザイン賞、可視化情報学会賞、同学会アートコンテスト大賞を受賞。日本学術会議「教育改革と可視化小委員会」委員。
ウェブサイト:http://masakiyamabe.com

詳細を見る データ可視化研究者。科学的な大規模データを用いた創造的なデータビジュアライズデザインを探求し、2023年に慶應義塾大学にて博士号を取得。一橋大学大学院ソーシャル・データサイエンス研究科、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科にて特任講師、武蔵野美術大学クリエイティブイノベーション学科、京都精華大学にて非常勤講師を務める。大規模ゲノムデータベースから捉えた「新型コロナウイルス3次元系統樹」はグッドデザイン賞、可視化情報学会賞、同学会アートコンテスト大賞を受賞。日本学術会議「教育改革と可視化小委員会」委員。
ウェブサイト:http://masakiyamabe.com
永松 歩

プログラマー、CGアーティスト、多摩美術大学情報デザイン学科非常勤講師

永松 歩

フリーランスのプログラマー、CGアーティスト。Generative ArtやVisual Musicといったコンセプトを参照しながら、ソフトウェア、インスタレーション、舞台演出、映像の制作開発を手がける。データ表現や数学の視覚的表象をモチーフとした個人制作を続けており、展示、執筆などでも活動。多摩美術大学情報デザイン学科非常勤講師。

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加藤 咲

WOW アートディレクター、デザイナー

加藤 咲

アプリやウェブなどのデジタルクリエイティブを中心に、ディレクションとデザインを務める。企画立案・設計からUI・グラフィック制作までを含めた、統合的なデザインを得意とする。
WOW inc|https://www.w0w.co.jp/
InForms|https://informs.design/

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WOW inc|https://www.w0w.co.jp/
InForms|https://informs.design/
船津 武志

WOW ディレクター、デザインエンジニア

船津 武志

デザイナーとエンジニアの両方のバックグラウンドを活かし、インスタレーションや映像、ウェブサイト、データビジュアライズなど幅広い制作に携わる。ゲームエンジンからHoudiniを用いたアセット制作・空間デザインまで、ビジュアル制作における横断的な知識を柔軟に組み合わせながら、企画・演出・制作を行う。また、作品のコンセプトメイキングにも重心をおき、視覚表現と概念や言葉を行き来しながら新たな表現を探索している。
WOW inc|https://www.w0w.co.jp/
InForms|https://informs.design/

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WOW inc|https://www.w0w.co.jp/
InForms|https://informs.design/
手塚 太地

株式会社ロフトワーク, クリエイティブディレクター

手塚 太地

京都工芸繊維大学で、生活圏を飛び交うラジオの電波を集めて電力に変換する研究に従事。学部時代に、課題解決のために効率を求めすぎることに疑問を抱き、本質に向き合うデザインやアートに惹かれる。その後、東京工業大学大学院でデザイン思考を実践しながら、エンジニアがアーティストの思考法をトレースする方法について研究。プロジェクト単位で企業の挑戦を伴走し続けるロフトワークに魅力を感じ入社。趣味で“役に立たない”ものづくりを続けており、切実に仲間を募集中。

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Outline

開催日
8月5日(火) 19:00 – 21:30 (開場:18:45)
会 場
ロフトワーク渋谷オフィス10階(COOOP10)
住 所
東京都渋谷区道玄坂1丁目22−7
定 員
30名
参加費
無料
主 催
ロフトワーク / MVMNTユニット

ACCESS

ロフトワーク渋谷オフィス10階(COOOP10)

Finished