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ロフトワークより新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。本年もロフトワークをよろしくお願いいたします。
マネジメントメンバーより、それぞれ2020年のご挨拶と抱負をお届けします!

代表取締役社長 諏訪 光洋より

正月あけて早々、1月10日にマレーシア、クアラルンプールに行きます。FabCafe Kuala Lumpur(以下KL)のオープンのお祝いなのです。

世界11番目の拠点。2020年には他にも、名古屋中心地の公園の中にFabCafe Nagoyaの計画、そして(内緒だけど)ベトナムにもFabCafeをつくれるかも!?と思ってます。

FabCafeがスタートして8年。じわじわっと広がった世界中のリアルな街のクリエイティブコミュニティ。ビジネスっていう意味では一昨年暮れにスタートした香港はプロテスタント(いわゆるデモ)の影響を受けて大変!だったりで、行けばメンバーと喧嘩もする(笑)。その前にスタートした「木と建築家」のコミュニティであるFabCafe Hida/ヒダクマは黒字になった!やったね!でも構造としてはまだまだなところが…とかとか、バンコクはもっと手伝いたいな、とかとか難しいことももちろん沢山。

“世界に広がるコミュニティ”のデザイン。FabCafeは、今年の末には13の場所と仲間が出来そう。これってちょっと面白くないです?すさまじい資金と優秀な人材/ITタレントが揃っている某R天や某メル○リが苦戦している中、コミュニティを起点に世界にじわじわ広がる形。

日本の強みである素材やテクノロジーをデザインとつなげるMTRL(マテリアル)や、オープンイノベーションの場であるAWRD(アワード)もそれぞれプラットフォームとして、(きっと生馬の目を抜くビジネスの雄と比較すると随分のんびりとなんだけど)世界のFabCafeコミュニティと繋がりながら広がりつつある。

コミュニティは成長し、それぞれのリーダーが生まれている。いいね。

クリエイティブコミュニティからスタートしたロフトワークも今年で20年。気がつけば世界屈指の、かつサステナブルなクリエイティブコミュニティに育ってきています!

仏ストラスブールの若いファッションデザイナーは日本の炭素繊維技術とアルゴリズムデザインを通してどんなアプローチをしてくれるんだろう。2年以上続くVRプロジェクトNEWVIEWにはパキスタンから沢山のデザインのアプローチがあった。

デザイナーを超えたクリエイターや才能との出会い。特に日本に沢山ある、クレイジーな技術や素材や資産。繋ぎあわせイノベーションをつくるには、僕らがきちんと「形」にし、チームがうまれるためのフレームワーク、システム、仕組みをもつこと、明確にすることも必要。

デザイン思考を超えた、コミュニティドリブンの可能性。
ロフトワークはこの膨大なコミュニティパワーをイノベーションの力に変えて提供する組織、セレンディピティをつくる仕組み。

やりたいことは相変わらず沢山。でもよそ見も沢山、誘われれば例外なくほいほいついていきます。

というわけで皆様引き続き!今年もじわじわっとよろしくお願いします。

代表取締役 林 千晶より

2020年、明けましておめでとうございます。

皆さんにとって、どんな一年になるのでしょう。もちろん、東京オリンピック・パラリンピックの1年でもありますが、ロフトワーク20周年の1年でもあります。

「20年、よく続いたな〜」

これが本音です。実際、気楽な年なんてありませんでした。不況もあったし、ちょっと気を抜くと売上が下がったり、想像していない人が辞めていってしまい、抜本的に人事制度を見直した年もありました。

でも振り返ってみると、どれも「いい思い出」になってしまうのが不思議です。しかも、なぜか楽しかったことより、一緒に苦労したことの方が思い出されるのです。そういえば高齢者を取材しているとき、「一番楽しかったのはいつ頃ですか?」と聞くと、「子供が泣いて眠れなかった時があってね」「昔はお米を買うお金もなくてね」と苦労話に花が咲きます。それと同じかもしれません。

20年が経ち、今後のロフトワークの事業発展は、後輩に任せました。よくこれだけの人を集められたなと思うほどみんな優秀なので、心配はいりません。

では、私は何をやるのか?それは、明日に向けて改めて「会社の社風」を作りたいと思っています。面白い事業を作るには、のびのびとした社風があってこそ。そして社風は、経営の責任でもあります。経営が意図していることが、社風として素直に現れる。それこそがデザイン経営なのではないかと思います。

比べるのではなく、どれだけ真摯な想いから生まれているか。
既存の枠にとらわれず、どれだけ自由な発想で欲しいものに近づけているか。
本質的な「楽しさ」を大切にしているか。

大げさなことを言っているつもりはありません。ただ、既存の枠をずらすこと。企業という概念を超えて、一人ひとりが主体となること。それによって、見えてくる景色が変わってくるのです。

クリエイティブ・カンパニーのロフトワーク。

その意味と定義を広めていくために、これから20年、頑張ります。
これからも末長く、よろしくお願いします。

Loftwork Taiwan co-founder Tim Wongより

Order in Chaos / Chaos in Order

“Pivotal” is the first word that comes to my mind when I think about 2020. I feel that we will be starting a new chapter in 2020. In Taiwan, loftwork will move into Huashan 1914 Creative Park. Together with FabCafe, we will have new operation model for both loftwork and FabCafe, and we will begin MTRL service in Taiwan. Meanwhile, it will be the 20th anniversary of loftwork, I’m looking forward to having more cross-office collaboration and to do more interesting projects in Asia.

In macro level, Taiwan and U.S. will have their presidential elections in January and November respectively; Brexit would likely be implemented in 2020; The social unrest in Hong Kong may yet to be resolved by the time this article is published. As we move forward with our own plan, I also need to remind myself to be agile and adaptive to the tectonic shift beneath our feet.

Between Order in Chaos and Chaos in Order, the question is not about picking one as default frame of mind, but it is more important to have the capacity to understand both as 2 parts of a whole. We do not need to assume Chaos is always bad as we can find new opportunities and conviction to what is important to us in the situation of crisis ; the same way Order is meant to be changed overtime if it becomes too rigid or when we become too complacent with the status quo.

2020, let the next chapter begins…

取締役 矢橋 友宏より

You can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future…Because believing the dots will connect down the road,it gives you confidence to follow your heart.

将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎあわせることなどできない。できるのは、後からつなぎ合わせることだけ。だから、我々はいまやっていることがいずれ人生のどこかでつながって実を結ぶだろうと信じるしかない。この方法は決して自分を裏切ることはなく、人生を大きく変化させる。

(Steve Jobs, June 14, 2005)

4年前、ちょっとした偶然から名古屋の母校で開催されたワークショップに顔を出した。同行したメンバーからは叱られそうだが、単純に30年振りに故郷を見たかっただけだった。帰り際に「4万社のメーカーと、10を超える芸術系学部があるこの地で、テクノロジーとクリエイティブ を結びつける場を作りたい・・・」初めて出会った大学の方からそんな夢を打ち明けられ、興味を持ち「やりましょう! ロフトワークが行なっている活動も役に立つかも」と返事をした。
それ以来、仕事の合間を縫っては名古屋を訪れ、人に会い、この地で何をすべきか?を話すようになった。それでも3年間は、趣味の延長のような状態。多少は仕事にも繋がっていたが、役員の道楽と言われても仕方がないような体たらく。メンバーからは「何を話しても「名古屋」に繋げられる」と揶揄される始末。一方で、地元に友人は増え、エリアの近況はよく見渡せるようになっていた。

2019年。潮目が変わった。「名古屋で出店募集してますよ」・・・「名古屋の話しだから矢橋にトス!」という程度の気持ちだったのであろう、渡された資料に50過ぎのオジサンはワクワクした。「俺が言い出してFabCafeって作れるんだろうか・・・」。最初は冗談に過ぎない思いつきだった話しが、上手く噛み合っていく。単純に自分が「やってみたい」と思い動いてみたら、みんなが乗ってきてくれた。徐々にシャレじゃなくなっていく。でも、もうそこには実現したいだけの自分がいた。

2020年7月、名古屋にFabCafeがオープンします。諏訪と千晶に限らず、すでに社内外の多くの人たちを巻き込んでしまったプロジェクトは、今年がいきなり正念場。地元でオープンを心待ちにしてくれている仲間のためにも、新たな面白い機会を待ち望んでいるロフトワークの関係者のためにも、この新たな場がムーブメントの震源地になるよう身を捧げよう。
そう、今まで点でやってきたことが、ようやく繋がって実を結ぶのかも知れない。それを一緒に見届けたい仲間は今なお絶賛募集中。
でも、来年は、年始の挨拶さえ書ける立場にいないかも知れない(笑)。

執行役員 兼 イノベーションメーカー 棚橋 弘季より

共創という仕事の仕方を、特別なイベントや期間限定のプロジェクトだけでなく、より日常的な業務へと拡張する。2020年は、そのような意味で「業務」というもののあり方が本格的に変わっていく最初の年にできれば、と思っています。

組織や専門性などの枠を越えることで新しい価値創造に近づける感触はここ数年で実感値として強く感じられるようになってきています。共創型に変えることで一人一人の仕事へのモチベーションは高まるし、力を発揮しやすくもなります。それは何年も共創型のプロジェクトでいろんな方々と接してきてわかったことです。

しかしSDGsのような10年後の目標を意識するとき、より大きく早く社会を変える原動力として共創という働き方のもつ力を活かしていく必要も同時に感じています。そのためには、もっと日常的な業務のど真ん中に共創という働き方を導入していけると良い。従来のプロジェクト型のものとは別に共創実行の仕組みをつくって様々な業務の現場に導入していくことが今年から新たにはじめる取り組みになります。

いろんな方々と新しい業務のあり方を作っていければと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

京都ブランチ事業責任者 寺井 翔茉より

2019年夏、とても印象的な日があった。

1FのFabCafe Kyotoでは京都を観光中のファミリーが遅めのランチを家族で楽しんでいる。
その隣では世界各地を旅しながら働くエンジニアが朝からもくもくとプログラミング。
街づくりについて打ち合わせをしている常連さんの横では、地域のご婦人がカフェラテ片手に“刺し子”体験のワークショップを楽しんでいる。

Fabスペースからは朝からずっと工作機械が何かを作る音が止まらない。

2Fの和室ではお菓子メーカーの商品開発ワークショップが開催され、そのとなりでは新しいホテルに納入するアートピースについて緊張の面持ちでプレゼンテーションが行われていた。

そして、僕たちのオフィススペースである3Fでは、新しく始まるプロジェクトの計画について議論を繰り広げている。

いつも通りの平日昼下がりなのだけど、僕は妙に感動してしまった。
その日その瞬間、僕たちのスペースがある五条富小路は、自然体でインディペンデントな”つくる楽しさ”に満たされていて、それがとても「京都的だな」と感じたし、こういう景色をもっとたくさん生み出していきたい、と思った。

閑話休題、2019年のぼくたち京都ブランチは手前味噌だけど「進化」の1年でした。
水族館の企画展を劇作家や建築家とともに作ったり、大学生といっしょに「死」をテーマにデザインリサーチの授業に取り組んだり。
はたまた大阪のものづくり企業が海外マーケットにチャレンジするお手伝いや、創業400年を超える名古屋の百貨店と一緒にコミュニティづくりをスタートしたり。
プロジェクトの領域も、関わる地域も、生み出すアウトプットも、大きく幅が広がりました。
こんなに難しいプロジェクトをぐいぐい進めていく京都ブランチのメンバーみんなに、心強さとリスペクトを(そして時には嫉妬も)感じた1年でした。みんな、本当にありがとう!

さて、2020年の京都ブランチは「仕組みのアップデート」がテーマ。
プロジェクトの運営方法や社内ルール、知恵の蓄積と継承の仕組み、果てはクライアントやパートナーとの契約方法まで、「これが常識」と思っていた今までの仕組みに、みんなで光を当ててアップデートしていきたい。3人でスタートしたチームも今や20人弱、年明けからさらにユニークな仲間が増える今こそ、「仕組みのアップデート」のタイミングなのだろうな、と思っています。
なによりも、これまでの”小さなチームゆえの強み”が消えてしまわないように。

さいごに余談ですが、個人的には「焚火」をテーマにしたいと思っています。
なんでかって? それはまた、直接お会いした時にゆっくり語り合いましょう。

あけましておめでとうございます。
2020年も”はじめて”だらけの刺激的で楽しい1年にしていきましょう!
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

Layout Unit CLO 松井 創より

レイアウトの仕事を「船造り」に喩えてみよう。

僕らは、クライアントの船旅を成功させる船を造っている。どの船もクライアントやクリエイティブ・パートナーと共創する一点物だ。気まぐれに吹く風をしなやかに受ける帆を設計したり、荒れ狂う波でも良く進む船体を開発したりする過程は、いつも苦労する。乗組員の調達までして船が進水した時の達成感たるや筆舌し難い。

船体には伝統と先端技術の双方を導入し、特に「木の可能性」(ヒダクマ)を組み込むのが十八番。唯一無二の船となるよう丹精を込めてつくってきた。船づくりの過程にワクワクできるよう創意工夫を心がけ、乗り心地にもこだわって、何より乗組員の幸福が大事だと提案し続けている。

自ら造った100BANCH号に乗って航海することで、操船の経験も積んできた。「ここが水漏れ?!」といった事件も乗り越えながら、楽しい船旅は続いている。昨年は、QWS号も増えて大航海時代へ突入。これまでの航海と造船の経験から、より良い船づくりができるフェーズに来た。

レイアウト造船所の所員は15名となり、 恊働乗組員は40名を超えて、共に未来の船の有り様を探求している。2020年も新しい船旅と船造りがスタート。最適ルートを示した海図は投げ捨て、先人未踏の海域へと船出する。それではここで、意気揚々と号令を…

「さあ、野郎ども!!出港するぞぉーー!!!」 
(実は、HACKが得意な「海賊船」が専業だったり。)

レイアウト事業も3期目となりました。いい船つくります。どうぞ、ご贔屓に。

番外編・書き初め大会

ロフトワークでは、毎年年初めにメンバー全員で書き初めを行います。
渋谷と京都で、新年の抱負を思う存分したためました!

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「ETHICAL DESIGN WEEK TOKYO 2024」内関連イベントに
Layout シニアディレクター宮本明里とバイスMTRLマネージャー長島絵未が登壇