TAKA VIDEO CAMP一次審査結果発表
映像クリエイター4名が兵庫県の山里・多可町に滞在、地域のSUGOIを発掘します
有志の映像クリエイターが兵庫県の山里・多可町での滞在を通じて地域のPRムービー企画を提案・実現化する「TAKA VIDEO CAMP」。2016年11月15日から12月18日までの間、ロフトワークが運営するクリエイターポータルサイト「loftwork.com」で、プロジェクトに参加する映像クリエイターを募集しました。
TAKA VIDEO CAMP 運営事務局(日本経済広告社とロフトワークの当プロジェクトメンバーにより構成)による一次審査では、「幅広い世代・多彩なクリエイターと多可町をつなぐこと」を第一に、気鋭の映像作家から若手クリエイターまでを含む4名の映像作家を選出。選ばれた5名は、2017年1月13日〜15日に多可町で開催される「TAKA VIDEO WINTER CAMP」(以下、キャンプ)に参加します。
キャンプでは、映像クリエイターが多可町現地に滞在しながら、企画コンペに向けて多可町の事業者への取材やフィールドワーク、住民との交流会などを行います。
また、地元メディア「ジモコロ」編集長の徳谷柿次郎さんがワークショップを行うほか、長野県奥信濃でお年寄りのライフスタイルをスタイリッシュに紹介するフリーペーパー『鶴と亀』を発行している小林直溥さんがゲストとして参加します。
2月に地域PRムービー企画コンペ、グランプリは3月末に実現化
キャンプ参加者は、キャンプ後に行われる多可町PRムービー企画コンペで企画を提案、町民投票と最終審査を通じてグランプリ受賞企画1案が選出されます。グランプリ受賞企画はクリエイター自身によって実際に制作され、3月末までに多可町の公式映像としてWebなどで公開される予定です。
参加クリエイター紹介・メッセージ
一次審査の結果、キャンプに参加する5名は以下のとおりです。(順不同)
くろやなぎてっぺい
映像作家 http://nipppon.com
2005年からフリーランスの映像作家として活動を開始。ミュージックビデオ、TVOP・アニメ ーション・プロダクト・ゲームコンテンツなど多方面で活躍。「映像作家100人」選出。またNOddINのメンバーとして「あいうえお作文RAPプロジェクト」を企画。
芸術分野でも広く活動しビデオアートやインスタレーション作品を発表。文化庁メディア芸術 祭、アルス・エレクトロニカ、SIGGRAPHを初め、国内外のメディアアートフェスティバルに 多数参加。またアートユニット1980円(イチキュッパ)を旗揚げし、音楽、映像、現代美術を ミックスした独自のスタイルで活動。
ジモコロ編集長の柿次郎くんのSNS投稿でこの企画を知ってすぐさま応募しました。キャンプというかたちで現地に滞在し、地元の人と話したり、職人さんの手仕事などを拝見しながらその土地でアイデアを練る!この企画自体に魅力を感じました。東京で過ごしていたら一生会えないだろう人に会える事もワクワクしています。
多可町を画像検索してたら1500歳のゆるキャラが出てきてびっくり。野性味あふれるこのキャラは大男伝説から生まれたみたい。大男伝説。気になる存在です。多可町は未知の土地ですが、このビデオキャンプを機会に縁もゆかりも作って何度も遊びに行けるような場所になれば良いなと思います! どうぞ宜しくお願いします!! 企画もがんばります!
宮下 直樹 (Terminal81 Film)
photo/cinematographer http://www.miyashitanaoki.net/
株式会社博報堂でのアカウントプロデュース職を経て、2006年に独立。故郷である京都と東京を行き来しながら、伝統文化・芸能・工芸の活性に独自の視点で取り組む。2015年以降、写真・映像表現を入り口にクライアントのブランディングから商材・プロジェクトのプロモーションまでをワンストップで手掛ける。現在、日本産漆の活性に向けたプロジェクト「うるしのいっぽ」をはじめとした、日本文化のアーカイブや地域の魅力の掘り起こしをはじめ、台北のプロダクトデザイナーと京都の職人とのコラボレーションにも取り組む。
これまで京都を中心に10年に渡り、着物・工芸・茶・能をはじめとする様々なクライアントとの仕事に取り組んできたことは、京都はもちろんのこと日本を知る上で多くの知見を与えてくれました。この3年は台湾のプロダクトデザイナーと京都の職人とのものづくりの交流プロジェクトも手掛ける中で、国外から見た日本についても知ることとなりさらに視野が広がることにつながりました。また、写真・映像を入り口としたプロジェクトでは青森をはじめ京都外での取り組みも多く、日本各地に息づく地域の魅力についても深く気づきを与えてくれることになります。
それらすべての経験の蓄積を元に今強く感じていることは、日本の魅力に触れる上では「京都」「東京」というステレオタイプな入り口を経由するのではなく、日本らしさが今なお色濃く残る日本の地域にこそ目を向けるべきである、ということです。
今回の多可町での取り組みは、この自分の気づきに対し、今まさに取り組みたいテーマであることからエントリーさせていただきました。既に多可町のサイト上で魅力ある人・物・風土が紹介されてはおりますが、これらは町という背景が浮き立たせる氷山の一角であると感じております。山間の寒さの厳しいであろうこの季節に多可町に赴き、自らの目でその氷山の姿を垣間見、多可町の魅力を発信することにお力添えできればと思っております。
齋藤 汐里
映像作家 http://www.sally-filmsnart.com/
千葉県の海が綺麗な田舎町で育った元気娘。好きなものは旅と食。公私ともにおいて海外へ渡航する機会が多く、今までに土を踏んだ国の数は20以上。有名スポットばかりを巡るツアーよりも、地元の人ぞ知る!なローカル旅を好む。映像との関わりは、24歳の時に某民放局のドキュメンタリー番組に惚れ込み、未経験ではあったもののテレビ業界に飛び込んだのがきっかけ。そこから、各局の旅・ドキュメンタリー・バラエティー番組の制作に参加。2016年6月に独立し、現在はフリーランスの映像クリエイターとして活動している。
わたし自身田舎町出身で、住民の高齢化や町の過疎化を日々身近に感じていた中、今回の公募と出会いました。舞台である多可町のように、新しいかたちで町を盛り上げていこうとする姿勢は見習うべき要素が多くあり、内容を知れば知るほど興味は湧くばかり。
多可町のサイトを拝見しても、目に飛び込んでくるのは充実した食、美しい自然、歴史感じる伝統工芸……田舎町とは思えないほど「やってみたい!」「行ってみたい!」が詰まっていて、町の伝統を丁寧に守っている多可町の方々の地元愛を深く感じました。
今回ワークショップで初めて多可町を訪れるので、フレッシュな視線と「ぬお!」「おおー!」「うーわ!」などの乙女らしからぬ感銘の呻きをバロメーターに、町の魅力を全身で感じてきたいと思います!そして何より、多可町のSUGOI人々のSUGOI話をたっぷり伺いながら親睦を深められたらいいなと思います!
せっかくの映像を通しての町のPRなので、写真や文字では表しきれない「リアルな多可町」を存分にお届けしたい!見た方が、思わずわくわく心躍ってしまうような、そんなSUGOI動画を多可町のみなさんと一緒に作り上げたい!そんな心意気で参加したいと思っております!どうぞよろしくお願いします!
岸田 浩和
ドキュメンタリー映像作家
京都市生まれ。会社員、ライターを経て2011年より映像記者。取説を見ながら撮影を行った最初の短編ドキュメンタリー『缶闘記』が、京都国際インディーズ映画祭ほか、5カ国8カ所の映画祭で入賞・入選。以降、WEBメディア向けの映像ルポや短編ドキュメンタリー制作に取り組んでいる。2016年発表の、京都の料亭を題材にした『SAKURADA Zen Chef』は、ニューヨークのフード映画祭で最優秀短編賞と観客賞をW受賞した。人を中心としたストーリーを、ドキュメンタリー手法でエモーショナルに描く映像表現が得意。Google AdWords 京都編のWeb CMや妙心寺退蔵院のプロモーション映像など、地域やインバウンドに関わる映像制作にも取り組んでいる。
自分が追求しているドキュメンタリーをキーワードに、地域の魅力を表現したいと思い、参加を決意しました。キャリアが浅くまだまだ学ぶことが多い自分にとって、トップランナーの制作者や百戦錬磨の徳谷さん、スタッフの皆様とご一緒できる機会はまたとないチャンスです。よろしくお願いします。
松岡 真吾
映像作家
岐阜県岐阜市出身。東京在住。広告制作会社勤務を経て、多摩エリアの地域出版社・けやき出版に入社。東京23区外の街の人々やスポットにまつわる記事の企画・作成に携わる。出版業務と並行し、東京区外30市町村の街の映像を記録し配信するシリーズ『La Vie Landscape Archives』を開始。けやき出版より季刊で発売される雑誌『たまら・び』で特集した街と連動することで、誌面と映像のそれぞれの媒体を行き来しながら街の魅力を発信する。映像は撮影・編集を一貫して行いWebで毎月配信中。MV・ライブ映像なども手がける。
兵庫県多可町には行ったことがありません。どんな町だろうと、試しにストリートビューで降り立ってみたら、不思議とノスタルジックな気分になりました。
僕は岐阜県の椿洞という、町というか村というか、山を削ってその斜面に家をくっつけたような、そんなところの出身なので、内陸独特のどこに目を向けても山に囲まれている状況や、広がる田園と流れる清流に同属の何かを感じたのかもしれません。そこに親近感を覚えると同時に、自分の少年時代を背景にしながらも、初めて訪れる客観的な目線でこの町の魅力をうまく伝えられたらと思いました。
言わずもがなインターネットで分かる印象や情報、特に「まち」とそこに住む人々に関することにおいては大体において上限があります。そして実際に赴くと大体において想像を裏切り、上回ります。その上回り方は驚きだったり、爆笑だったり、苦笑いだったり、言葉を失ったりもするわけですが、その面白さは来年も、10年後も、100年後も約束されてるものではありません。そういったものを、ちゃんと映像で記せたらたらいいなぁと思います。
それを観て町に新しく来る人、新しく住む人、本来はありえなかったもの、が生まれればそれは大変に意義深い。とはいえそんなかしこまる以前に、初めての場所に行くのはいつでも楽しいもので、そういった機会を与えていただいたことに感謝いたします。
メンター紹介
徳谷 柿次郎
地元メディア「ジモコロ」編集長 http://www.e-aidem.com/ch/jimocoro/
1982年生まれ。大阪府出身。ライター編集者Webディレクターという謎のクッションを経て、現在は「どこでも地元メディア ジモコロ」の編集長として全国47都道府県を飛び回っている。2016年12月に株式会社バーグハンバーグバーグより独立。常に「一石 五鳥」にならないかを考えるのが好き。趣味は「日本語ラップ」「コーヒー」「民俗学」など。
これまで「仕事」と「地元」をテーマに約1年半、全国を対象に取材してきました。
有名な土地もあれば、ぜんぜん無名な土地も。共通して感じるのは、長く住み続けた人ほど「自分たちの価値」に気づけないことが多々あることです。良い資源が当たり前に広がっている。転がっている。それが何よりも豊かな証拠なんですが、外から来た人間だからこそ新鮮な気持ちで「これいいじゃん!」と発見できるのではないでしょうか。
土地の人が資源を育て、外から風のようにやってきた人が資源を発見し、SNSや記事を通して発信する。この関係性は、映像制作においても同じだと思います。一緒に多可町へ乗り込んで、全国に自慢したくなるような素材を見つけて撮りましょう! 今回のキャンプがとても楽しみです。
TAKA VIDEO CAMP プロジェクトについて
TAKA VIDEO CAMP プロジェクトは、兵庫県の山里・多可町を舞台に、クリエイターが現地滞在や住民との交流を通じて地域の「すごい(SUGOI)」を発見し、PRムービーとして発信する共創プロジェクトです。地域の「良質な一次情報」としての映像づくりをゴールに、「映像クリエイター」と「地域」とのコラボレーションを創出します。
ロフトワークについて
ロフトワークは「すべての人のうちにある創造性を信じる」を合言葉に、クリエイターや企業、地域やアカデミアの人々との共創を通じて、未来の価値を作り出すクリエイティブ・カンパニーです。ものづくりを起点に、その土地ならではの資源やテクノロジーを更新する「FabCafe(ファブカフェ)」、素材と技術開発領域でのイノベーションを目指す「MTRL(マテリアル)」、クリエイターと企業の共創プラットフォーム「AWRD(アワード)」などを運営。目先の利益だけにとらわれず、長い視点で人と企業と社会に向きあい、社会的価値を生み出し続けるビジネスエコシステムを構築します。
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