EVENT トーク

シリーズ|生物多様性と経済
Vol.3 自然資本投資と評価指標のこれから
パティ・チュー(マナ・インパクト)×島 健治(SMFG)

Finished イベント終了

多種共生のデザインがどのように経済活動と結びつき、どのように評価しうるのか、今後の可能性を探るトークシリーズ。第3回のゲストはシンガポールを拠点に世界各国のプロジェクトに関わるインパクト投資家のパティ・チューさんと、三井住友フィナンシャルグループ (以下、SMFG)シニア・サステナビリティ・エキスパートの島健治さん。ESG投資やインパクト投資、さらにこれからの自然資本投資とその評価指標のあり方についてお話しします。9月のTNFD最終提言リリース後の開催となる本イベント。世界の潮流を見極め、今後の価値創造の可能性を一緒に模索しましょう。

Date
2023-10-19 (Thu)
18:00-20:00
Place
FabCafe Kyoto MAP
Capacity
50名
fee
無料 (別途、カフェにて1ドリンクをご注文ください。)

Finished

多種共生のデザインがどのように経済活動と結びつき、どのように評価しうるのか、今後の可能性を探るトークシリーズ。第3回のゲストはシンガポールを拠点に世界各国のプロジェクトに関わるインパクト投資家のパティ・チューさんと、三井住友フィナンシャルグループ (以下、SMFG)シニア・サステナビリティ・エキスパートの島健治さん。ESG投資やインパクト投資、さらにこれからの自然資本投資とその評価指標のあり方についてお話しします。9月のTNFD最終提言リリース後の開催となる本イベント。世界の潮流を見極め、今後の価値創造の可能性を一緒に模索しましょう。

About

生物多様性と経済合理性を繋げるトークシリーズ

環境問題において、脱炭素を進めて温室効果ガスの排出を削減することで、温暖化を防止しようという動きは加速しているものの、生物多様性の課題についてはプラネタリーバウンダリー(※1)でも指摘されているように、最も深刻な問題のひとつ(1970年代から30年間で全生物の68%が絶滅、今も1日100種類以上の生物が絶滅しつづけている)であるにも関わらず、数値目標が設定しずらく、経済活動に結びつきにくい現状があります。

一方で、国際社会においては自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD ※2)の設立や30by30(※3)などの目標達成に向けたより実践的な動きが、また経済界では自然資本という考え方の広がりや、インパクト投資市場の拡大などが進みつつあります。

SPCSは、これまでのような、自然を一方的にコントロールしようとしないデザインにこそ、クリエイティブな余白が広がっており、かつ、多種共生で需要性の高い社会につながると信じて活動しており、生物多様性と経済活動を結びつけた活動が評価されていくという流れが世界的に生まれていくと予想しています。そこで、この「生物多様性と経済」のシリーズでは、社会背景を踏まえて、多種共生のデザインがどのように経済活動と結びついていくのか、また、どのように評価しうるのか、今後の可能性を探ります

※1:ストックホルム・レジリエンス・センターの環境学者ヨハン・ロックストロームらによって2009年に提唱された人類が生存できる安全な活動領域とその限界点を定義する概念。この中で、生物多様性については既に限界値を超えていると指摘された。
※2:自然に関する企業のリスク管理と開示の枠組みを構築するために設立され、各国の大手事業会社や金融機関を中心とした企業・機関・団体等が参加する国際組織
※3:2030年までに国土の30%以上を 自然環境エリアとして保全するという、2021年G7サミットで約束された目標。日本では環境省を中心に具体施策が進められている。

各回のテーマ

Vol.3|自然資本投資と評価基準のこれから

第3回のゲストはシンガポールを拠点に世界各国のプロジェクトに関わるインパクト投資家のパティ・チューさんと、SMFG シニア・サステナビリティ・エキスパートの島健治さん。パティさんはインパクト投資/コンサルティングを行うマナ・インパクトの共同設立者であり、生物多様性をテーマに世界各国のプロジェクトに投資するシルバーストランド・キャピタルのインパクト投資部門責任者です。島さんは、プロジェクトファイナンスの環境社会リスク評価に長く携わり、現在はサステナビリティ関連の規制・動向の調査と分析を担当。ネイチャーポジティブに向けて金融機関として挑戦できる手法や考え方を各所で紹介しています。

イベントでは、まずオンラインでパティさん、島さんと繋いで、ESG投資やインパクト投資、さらにこれからの自然資本投資とその評価指標のあり方について取り組みや意見をお聞きします(オンラインパートはアーカイブ配信します)。その後、オフラインで、島さんとともに、総括セッションを実施。パティさんの実践を踏まえた上で、日本からどんな価値を発信していけるか、ディスカッションします。

生物多様性や自然資本に関わるプロジェクトに関わり、ポジティブな社会インパクトを目指そうというとき、我々はどのような指標を自ら提示していけばいいのでしょうか。国内外の投資家や金融機関の潮流を知ることで、活動を社会に届けていく指針やヒントを得るとともに、インパクト評価やESG投資自体が試行錯誤の段階であることから、お互いにナレッジシェアしながら、新しい事例やコラボレーションを作るきっかけとなれば幸いです。

9月のTNFD最終提言リリース直後の開催となる本イベント。世界の取り組みや潮流を見極めつつ、そこに「対応する」だけではない価値創造のあり方を一緒に考えましょう。

シリーズのプレイリストへのアクセスはこちら

本シリーズの過去のイベントはアーカイブ配信されています。閲覧を希望される方は以下のフォームよりお申し込みください。なお、今回のイベントも後日アーカイブ動画をプレイリストに追加予定ですが、アーカイブでは「サマリーセッション」はご覧になれません。日本語サポートを希望される方およびゲストの島さんとの総括パートに参加希望の方はリアル会場での参加をおすすめします。

関連記事のご案内

本イベントの登壇者の島さんが所属する三井住友フィナンシャルグループが運営する環境・社会課題解決のためのコミュニティに、GREEN×GLOBE Partners (GGP) というものがあります。以下にてGGPの過去の記事で本イベントに関連する記事もご案内します。

TNFD(自然関連財務開示タスクフォース)とは何か?(前編)進化する情報開示の枠組み
https://ggpartners.jp/article/000129.html

TNFD(自然関連財務開示タスクフォース)とは何か?(後編)TNFDで求められる企業の備え
https://ggpartners.jp/article/000131.html

自然資本を巡る動きが活発化——ネイチャーポジティブへの道のり
https://ggpartners.jp/article/000173.html

Program

18:00-18:15
イントロダクション
Vol.1-2のおさらい
18:15-18:30
プレゼンテーション
登壇

  • パティ・チュー (マナ・インパクト 共同設立者)
18:30-19:15
ディスカッション
登壇

  • パティ・チュー (マナ・インパクト 共同設立者)
  • 島 健治(三井住友フィナンシャルグループ シニア・サステナビリティ・エキスパート)
  • サラ・ホー(ロフトワーク/モデレーター)

トピック(想定)

  • ESG投資は生物多様性の根本解決となりうるか
  • 自然資本投資の潮流と展望
  • 投資の評価基準はどう変わっていくか
  • 投資モデルや投資サイクルはどう変わっていくか
  • 企業に求められる指標提示とそのために今取り組むべきこととは
  • 日本企業の優位性、日本から世界に発信できる価値とは
19:15-19:30
サマリーセッション
登壇

  • 島 健治
  • サラ・ホー
  • 浦野 奈美(ロフトワーク/進行)

・言語のフォロー(サマリー)
・総括&ディスカッション(今取り組むべきこと/日本の独自性とは etc)
※ 本セッションはアーカイブ動画には含まれません

19:30-20:00
交流会

Speaker

パティ・チュー(Patti Chu)

マナ・インパクト, マネージングパートナー

パティ・チュー(Patti Chu)

マナ・インパクトの共同設立者兼マネージングパートナーであり、シルバーストランド・キャピタルのインパクト投資部門責任者。経済学と金融に根ざしたバックグラウンドを持つ、経験豊富な分野横断的プロフェッショナル。専門分野は金融、教育、気候、自然。気候変動と自然のために投資を動員し、さまざまなステークホルダーと協力してビジネス・イノベーションを拡大し、人と地球と利益のバランスがとれた、より循環的で再生可能な経済を実現することに情熱を注いでいる。
アルゼンチン出身で、ラテンアメリカ、米国、アジア、ヨーロッパでの勤務経験がある。リッチモンド大学で経営学の理学士号、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院で国際開発と経済学の修士号を取得。スペイン語、中国語、ポルトガル語、デンマーク語を話す。
https://www.manaimpact.com/
https://www.silverstrand.capital/


詳細を見る マナ・インパクトの共同設立者兼マネージングパートナーであり、シルバーストランド・キャピタルのインパクト投資部門責任者。経済学と金融に根ざしたバックグラウンドを持つ、経験豊富な分野横断的プロフェッショナル。専門分野は金融、教育、気候、自然。気候変動と自然のために投資を動員し、さまざまなステークホルダーと協力してビジネス・イノベーションを拡大し、人と地球と利益のバランスがとれた、より循環的で再生可能な経済を実現することに情熱を注いでいる。
アルゼンチン出身で、ラテンアメリカ、米国、アジア、ヨーロッパでの勤務経験がある。リッチモンド大学で経営学の理学士号、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院で国際開発と経済学の修士号を取得。スペイン語、中国語、ポルトガル語、デンマーク語を話す。
https://www.manaimpact.com/
https://www.silverstrand.capital/


島 健治

三井住友フィナンシャルグループ, サステナビリティ企画部 上席推進役 シニア・サステナビリティ・エキスパート 

島 健治

1993年東京大学工学部都市工学科卒。プラントエンジニアリング企業で排水処理プラント設計などに従事したのち、2008年に三井住友銀行に入社。プロジェクトファイナンスの環境社会リスク評価に長く携わり、現在はサステナビリティ関連の規制・動向の調査を担当。主な取組分野はESG情報開示、ビジネスと人権、自然資本・生物多様性など。
国際協力機構/環境社会配慮助言委員、金融庁/ESG評価・テータ提供機関等に係る専門分科会委員などを歴任。

詳細を見る 1993年東京大学工学部都市工学科卒。プラントエンジニアリング企業で排水処理プラント設計などに従事したのち、2008年に三井住友銀行に入社。プロジェクトファイナンスの環境社会リスク評価に長く携わり、現在はサステナビリティ関連の規制・動向の調査を担当。主な取組分野はESG情報開示、ビジネスと人権、自然資本・生物多様性など。
国際協力機構/環境社会配慮助言委員、金融庁/ESG評価・テータ提供機関等に係る専門分科会委員などを歴任。
サラ・ホー

loftwork, マーケティング/ SPCS

サラ・ホー

2016年シンガポール国立大学を卒業 (Communications and New Media 学士)し、シンガポールのエドテックのメーカースペースTinkertanker Pte Ltdにて、STEAMプログラムやキットを開発。2020年、東京の文化ファッション大学院大学に入学、ゼロウェイストパターンを研究した。教育と人をつなげることに熱意を持ち、2022年12月ロフトワーク京都入社。そのほか、ゼロウェイストシステムや、ものづくり、文化交流のための新しい媒体に興味を持つ。

詳細を見る 2016年シンガポール国立大学を卒業 (Communications and New Media 学士)し、シンガポールのエドテックのメーカースペースTinkertanker Pte Ltdにて、STEAMプログラムやキットを開発。2020年、東京の文化ファッション大学院大学に入学、ゼロウェイストパターンを研究した。教育と人をつなげることに熱意を持ち、2022年12月ロフトワーク京都入社。そのほか、ゼロウェイストシステムや、ものづくり、文化交流のための新しい媒体に興味を持つ。
浦野 奈美

株式会社ロフトワーク, マーケティング/ SPCS

浦野 奈美

大学卒業後ロフトワークに入社。渋谷オフィスにてビジネスイベントの企画運営や日本企業と海外大学の産学連携のコミュニティ運営を担当。2020年にはFabCafe Kyotoのレジデンスプログラム「COUNTERPOINT」の立ち上げと運営に従事。また、FabCafeのグローバルネットワークの活動の言語化や他拠点連携の土壌醸成にも奔走中。2022年からは、自然のアンコントローラビリティを探究するコミュニティ「SPCS」の立ち上げと企画運営を担当。大学で学んだ社会保障やデンマークのフォルケホイスコーレ、イスラエルのキブツでの生活、そして、かつて料理家の森本桃世さんと共催していた発酵部活などが原体験となって、場の中にカオスをつくることに興味がある。

詳細を見る 大学卒業後ロフトワークに入社。渋谷オフィスにてビジネスイベントの企画運営や日本企業と海外大学の産学連携のコミュニティ運営を担当。2020年にはFabCafe Kyotoのレジデンスプログラム「COUNTERPOINT」の立ち上げと運営に従事。また、FabCafeのグローバルネットワークの活動の言語化や他拠点連携の土壌醸成にも奔走中。2022年からは、自然のアンコントローラビリティを探究するコミュニティ「SPCS」の立ち上げと企画運営を担当。大学で学んだ社会保障やデンマークのフォルケホイスコーレ、イスラエルのキブツでの生活、そして、かつて料理家の森本桃世さんと共催していた発酵部活などが原体験となって、場の中にカオスをつくることに興味がある。

概要

参加費
無料(別途、カフェにて1ドリンクをご注文ください。)
会 場
FabCafe Kyoto(〒600-8119 京都府京都市下京区本塩竈町554)
配 信
後日YouTube配信(別途アーカイブプレイリストフォームに申し込みください)
定 員
50名
対 象
  • 自社事業のインパクト指標や評価方法をデザインしている新規事業担当者、ESG担当者
  • 循環型の経済システム構築に関わる行政担当者
  • サステナブルなサービス/プロダクトデザインに取り組むクリエイターやデザイナー
主 催
SPCS(株式会社ロフトワーク)
注 意
  • 本イベントは、最後のサマリーセッション以外は英語のみで進行します。
  • 申込多数の場合、抽選となる可能性がございます。ご了承ください。
  • 参加者の皆さんの写真やプログラムの内容は後日loftwork.com/FabCafe Kyotoのウェブサイトに掲載する場合があります
  • プログラムは、予告なく変更される場合があります。

ACCESS

FabCafe Kyoto
■電車でのアクセス
JR京都駅から徒歩20分
京都市営地下鉄烏丸線五条駅から徒歩10分
阪急電鉄京都線河原町駅から徒歩15分
京阪電鉄清水五条駅から徒歩5分
■バスでのアクセス
京都駅から4・17・205号系統 五条河原町下車徒歩3分
※駐車場はありません。近隣の施設をご利用ください。

Finished

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