2022年3月1日、120m²の売り場面積を誇るメタバース上の店舗として、SOFT – The Store of Future ThingsMOB(Makers of Barcelona)にオープンしました。FabCafe Barcelonaは、本プロジェクトにおいて、メタバース環境設計のための3Dモデリング、NFTreeの作成、そして、メタバース上の家具や空間オブジェクトをデザイン・制作しました。

SOFTはデジタル製品やあらゆる未来のモノのための、リアルでフィジタルな(フィジカル=物理的+デジタルが繋がった造語)場所。AR/VR技術によってこれまでにない店舗体験を提供しています。たとえば、友人と交流したり最先端のアートを楽しむことを、今までとは異なる次元の体験として作り出し、さらに、ユーザーはNFTやバーチャルアセットを購入することもできます。

SOFTではPlantiverseに飛び込み、NFTreesを購入することができる(※ Plantiverseは、生態系を守るためにデザインされたNFT。本物の生きた植物がセンサーを介してコンピュータに状態を伝え、その読み取りによって、目に見える画像の形や色などが変化する。収益は自然環境を守る活動に使われる)
フィジタルギャラリーとして、SOFTではさまざまなクリエイターによるNFTの最新作が展示される予定

このプロジェクトは、バルセロナに拠点を置き、企業向けにさまざまな「未来」をサービスとして提供するベンチャースタジオ、Futurity Systemsによって作られました。彼らはSOFTで提供する価値を以下の様に語っています。

「買い物客は店に行って物を見るという馴染みのある体験をすることになりますが、唯一違うのは、商品が物理的ではなくデジタルであることです。ここでは、植物が持続可能なプロジェクトに自己資金を提供するFuturity Systemsのプロジェクト『plantiverse』のNFTreeをはじめ、NFTアート、デジタル衣料などを閲覧・購入することができます。SOFTは、好奇心旺盛な買い物客にとって完璧なマーケットプレイスであるだけではありません。NFTのクリエイターや販売業者が作品を展示したり、ブランドや企業が発売前のデジタル製品やサービスを試用したりするための、ユニークで精選されたプラットフォームでもあるのです。
『ソフト』ローンチというのは、結局のところ製品のプレビューの場であり、将来の製品であることに変わりはないのです。」

AR/VRヘッドセットとユーザー自身のスマートデバイスによって、SOFTのデジタルとフィジカルのハイブリッドな世界を実現

SOFTには物理的な在庫はありません。来場者は自分のスマートフォンやタブレット、またはその場で用意されたAR/VRヘッドセットを使うだけで、未来のモノが並ぶハイブリッドな「フィジタル」ワールドに足を踏み入れることができます。

「物理的な世界とデジタルの世界を互いに結合させ、感覚を切り離したり組み合わせる作業を通じて、お客様に新しい体験をしていただくことができます」とFuturity Systemsは話します。eコマース、スマートストア、バーチャルリアリティ、ラストマイル配送、サブスクリプションボックス、ダークキッチンなどの台頭により、小売の風景が変容し続ける中、SOFTはメタバース時代の到来を告げるものです。

SOFT – The Store of Future Thingsは、単なる店舗、あるいは店舗の未来像にとどまりません。店舗であり、ギャラリーであり、ミュージアムであり、遊び場であり、新しい体験と感動のためのボーダレスな新領域を提案しています。

SOFTは、2022年3月1日からC/Bailén 11にあるMOB Bailénで、10時から19時まで入場無料でご覧いただけます。

FabCafe Barcelonaについて

FabCafe Barcelonaは、未来の製品、サービス、体験を生み出すことに特化した「Fab」イノベーションラボです。2014年、コワーキングスペースのMOB(Makers of Barcelona)内に、FabCafe初のヨーロッパ拠点としてオープンし、成長を続けるグローバルネットワークの中で、さまざまな活動を展開しています。

関連記事:
テクノロジーは”ゆたかさ”をデザインできるか ソニーCSL暦本純一×FabCafeバルセロナDavid Tena Vicente

Keywords

Next Contents

「ETHICAL DESIGN WEEK TOKYO 2024」内関連イベントに
Layout シニアディレクター宮本明里とバイスMTRLマネージャー長島絵未が登壇