以前こちらのニュースでもお知らせしたとおり、12月18日からロフトワーク初の展覧会「ロフトワーク展 01 – Where Does Creativity Come From?」がスタートしました。
「何が見れるの?」「期間中にどんなイベントがあるの?」といった声にお応えして、展示の様子を紹介します。実際の内容はぜひ足を運んで、体験してみてくださいね!

ロフトワークの「創造性の種あかし」

本展示の最大の特徴は「私たちの仕事のアウトプットは一切展示せず、インスピレーションの源となった『創造性の種』をそのまま見せる」ということ。

いわばロフトワークの「創造性の種あかし」。料理人がどんな素材やスパイスを使ってレシピを考案しているか、どんな道具を使って調理をしているか、厨房を公開するようなもの。

どうだっ!……と胸を張るわけではないけれど、日々「イノベーション」「新規事業」「クリエイティブ」といった言葉に翻弄されながら、新しい価値とは何か? 何をつくればいいのか? と悩み、奮闘している皆さんには、きっと共感していただけるはず。

そして願わくば、ご自身のお仕事やプロジェクトに役立つ、ヒントやインスピレーションを持ち帰っていただければ嬉しいです。

展示の構成は主に「SEED」と「DATA」の2つに分かれています。以下はごく一部ですが、写真入りでご紹介します。

展示PART1:「SEED」=アイデアの種

最初のパートで展示されているのは「SEED」、つまりアイデアの種になったもの。私たちが普段、身の回りにある大量の情報やモノをどのように集め、解釈し、組み合わせながらアイデアを生み出しているのかをご紹介しています。

ディレクターたちがリサーチやアイデア収集に使った書籍をはじめ、発想のヒントとなったモノ・コトの実物が並びます。積み木、天井からぶら下がる巨木、ジェリービーンズ、シャーレで培養された菌、分解されたヘッドフォンの電子部品……etc.

ほとんどの展示品が、自由に触っていただけます(※一部、貴重品を除く)。実際の重さや手触りなど、ぜひ手にとって、五感で感じてみてください。

展示PART2:「DATA」=手法のドキュメンテーション

次のパートでは、ロフトワークがクリエイティブを生み出すために使った時間やツールをご紹介しています。

「プロジェクトが形になるまで」の業務時間の配分。一年間で消費する付箋、マスキングテープの量、ワークショップ中に消費するお菓子の量まで。どんなことに時間を使い、どんなツールを用いてアイデアを形にしているのか、赤裸々に公開しています。

展示空間の最後には、来場された皆さんへの3つの問いかけが用意されています。あなたご自身の答えを書き込んで、壁に貼ってください。いろいろな人たちの、そして自分自身の(自分でも気づいていなかった)価値観や思いに気づいていただく仕掛けです。

プロジェクトの成果物も公開

2つのパートの中間には、各プロジェクトの実際の成果物となった資料が展示されており、自由に手に取って見ていただけます。

このパート、12月15日に行われたレセプションパーティでもかなり人気でした(やはりリアルな部分も気になりますよね……)。

自由に広がるアイデアの種と手法が、一体どのようなアウトプットに結実したのか。あわせて見ていただけると楽しいはず。

いつ&どこで、やってるの?

会期は2017年12月18日(月)〜22日(金)の10時〜19時まで。開催中は何度でも無料で、出入り自由です。お好きなだけ、ごゆっくりどうぞ! (※飲食や休憩はご遠慮ください)

会場はロフトワークのオフィスビル10階。普段は日々さまざまなプロジェクトが立ち上がっていく私たちのワークスペースです。この空間を、遊び心ある展示空間に変身させてくれたのは、バッタネイションの岩沢兄弟。

入り口で「青」と「黄」の2冊のガイドブックをご用意しています。展示品とあわせてご覧ください(部数が限られるためお持ち帰りはご遠慮ください)。質問があれば、近くにいるロフトワークのメンバーにお気軽にお声がけくださいね。

トークに合わせて来場するのがおすすめ

おすすめしたいのが、会期中に開催されるトークに遊びに来ていただくこと。「バイオ×メディアアート」「都市の再編集」「アイデアの生み出し方」など、毎回異なる3つのテーマで、各領域で活躍中のクリエイター×ロフトワークのディレクターが「創造性の源」を巡って語り合います。展示もトークも楽しめて一石二鳥!

ゲストや他の来場者様はもちろん、ロフトワークのディレクターたちも多く在廊します。ぜひお話ししましょう。
トークセッションの詳細・ご予約はこちらからどうぞ。もちろんトーク以外の時間帯でも、お気軽にご来場ください。

“創造性を探る” レセプションパーティ

会期に先立ち、12月15日に開かれたレセプションパーティ。120名以上のゲストにお越しいただき、笑顔と熱気に溢れたオープニングとなりました。

ゲストの皆さんには展示に加え、2017年度グッドデザイン・ベスト100に選出された「SEND」の新鮮な食材をつかった“創造性を探る”フードや、ちょっと変わったボタニカル(植物)で作られるアルコールも楽しんでいただきました。

また「創造性はどこから来るのか?」を巡って、代表取締役・林千晶とシニアディレクター・重松佑が、建築家の山崎健太郎さん、アーティストの鈴木康広さん、編集者の塚田有那さんをゲストに迎えたトークセッションを行いました。

凝り固まった脳みそが揉みほぐされるような「?」と「!」に満ちたトークの内容は、年明けに公開予定。乞うご期待!

展覧会は12月22日(金)19時まで!

この機会にぜひ、ロフトワークと出会いに来てください。
ご来場、心よりお待ちしています。

「ロフトワーク展 01 – Where Does Creativity Come From?」
期 間:2017年12月18日(月) – 22日(金)
時 間:10:00〜19:00
会 場:loftwork COOOP10(東京都渋谷区道玄坂1-22-7 道玄坂ピア10F)
入場料:無料

トークセッション

ロフトワークのディレクターがクリエイターやアーティストをゲストに招くトークシリーズ。あらゆる角度から「創造力の源」を浮かび上がらせる試みです。

◯日時
12月20日(水)19:00〜20:00|Qosmo 堂薗翔矢 × backspacetokyo 清水基× ロフトワーク 石塚千晃
12月21日(木)19:00〜20:00|ビジュアルデザイナー 河ノ剛史 × ロフトワーク 石川由佳子
12月22日(金)20:00〜21:00|プランナー/アートディレクター 佐藤ねじ × ロフトワーク 原亮介

◯ゲスト
《12月20日(水)》
・堂園 翔矢
デザインエンジニア。1988年東京都生まれ。2012年東京造形大学デザイン学科メディアデザイン専攻領域、2014年情報科学芸術大学院大学(IAMAS)修了。2016年Qosmoに参加。主な参加プロジェクトに“Qosmo – AIDJ Project”(2017)、”Hiroaki Umeda – Intentional Particle”(2015)、”Hiroaki Umeda – 4. temporal pattern”(2013)など。
http://qosmo.jp/about http://shoyadozono.com/
・清水 基
1984年生まれ 東京出身。 国際情報科学芸術アカデミー IAMAS DSPコース卒業、School for Poetic Computation卒業。 IT系企業数社に務めた後、2015年より少人数のプロダクションチーム backspacetokyo を共同主催。コードカルチャーに根差した表現をモットーに、柔軟な姿勢で映像制作・舞台演出テクニカルサポート・VJ・R&D・モバイルアプリケーション開発・Web制作等、様々な場面でフットワーク軽く働いている。
http://aoiannex.com http://backspace.tokyo
・石塚 千晃
多摩美術大学、IAMAS卒。2016年よりロフトワークにてBioClubのディレクションに携わる。メディアアートやバイオアート、ハッカースペース、サイエンスアカデミックなど領域を横断しながらテクノロジーにおけるオープンな議論と実験の場を運営する。アーティストとして生命と人間とのインタラクションやボーダーに着目した作品の制作・発表を続ける。

《12月21日(木)》
・河ノ 剛史
埼玉県出身。ビジュアルデザイナー、アートディレクター、フォトグラファー、好事家。千葉大学デザイン工学科意匠系卒。FABRICA、Communication Design Laboratory、NOSIGNERを経て独立。ビューティー、ファッションの分野で培った感性をもとに、パッケージから、広告、都市のソフトウェア開発まで幅広く行う。最近の仕事は、漢方ブランド”DAYLILY”のアートディレクション・デザイン、慶應義塾大学と”Kanebo”のアプリケーション開発、横浜DeNAベイスターズのサイン計画など。 “SHIBUYA HACK PROJECT” では、アートディレクションを担当。
http://www.kawanotakeshi.com/
・石川 由佳子
上智大学卒。ドイツで暮らしていた経験から、日本の都市のあり方や人の営みについて、その現象が起こっている“源”に関心を持ち都市社会学を専攻する。広義の「場」のデザインを得意とし、渋谷の都市づくりをボトムアップ型で実践していくShibuya Hack Projectや、共創空間のディレクションを中心にプロジェクトを推進する。

《12月22日(金)》
・佐藤 ねじ
1982年生まれ。プランナー/アートディレクター。面白法人カヤックを独立→Blue Puddle Inc.設立。「空いてる土俵」を探すというスタイルで、WEBやアプリ、デバイスの隙間表現を探求。代表作に『Kocri』『しゃべる名刺』『貞子3D2』『本能寺ストーブ』『レシートレター』『世界で最も小さなサイト』など。日経BPより「超ノート術」を出版。
https://blue-puddle.com/
・原 亮介
関西のファッション/カルチャーマガジン編集長、ロボットテクノロジー関連ベンチャー、戦略PRコンサル会社を経て、2014年よりロフトワーク所属。クライアント企業のオウンドメディア、サービスのグロース戦略・戦術の企画を主に担当。ヒトの心を動かすコミュニケーションをテーマに、その本質的なメカニズムと最先端の手法を研究中。

石神 夏希

Author石神 夏希(劇作家)

1999年より劇団「ペピン結構設計」を中心に劇作家として活動。近年は横浜を拠点に国内各地の地域や海外に滞在し、都市やコミュニティを素材に演劇やアートプロジェクトを手がける。また住宅やまちづくりに関するリサーチ・企画、林千晶らと立ち上げたアートNPO「場所と物語」運営、遊休不動産を活用したクリエイティブ拠点の起業およびプログラムディレクションなど、空間や都市に関するさまざまなプロジェクトに携わる。
2016年よりロフトワークに参加。「言葉」というシンプルな道具で、物語を通じて場所を立ち上げること/場所から物語を引き出すことが得意。

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企業が「創造性人材」の育成に取り組むには?
国内企業19社から学ぶ、事例とヒント集が経産省サイトに公開されました