2019年、ロフトワークはどう進む?
マネジメントからのご挨拶
ロフトワークより新年のご挨拶
あけましておめでとうございます。本年もロフトワークをよろしくお願いいたします。
マネジメントメンバーより、それぞれ2019年のご挨拶と抱負をお届けします。
諏訪光洋より
“There are known knowns; there are things we know we know. We also know there are known unknowns; that is to say we know there are some things we do not know. But there are also unknown unknowns — the ones we don’t know we don’t know.” ──Donald Rumsfeld
「“既に知っているということを知っている” 、つまり知っていることが自明なことがある。同様に我々は“知らないということを知っている”、つまり誰もに知らないことがある。しかし、“知らないことを知らない”──知らないことすら知覚できていないことがあるのだ」
これは米国の首席補佐官であったドナルド・ラムズフェルドの言葉だ。
そう、その通り。18年前にロフトワークを始めた時には、僕は自分の戦略はシンプルでゴールも見えているように感じていた。2000年当時、ロフトワークの未来は“known knowns”だと思っていた。バカだなあ。
しかし進んでみれば、その途中にさまざまなトラブルや楽しい選択肢と出会いが生まれた。
知見は広がり、“known unknows”、つまり自分がいかにクリエイティブの可能性と社会に果たせる役割を“知らない”かがわかってきた。自分の無力さを知り途方にくれた。すると沢山の仲間が集まってきて、彼らは僕が“知らないこと”を知り、不得意なことを得意とし、そして一緒に取り組むことで“知らない”ことを少しずつ減らしてロフトワークを前進させた。
そして皆で前に進むと、実はそこに“unknown unknowns(不可知)”──知らないことすら気づかなかった、宇宙のダークマターのような世界がいたるところに圧倒的に広がっていることに気付く。
でもそこにこそ、実はイノベーションの種が埋まっていて。好奇心と自分の強みを奮いおこし、多くの才能とデザインを集め、不可知を「知覚しているけれどまだわからないこと(known unkonws)」に変え、先駆者の指導を受容しながら「知識と知見(known knowns)」へと更新し、プロジェクトのゴールを目指す。
「いまマシーンは知っていることしか検索できない。でも世界は知らないことに満ちている。知らないこと=未知と出会い、それに対応する能力をもたないとAIは次の段階に行けない」──ケネス・O・スタンリー(検索エンジンの世界的研究者)
不可知への探求は新しい場所に行く旅だ。効率は悪い。目的地も明確ではない(もちろん売上ってのは大切さ)。デザインは万能ではないし、アーティストは“時々当たる”預言者だ。
ひとつラムズフェルド氏が言及していないことがある。“unknown knows(知っていることを知らない)”。「知っている人」が組織内にいるにも関わらず、そのことを認知していない組織は多い。個人のなかにも、自分自身が「知っていることを知らない」知識が眠っている。
僕らは知っているのかもしれない。誰かは知っているのかもしれない。知らなければ見つけよう。考えて最適なプロジェクトをデザインし導き出そう。
そしてますます「知らないこと」に出会い増えていく。旅は終わらないね。
2019年もよろしくお願いします。
代表取締役社長 諏訪光洋
林千晶より
亥×獅子座×B型のオンナ
何を隠そう、今年は年女である。
何気ない会話の中で干支の話になり、亥年生まれだと伝えると、多くの人が可笑しそうに私に言う。
「なるほど!だから猪突猛進なんですね。」
そんな時、私は心の中でこう言い返している。
「さらにいうと星座は獅子座、血液型はB型ですが、なにか。」
占いは信じない方だ。おみくじも原則、ひかない。
会ったことのない存在に予言されるくらいなら、自分の未来くらい自分で決めてみせる。そんな負けず嫌いの感情もどこかにあるからだ。
ところが相手(神様?)も負けていなくて、干支も星座も血液型もこぞって同じような診断を下してくる。
「マイペース(自分勝手ともいう)」で「邁進(周りが見えないともいう)」で自己中心的だというのだ。
(読者の皆さん、ここで激しくうなずかないように)
と言うことで、2019年、年女の一年が始まる。
だが、イノシシのイメージに反して「Less(より少なく)」をテーマに行動しようと思う。
大切なものを絞り込み、よりシンプルに丁寧に、愛情をもちながら邁進する。
この数年、活動の領域が想像以上に広がってしまった。林業、街づくり、デザイン経営、オープンイノベーション、どれも面白い挑戦ばかり。
だからこそ今年は、増やすのではなく、減らす姿勢を貫くことで、ひとつひとつの取り組みにじっくり向き合い、
本質的な変化を生み出したいのだ。
特に外部講演の頻度はグッと抑えるつもり。その分、活字で表すことに時間を割くつもりなので、どうか許してほしい。
参考までに干支占いを見てみると
「2019年は全力で丁寧な仕事をするとベストの結果を出すことができます。恋愛的にはモテキ」だって。
占い、なかなかやるな。
代表取締役 林千晶
矢橋友宏より
30年前、平成の産声とともに私の社会人としての生活が始まった。
当時は天皇崩御による自粛ムードが広がり、気分一新というよりも、突然やってきた新しい時代に日本全体がバタバタと対応しているような印象だった。
翻って2019年。
計画的に年号が改まる。
しっかりと準備をしてスタートを切ることができる。
それでも、全てが上手く行く訳ではないだろう。
むしろ、計画通り進まないことの方が多いかも知れない。
大局を捉えながら、メンバーと共に現場で乗り切っていこう。
まだうまく言葉では表現しきれていないけれど、
我々は何者なのか?が少しずつ見えてきている気がする。
目指すものと、普段の活動の距離が近づいてきている。
ロフトワーク20周年に向けて、更に距離を詰めていこう。
2019年のテーマはフットワーク。
頭でっかちになり、話しを聞いて解決しようとする。
動くことが億劫になる。
これまでも、1人でも多くのメンバーと対話し、現場を知るように心がけてきた。
ここ数年ロフトワークでも、国内外を飛び回るメンバーが増えている。
様々な情報を届けてくれるが、それは二次情報には違いない。
現場に出来るだけ顔を出そう。
自分の目で見て、耳で聞き、匂い味わう機会を増やそう。
新しい時代を肌で感じながら。
取締役 COO 矢橋友宏
番外編・書き初め大会
ロフトワークでは、毎年年初めにメンバー全員で書き初めを行います。
渋谷と京都で、新年の抱負を思う存分したためました!
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