創立22周年を迎えたロフトワークでは、私たちが信じてきたこと、目指すもの、行っていることの言語化や、ロゴのリニューアルを行ってきました。その過程で得られた「すべての人のうちにある創造性を信じ、常識にとらわれず、社会に新しい価値を創造する」というビジョンのもと、4月1日から新体制をスタートします。

日本や世界の課題、未来を考え提示を担う執行役員として、「エグゼクティブ制度」 を新たに設置、3名が就任します。

岩沢エリ(現マーケティングリーダー)はロフトワークの文化の発展と発信を受け持ち、ケルシー・スチュワート(現FabCafe チーフコミュニティオフィサー)は、ロフトワーク・FabCafeのサステナビリティの提示を担います。山田麗音(現クリエイティブディレクター)は、デザインとクリエイティブをリードします。

そしてロフトワークのオープンな文化を担ってきた、創業者であり会長の林千晶は、会長職を退きます。林の次ステップについては、こちらの記事をご覧ください。

岩沢エリ  (Culture Executive/マーケティング リーダー)

ロフトワークが新たなステージに差し掛かる中、改めて私が今大切にしたいのは「オープン」であることです。ひらいてみる。壁を取り払ってみる。分けているものを混ぜてみる。

例えば、私は一児の母でもありますが、今の社会で子育てしながら働くことは……大変です(これを書いてる今も、コロナで保育園は休園中)。ただ、この課題感を母たちだけで共有しても、問題解決とはほど遠い。なぜなら問題は家庭、職場、取引先など、それぞれで関わる人たちとの間に生じていて、それらが社会を構成しているからです。いろんな視点や立場の人たちにも問題をひらいて、一緒に考えることで初めて、みんなの問題になり、解決の第一歩を踏み出せる。それこそが、私たちがもっと生きやすく、楽しい社会に更新するイノベーションの土壌となるのではないでしょうか。

でも「オープン」は、面倒くさい。私たちですら、油断すると避けてしまいます(笑)。

だからこそ「オープンであろうぜ」と言い続けてみたい。どうしたら続けられるかの仕組みも考えたい。私は仕組みづくりは苦手なので、みなさん力を貸してくださいね! いや、一緒に作りましょう!

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ケルシー・スチュワート(Sustainability Executive/FabCafe チーフコミュニティオフィサー)

2017年にロフトワークに入社して以来、デザイン思考でSDGsを考えるワークショップの開催や、循環型経済のプレイヤーをつなぐ「crQlr Awards」のディレクション、サステナビリティをテーマにした草の根型のポップアップイベントを行ってきました。

持続可能性を実現することは、まだ見ぬイノベーションの大きな可能性を秘めていると思います。彼・彼女らは、未来のビジョンを作る人から、実際にプロダクトやサービスをデザインする人まで多岐にわたり、それぞれクリエイティブに現状に挑戦しています。

ロフトワークとFabCafeには、10年以上も前から、そんな多様で情熱を持った人々が集まっていて、「What do you Fab?」という問いの答えを見つけるために活動を続けています。

私はサステナビリティ・エグゼクティブとして、こうした人々のアイデアを、具体的な形で現実にデプロイするエンパワーメントを行うことを目指します。

このメッセージを読んでくださっている皆さん、ぜひ私たちと一緒に、サステナビリティの実現に向けたチャンスを発見してみませんか? あなたも、このフロンティアで次の革命を起こす開拓者になれるのです。

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山田麗音 (Creative Executive/クリエイティブディレクター)

ドイツのアーティスト、ヨーゼフ・ボイスが提唱した「社会彫刻」という概念が好きだった。「すべての人間は芸術家である」というボイスのこの概念は、単に芸術家の社会的役割を証明するための言及ではなく、いかなる人間であれ、それが社会へ還元される意識的な活動であるならば、芸術活動であり、共に「未来の社会」を彫刻するプレイヤーであるという考え方である。これは、ロフトワークが「We believe in CREATIVITY within all」を行動原理に据えることと重なる。

ロフトワークにクリエイティブディレクターとして在籍して6年。この会社が起こすクリエイティブを内側から観測し、改めてその凄さが分かる。異なる経験や技術、視点を持つ人たちが各々の目的を寄せ合い、共に知識や知恵を交換しあうことで、まだ名前のない新しい手法や表現を生み出している。日々のミーティングの中でさえ、刺激的な言葉が飛び交っている。そのような状況をデザインできていることに、ロフトワークのクリエイティブの醍醐味がある。

Creative Executiveとなる私は、これまで以上にロフトワークを、クリエイティブなパートナーと一緒に、未だ誰も想像したことのない未来を創造する「場所」にしていきたい。まだまだ試していない方法はあるはず。少しづつ挑戦していきたいと思う。

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