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日本が誇るブランドを発信
4年目の開催となるJAPAN BRAND FESTIVALレポート

利害や立場を超えて、日本のプロダクト・サービスをフラットに発信できる場

JAPAN BRAND FESTIVAL(以下JBF)は、官民を超えて、日本のプロダクトやサービスを発信したい人々が一堂に会するコミュニティです。3月1日から3日の3日間、渋谷ヒカリエにて4度目のイベントが開催されました。会場は、50分ずつのさまざまなトークセッションが行われてるメイン会場と、全国の地域プロジェクトの展示スペースという2つで構成されています。メイン会場では、合計20以上のトークセッションが行われました。

JBFは、ロフトワークが中心となって2016年に企画し、以来毎年、企画・運営に参画しています。発起人の二本栁(にほんやなぎ)は、日本の中小企業の海外展開を後押しする、経済産業省のMORE THANプロジェクトにディレクターとして関わったことをきっかけに、利害や立場を超えて、日本ブランドをフラットに発信できる場所を作れないか?と考えはじめました。様々な企業や行政に声をかけ、賛同してくださる方を少しずつ巻き込みながら、ようやく1年がかりで実現。初年度の開催までには、大変な苦労があった、と語ります。そして、賛否両論様々なフィードバックを得て試行錯誤を繰り返してきたそう。彼は、ロフトワークの地域関係プロジェクトの種まきをした立役者でもあるのです。

来場者に説明する二本栁。

東北の被災地支援から始まり、全国の産地へ酒好きの人々が出向き、現地でお酒を飲むことで支援するという「だめにんげん祭り」、清澄白河のスナック「ちんぷんかんTOKYO」運営など、社外で数々企画を実現。ロフトワーク入社当初の肩書きは”無所属”!もはや部署で分けることができないお仕事をする─それが二本栁のやり方なのです。

共同発起人のCulture Generation Japan代表の堀田卓哉氏と登壇。

初年度はそれこそ手弁当で開催したイベントでしたが、共感が共感を呼ぶ形で、昨年の来場者数は2,000人以上を記録、情報発信基地である渋谷に、ジャパン・ブランドや、それに興味を持った企業、人々が一堂に会する場所として、年々認知も上がり、今や一つのお祭りのよう。このイベントのポイントは、予算ありきではなく、有志が集って思いを実現したということ。ロフトワーク内でも、当初は噂のプロジェクトだったようです。

前置きが長くなりましたが、来れなかった方、JBFって何なの?という方のために、会場の様子をたっぷりの写真と共にレポートします。

メイン会場でのトークセッション

まずはメイン会場でのトークセッションの様子です。どのようなネットワークや戦略で製品を海外に売り込んでいるのか、製品開発から共に行なっているといった例や、各々の製品を作ることになったきっかけ、補助事業のぶっちゃけトークなど、様々なテーマでプレゼン。登壇者が自らの経験を共有していました。

度々頷く人の姿も多く、深く興味を持ってお話を聞いていることが伺えました。
ロフトワークも、MTRL(マテリアル)とAWRD(アワード)というサービスの使い倒し方を中心にトーク。

MTRL(マテリアル)は、東洋アルミの塗料をミラノサローネで展示する企画など、クリエイターとの協業によって素材がもつ魅力を新たな切り口で伝える事例を紹介。また、公募という手法を使って主催者が投げかけるお題に、クリエイターなどの参加者が応えることで発注型とは違うコラボレーションを生み出すAWRD(アワード)サービスについて、そのノウハウや醍醐味をお伝えしました。

出展者が直接コミュニケーション 全国津々浦々から集まった展示品

続いて展示エリアの様子です。ひっきりなしに訪問者が訪れ、出展者が直接コミュニケーションをとっていました。

ブースにはどんな商品が並んでいたのか少しご紹介します。

このパッケージ、なんだかわかりますか?なんと、中身は愛媛の一等米。120年続く老舗酒屋のKOUJIYAさんは、「贈りたくなるお米」をコンセプトに、パッケージでリブランディング。おしゃれなご夫婦でローカルから魅力ある商品を仕掛けています。

阿波指物の富永ジョイナーさんは、エレガントなデザインを施した指物フレームのミラーを出展。

アール・ヌーヴォーを彷彿とさせるラインが優美。木材だけではなく、アクリルや鏡などの素材も組み合わせ、伝統と現代性を融合させた製品を世に送り出しています。

光のあたり方によって表情が変わる、メッキの技術で意匠を施した作品。

ロフトワークが手がけた数々の地域プロジェクトを紹介

今回初出展した我らロフトワークのブース。北海道や諏訪の地域ブランディング、AWRD、MTRLのサービス概要を表したパネルなどが陳列されました。

日本のプロダクトをアジアへ BE STANDARD PROJECT

こちらはBE STANDARD PROJECTというプロジェクトで生み出されたアウトプットの一部を展示したもの。日本国内1都6県でモノづくりをしている中小企業を対象に公募を行い、選ばれた10社とともに香港での展示会を実施。香港市場への進出、ひいては香港を拠点としたアジア進出を目標とした機会創出のプロジェクトです。

地域の技術を新たな形で発信 SUWA DESIGN PROJECT

今年で3年目を迎える諏訪デザインプロジェクト。「企業自ら産業競争力を高めるための挑戦」をテーマに、自社の技術や魅力に企業自らが気付き、それらを外部へ発信する力を付けることを目的としてスタートしました。 自社の技術や魅力を再定義するために、価値創造の得意な外部クリエイターと共に工場見学とワークショップを実施。自社の魅力を伝えるためのツールのプロトタイプを制作しました。今後もツールを使った営業活動の強化や、ツールの商品化に向けた検討などを各社で取り組んでいく予定です。

こちらは研磨技術を魅せるために制作されたジュエリーのプロトタイプで、当初は見本開発としてプロジェクトがスタートしたものが、出来栄えの良さに製品化の話に繋がっているそうです。

北海道の今をブランディング HOKKAIDO TO GO

震災によって減少してしまった観光客を呼び戻すために立ち上がったプロジェクト。「地域産品のリブランディング」「観光情報の発信」の2軸で実施。デザイナーと事業者の協働による新たな挑戦に加え、北海道に魅力を感じ、それぞれの視点で発信を行なってくれるインフルエンサーと共に、今の北海道の魅力を国内外に向けて発信していきます。事業者探しから始まったお土産デザインのプロジェクトから出展されたアウトプット。

素材の持ち味を、お手軽な形で

MTRLからは、色々な素材が小さなパッケージとなって試せるMTRLキットを出展。こちらはホームセンターなどでも入手が難しいレア素材もあり、ロフトワークで実際に売っていますので、何か新しい素材を試してみたい、と思っている方はぜひお問い合わせを。

今年の出展社は20団体、来場者数は3日間合計約2,700人で過去最多だったということです。「同じような思いを持った人々が集うから、軌道に乗ると一気にコトが進む」と語る二本栁。ここでの出会いから、今後も新しいプロジェクトが生まれることでしょう。気になった方は、来年こそぜひ足を運んでくださいね。また、出展してみたい、という方も、ぜひお気軽にお問い合わせください!

イベント開催概要

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