EVENT ミートアップ

SPCS Talks vol.1 |生物多様性の学舎のつくり方 
ー Kaomai Estate 1955(タイ, チェンマイ)

Finished イベント終了

生態系の学舎に生まれ変わろうとしているタイのタバコ工場跡地のリゾート施設「Kaomai Estate 1955」。ファウンダーでプロジェクトマネージャーのChak Chen氏と、ランドスケープデザイナーのPatchara Khongsuphol氏の来日に際して、最新の取り組みを紹介するとともに、一度荒れた土地への介入や生物多様性の回復、また、これからのエコツーリズムのあり方についてディスカッションするイベントを開催します。オンライン/オフラインで開催しますが、ゲストのふたりや参加者と意見交換したい方はぜひFabCafe Kyotoにお越しください。

Date
2023-02-10 (Fri)
17:00-19:00 (開場16:30)
Capacity
会場参加枠は満席/オンライン配信受付中
fee
無料 (別途、カフェにて1ドリンクをご注文ください。) ※ 動画配信は無料でご参加いただけます。

Finished

生態系の学舎に生まれ変わろうとしているタイのタバコ工場跡地のリゾート施設「Kaomai Estate 1955」。ファウンダーでプロジェクトマネージャーのChak Chen氏と、ランドスケープデザイナーのPatchara Khongsuphol氏の来日に際して、最新の取り組みを紹介するとともに、一度荒れた土地への介入や生物多様性の回復、また、これからのエコツーリズムのあり方についてディスカッションするイベントを開催します。オンライン/オフラインで開催しますが、ゲストのふたりや参加者と意見交換したい方はぜひFabCafe Kyotoにお越しください。

About

生態系の回復と経済活動を繋ぐためのトークシリーズ

環境のバランスを保っている生物多様性。しかし、生物の絶滅スピードは1970年代から加速し、たった30年間で全生物の実に68%が絶滅。今も1日100種類以上の生物が絶滅しつづけているといいます。「自然保護」では人間の行動は変わりません。人間のエゴや気持ちよさを充足させながら、いかに生物多様性を再構築するか?そのためには、それまで当然のように操作していたことをやめる、あるいは、自然に委ねる、という思考が大切になってきそうです。

SPCSは自然の力をコントロールせず、人間以外の種(スピーシーズ)との新たなパートナーシップを探究するコミュニティ。そこで、人間の心地良さを充足させながら自然との共創関係を作ろうとしている方々や、人間からしたら「エラー」や「厄介な」自然の力に対してユニークなアプローチで取り組んでいる方々を紹介するイベントシリーズをスタートします。

毎回さまざまな領域で実践・研究している方々をお呼びしてトーク・アーカイブしていきます。また、今回のイベントのように、オフライン開催の場合は交流会も実施する予定。異領域間の出会いとコラボレーションの機会としてもご活用ください。

生態系の学舎に生まれ変わろうとしているタイのタバコ工場跡地のリゾート施設「Kaomai Estate 1955」の最新の取り組みを紹介

人間が介入したことによって荒れた土地をどのように蘇らせるか?

初回ゲストはタイのチェンマイからKaomai EstateディレクターのChak ChenとランドスケープアーキテクチャーのPatchara Khongsupholのおふたりが来日。

Kaomai Estate 1955は、60年間タバコ工場だった広大な敷地を自然生態系を学ぶリゾート施設として2019年にオープンしました。現在は、明治神宮をモデルに、自然生態系を人工的に復活させ、生物多様性の学舎に変身させようとしています。

Kaomai Estate 1955は、タイの自然遺産にも登録され、多様な鳥類をはじめさまざまな自然環境が残される一方で、工場だった歴史もあるため、人間の介入によって生態系のバランスが崩れたエリアも。現在は敷地内の生態系を計測中。AR技術も用いて遠隔でも参加できる生態系の教育プログラムを構築しようとしているそうです。

彼らはどのように土地の歴史を紐解き、また、新たに介入することで、どのような環境を作ろうとしているのか。また、都市生活と自然生態系をどのように繋ごうとしているのか、最新の取り組みをお聞きします。

Chak Chen
Kaomai Estate 1955/Kaomai Lanna Resort 創設者・プロジェクトマネージャー

カオマイ・エステート1955のファウンダー/プロジェクト・マネージャー。タイ・チェンマイ出身で、国際的なバックグラウンドを持っている。米国ボストン大学にてサステナビリティマネジメントの修士号を取得。タイ財務大臣補佐や、民間企業の投資担当として東南アジア、南アジア地域における再生可能エネルギープロジェクトの調査・評価と、太陽光発電所プロジェクト、バイオマス発電所、 バイオガス発電所プロジェクトの管理・監督を担当。また、ケメキカセット社において事業開発マネージャー(2013〜現在)として農産物の生産と流通の改革を行う。

環境、生物多様性、持続可能性に強い情熱を持ち、放置された郊外地域を生物多様性に富んだ自然地域へと再生し、建築遺産を保存しながら持続可能なビジネスモデルを構築することに取り組んでいる。

Patchara Khongsuphol
社会環境造園家・樹木医

大学でランドスケープアーキテクチャーの学位を取得。また、伝統的なタイ医療や栄養学を学び、樹木医の資格を持ち、都市における森林再生プロジェクトやランドスケープデザインに多く関わる。2014年~2017年にかけて行われたチュラロンコン百年記念公園建設プロジェクトでは、コンセプトデザイン、デザインコンペティション、デザイン開発を担当。緑のなかったバンコクの中心部に公共緑地を作った。2015年から現在にかけて、チュラロンコン大学建築学部造園学科 アーバンツリーケアスクール ワークショップ・研修プログラムの理事会書記兼マネージャーを勤める。2022年からは、バンコク環境局公共公園課の専門樹木医政策推進小委員会に所属。Kaomai Estate 1955においては、地域の教育的観光と持続可能な経済のためのイノベーションを伴う森林再生プロジェクトに、ランドスケープデザイナーとしてマスタープラン作成時から関わっている。

元々タバコ工場だったKaomai Estate 1955

2019年にリゾート施設として生まれ変わった。工場跡地とさまざまな動植物が共存した独特な空間を生み出している。

敷地の一部を生物保護と生態系の学舎として開発

Kaomai Estate 1955敷地内には、120種以上の樹木が確認されており、半数以上が在来種とのこと。最も古い木は100年以上前に植えられたもの。また、36種以上の鳥類と多数の小型哺乳類も確認されており、2018年、ユネスコアジア太平洋文化遺産保全賞「遺産文脈における新たなデザイン」受賞をはじめ、台湾デザイン研究院(TDRI)のゴールデンピンデザイン賞、TALA賞(タイ造園家協会)、ASA賞(タイサイアム建築家協会)などを受賞しています。

彼らは現在、敷地のうちの約1.2ヘクタールの土地をフィールドに新しい自然再生プロジェクトを立ち上げたところ。この地域は、地域の植物種を保護し、地域の動物種の自然生息地としての役割を果たすと同時に、自然教育の場となるような、持続可能な都市部モデルの創造を目指しているとのこと。

 

約7ヘクタール(東京ドーム約1.5個分)の敷地のKaomai Estate 1955は、60年間タバコ工場だったが、創業者の3代目にあたる、今回のゲスト、Chak Chen氏がリゾート施設にリノベーションした。図は現在行われている敷地内の生態系のリサーチの資料。

Kaomai Estate 1955は2018年、ユネスコアジア太平洋文化遺産保全賞「遺産文脈における新たなデザイン」受賞をはじめ、台湾デザイン研究院(TDRI)のゴールデンピンデザイン賞、TALA賞(タイ造園家協会)、ASA賞(タイサイアム建築家協会)などを受賞した

ARと職人技を組み合わせた建築授業など、FabCafeチームの実践例もご紹介

FabCafeのグローバルチームも、企業や学校に向けたクリエイティブな学びのプログラムを多数設計してきました。(Kaomai Estaite 1955のリサーチとARを用いたプログラム設計はFabCafe Bangkokが支援しています)

そこで、イベントではFabCafeの国内外の過去の事例もご紹介します。国内外の企業や大学向けに研修プログラムを設計・実施してきた、株式会社飛騨の森でクマは踊る/FabCafe Hidaの志田岳弥もクロストークで登壇します。

関連事例

AR技術で木材製造の遠隔プロトタイピング バッファロー大学建築学科 × 飛騨の木材加工プログラム

FabCafe Tokyo/Hidaチームは、ARを用いた遠隔プロトタイピングを開発。日本の木材加工業とアメリカの建築学生が遠隔で共創するプログラムを実施しました。結果はオーストラリアのソフトウェア開発者へフィードバックし、ARや3D技術を建築設計に活用することの可能性を検証しました。

こんな方におすすめ

  • エコツーリズムやローカルツーリズムを提供している観光・交通インフラ関係の方
  • 生物多様性やエコシステムを学ぶ体験施設/プログラムを探している教育関係の方
  • 都市計画やランドスケープデザインにおいて植物との関わり方を模索している方、バイオフィリアデザインに関心のあるデザイナーや建築家、デベロッパー
  • 植物や虫、微生物など、多様な生物との関わりを思索や表現につなげたい研究者やアーティスト
  • サーキュラーデザインに取り組んでいる企業の企画およびR&D担当の方

SPCS|自然のアンコントローラビリティを身体化し、新たな共創関係を探究するコミュニティ

SPCS(スピーシーズ)は、プロトタイピングを通して自然との共創関係を探る活動です。人間が操作できない自然の力をいかにポジティブに捉え直し、クリエイティブに生かすシステムをデザインできるか?をお題に、毎シーズンさまざまな領域の講師を迎えてワークを実施。自然を人為的にコントロールするのではなく、創造的なアプローチを探究しています。また、自身の好奇心や課題感と自然のメカニズムをリンク・身体化させるべく、プロトタイピングや、スペキュラティブなアウトプットにチャレンジしています。

これまでの活動はこちら >>
SPCSコミュニティページ
インスタグラム

Program

17:00-17:45

ケーススタディ「Kaomai Estate 1955」

  • Chak Chen(Kaomai Estate ディレクター)
  • Patchara Khongsuphol(ランドスケープアーキテクチャー)
  • 一度荒れた環境への手入れ
    • 人間が手を入れる部分、環境に委ねる部分
    • 在来種と外来種をどう考えるか
  • タバコ工場→リゾート→生物多様性の学舎
    • 誰のための学舎なのか
    • ARを使った教育プログラム
  • 質疑応答
17:45-18:00

生物多様性を学ぶプログラムの設計とは

  • 浦野 奈美(FabCafe Kyoto SPCS)
  • FabCafeが国内外で実践しているプログラム事例のご紹介
18:00-18:30

クロストーク

  • Chak Chen(Kaomai Estate 1955 ディレクター)
  • Patchara Khongsuphol(ランドスケープアーキテクチャー)
  • 志田 岳弥(Hidakuma 森のプロデューサー)
  • 浦野 奈美(FabCafe Kyoto SPCS)
18:30-19:00
交流会

CrossTalk Speaker

志田 岳弥

株式会社飛騨の森でクマは踊る, ヒダクマ 森のプロデューサー

志田 岳弥

1991年東京生まれ。琉球大学農学部を卒業後、国際協力機構(JICA)青年海外協力隊としてペルー共和国に赴任し、国家自然保護区管理事務局(SERNANP)ピウラ事務所にて環境教育に従事。流通業界紙記者、チリ共和国でのサーモン養殖産業についての取材活動を経て、2020年6月よりヒダクマに所属。マーケティングや滞在型プログラムの企画・運営などを担当している。地元漁業組合でも活動中。北アルプスや周辺エリアを源流とする高原川流域にて、渓流魚を対象としたフィールドワークを展開している。

詳細を見る 1991年東京生まれ。琉球大学農学部を卒業後、国際協力機構(JICA)青年海外協力隊としてペルー共和国に赴任し、国家自然保護区管理事務局(SERNANP)ピウラ事務所にて環境教育に従事。流通業界紙記者、チリ共和国でのサーモン養殖産業についての取材活動を経て、2020年6月よりヒダクマに所属。マーケティングや滞在型プログラムの企画・運営などを担当している。地元漁業組合でも活動中。北アルプスや周辺エリアを源流とする高原川流域にて、渓流魚を対象としたフィールドワークを展開している。
浦野 奈美

株式会社ロフトワーク, マーケティング/ SPCS

浦野 奈美

大学卒業後ロフトワークに入社。渋谷オフィスにてビジネスイベントの企画運営や日本企業と海外大学の産学連携のコミュニティ運営を担当。2020年にはFabCafe Kyotoのレジデンスプログラム「COUNTERPOINT」の立ち上げと運営に従事。また、FabCafeのグローバルネットワークの活動の言語化や他拠点連携の土壌醸成にも奔走中。2022年からは、自然のアンコントローラビリティを探究するコミュニティ「SPCS」の立ち上げと企画運営を担当。大学で学んだ社会保障やデンマークのフォルケホイスコーレ、イスラエルのキブツでの生活、そして、かつて料理家の森本桃世さんと共催していた発酵部活などが原体験となって、場の中にカオスをつくることに興味がある。

詳細を見る 大学卒業後ロフトワークに入社。渋谷オフィスにてビジネスイベントの企画運営や日本企業と海外大学の産学連携のコミュニティ運営を担当。2020年にはFabCafe Kyotoのレジデンスプログラム「COUNTERPOINT」の立ち上げと運営に従事。また、FabCafeのグローバルネットワークの活動の言語化や他拠点連携の土壌醸成にも奔走中。2022年からは、自然のアンコントローラビリティを探究するコミュニティ「SPCS」の立ち上げと企画運営を担当。大学で学んだ社会保障やデンマークのフォルケホイスコーレ、イスラエルのキブツでの生活、そして、かつて料理家の森本桃世さんと共催していた発酵部活などが原体験となって、場の中にカオスをつくることに興味がある。

イベント概要

日時

2023年2月10日(金)17:00-19:00

会場
FabCafe Kyoto (MTRL KYOTO)
〒600-8119 京都府京都市下京区本塩竈町554

■電車でのアクセス
JR京都駅から徒歩20分
京都市営地下鉄烏丸線五条駅から徒歩10分
阪急電鉄京都線河原町駅から徒歩15分
京阪電鉄清水五条駅から徒歩5分
■バスでのアクセス
京都駅から4・17・205号系統 五条河原町下車徒歩3
※駐車場はありません。近隣の施設をご利用ください。
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参加費

無料 (別途、カフェにて1ドリンクをご注文ください。) ※ 動画配信は無料でご参加いただけます。

定員

20名 会場参加枠は満席になりました。オンライン配信申し込みのみ受付中です

ご注意
  • イベントは必要に応じて逐次日本語意訳を行いながら進行します。
  • 申込多数の場合、抽選となる可能性がございます。ご了承ください。
  • 参加者の皆さんの写真やプログラムの内容は後日loftwork.com/FabCafe Kyotoのウェブサイトに掲載する場合があります
  • プログラムは、予告なく変更される場合があります。

ACCESS

FabCafe Kyoto

Finished

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