株式会社ロフトワークがサポートしている、株式会社ピコトンによるプロジェクト「子どもの子どもまでプロジェクト」が、第16回キッズデザイン賞の奨励賞としてキッズデザイン協議会会長賞を受賞しました。

「子どもの子どもまでプロジェクト」とは、子どもたちの教育格差の緩和と創造性と想像力をはぐくむ機会の提供を目的とし、学童施設やクリエイターとともに取り組む教育支援プロジェクトです。

3つのコンセプトで商品を販売するオンラインショップを展開し、募金やボランティアのような、行動に勇気が必要な能動的な支援からぐっとハードルを下げて、商品の購入を通し、手軽かつ気軽に子どもたちのためにちょっといいことをできるサービスを展開しています。

きっかけは「Dcraft デザイン経営リーダーズゼミ」

「子どもの子どもまでプロジェクト」を主催する株式会社ピコトンは、「子どもの想像力」をテーマにしたコンテンツ開発を行う企業です。ロフトワークが2021年に実施した、中小企業が次世代のビジネスを牽引するリーダーとなることを目指す7ヶ月間のプログラム「Dcraft デザイン経営リーダーズゼミ」への参加をきっかけに、当プロジェクトの協業が実現。

ロフトワークは、プログラム終了後も継続して伴走し、「子どもの子どもまでプロジェクト」の仕組みの設計と立ち上げサポート、Webサイト制作を実施しました。

ピコトン社の経営メンバーが「Dcraft デザイン経営リーダーズゼミ」でデザイン経営を学びながら、企業ビジョンを「ほめるをつくる会社」に更新し、こうしたプロジェクトが生まれ、さらに受賞までつながったことをうれしく思います。

プロジェクトチームの声

内木広宣(株式会社ピコトン 代表取締役)

ピコトンは、子どもの想像力をテーマに、15年間で5,200回程のイベント提供を行ってきた「工作キット」や、「キッズワークショップ」を企画提供する子ども専門企業です。ミュージアムの常設コンテンツをつくることもありますが、大型ショッピングセンター等で工作イベントを行うことがメインです。

ありがたいことに、イベントを見た児童館やボランティア活動をしている方から相談を受けることが何度もありました。しかし、子ども達に届けたくても予算だけの問題で提供できない状態が何年も続きました。

無料や割引提供を行っても、持続性をもたせられない。「継続する仕組みをつくれないか?」という考えから生まれたのが当プロジェクトです。世代を超えて続くようにと願いを込めて「子どもの子どもまでプロジェクト」と名付けました。

ロフトワーク東郷さん、北尾さん、井上さんにプロジェクト参画いただき丁寧な打合せを重ねたという自社だけではつくれなかった取り組みが、始まったばかりにもかかわらず、キッズデザイン賞「奨励賞 キッズデザイン協議会会長賞」という評価に繋がったと感じています。ぜひ一度サイトをご覧いただければ幸いです。

東郷りん(ロフトワーク クリエイティブディレクター)

2020年冬に始まったDcraft デザイン経営リーダーズゼミから並走させていただいていたピコトンさんとのプロジェクトが、約2年後にこのような賞を受賞でき、とても嬉しく感慨深いです。

子どもの創造性と想像力を応援するこのプロジェクトは、子どもの想像力をテーマにしたコンテンツ開発を15年行ってきたピコトンさんと、「Creativity within all(すべての人のうちにある創造性を信じる)」をビジョンに掲げるロフトワークが互いの強みを生かして、共創できたからこそ生まれたものと思っています。

しかし、プロジェクトはまだ始まったばかりです。これからも実行と改善を重ね、プロジェクトの価値が実際に子どもたちに届き、プロジェクト名通り、子どものさらに子どもの未来を照らしていけるような取り組みになるように引き続きサポートできればと思います。また、多くの方の関わっていただいてこそ前に進んでいくプロジェクトなので、コンセプトに共感いただいた教育関係者の方や、クリエイターの方はぜひお声がけいただけると嬉しいです。

受賞概要

キッズデザイン賞は、多様なステークホルダーとともに子どもの未来が持続的で明るいものであるように、「子どもたちが安全に、そして安心して暮らす」「子どもたちが感性や創造性豊かに育つ」「子どもを産み育てやすい社会をつくる」という目的を満たす、製品・サービス・空間・活動・研究の中から、子どもや子育てに関わる社会課題解決に取り組む優れた作品を顕彰するものです。

当プロジェクトの、世代を超えて子どもたちの、さらにその子どもたちまで届く支援活動が評価されての受賞となりました。

株式会社ピコトン リリース:https://picoton.com/codomonocodomo-start/

■賞名
奨励賞 キッズデザイン協議会会長賞
受賞部門(子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン部門 消費者育成部門)

■受賞理由
自らが関わったモノがどう流通し、モノを買うという行為がどのような社会的影響を与え得るかを学ぶきっかけをつくる、巧みなプログラム構成が素晴らしい。「子どもから子どもへのお店」という着眼点と意識のもち方がよく、教育格差の解消に貢献しつつ、生産・消費の学びとクリエイティブを融合させた良質な取組である。

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