大阪城東部地区 UR都市機構の新拠点「ほとりで」
ロフトワークが3年にわたる運営支援をスタート

ロフトワークは、独立行政法人都市再生機構（以下、UR都市機構）と公立大学法人大阪（以下、大阪公立大学）が連携して2025年10月1日（水）にオープンする、暮らしと学びの実験フィールド『ほとりで』において、プログラムの全体設計および実施を担当します。本プロジェクトにおいて、ロフトワークは、ＵＲリンケージ・株式会社勝亦丸山建築計画・株式会社オンデザインパートナーズ及び大和工業株式会社の共同企業体(以下、パートナー事業者)とともにＵＲ都市機構と「まちづくりに資するＵＲ森之宮ビル活用事業におけるパートナー協定」を締結し、3年にわたって運営を支援します。

大阪の多くのエリアがまだ海だった時代に数少ない陸地のひとつだった大阪城東部地区は、2000年以上前から開発が行われ、一時は一帯が砲兵工廠として使われるなど、環境的にも歴史・文化的にも多くの出来事や人と自然との相互作用が起きてきた場所です。

大阪城東部地区は、大阪府・大阪市による「大阪城東部地区のまちづくりの方向性」および大阪市による「大阪城公園周辺地域まちづくり方針」の実現に向けてまちづくりが進められており、2025年9月24日（水）に開設される大阪公立大学の森之宮キャンパスをはじめ、今後予定されている大阪メトロの新駅開設、周辺開発など、これからまちが大きく変化しようとしています。

ロフトワークは、この背景をふまえて「AQUA GROVE構想」を掲げ、混濁併せ持った土地の特性を、デザインとサイエンスの視点から探索しながら、住民、研究者、学生、企業、クリエイターとの共創活動をとおして、土地の生態系と共生できる場をデザインしていこうとしています。初年度となる2025年度は年度内に複数回のプログラムを実施しながら、地域に根ざした共創の土台形成として、活動の全体コンセプトづくりを進めています。現在住む人々や将来移り住む人々、さらには次の世代まで含めた多層的な視点を持ちながら、経済的合理性だけでなく「豊かさ」に目を向け、中長期的な視点からまちづくりを支援していきます。

「ほとりで」は、UR都市機構と大阪公立大学が連携し、大阪市城東区に位置するUR森之宮ビルの1階を活用してオープンする施設です。JR大阪環状線森ノ宮駅および大阪メトロ森ノ宮駅より徒歩５分というアクセスしやすい立地にあり、アクティブゾーンやフォーカスゾーンなど、目的に応じた複数の機能を備えています。

「ほとりで」を拠点に、すでに連携している取り組みとしては、地域住民に対する健康促進プログラムを提供する「大阪公立大学Well-being共創研究センター」や、学生・地域住民によるボランティアイベントを推進する「大阪公立大学ボランティア・市民活動センター(V-station)」、持続可能な都市のための自然に基づく解決策を推進する「森之宮ウィズネイチャーラボ」などがあり、横断的に連携しながら活動が進められていく予定です。

また、日常利用と並行して、大阪城東部地区全体のまちづくりの展開を踏まえ、社会・地域課題にも関連したプログラムを定期的に実施していきます。このまちには自然、歴史、学び、福祉、健康医療等の地域資源が多く集積しています。「ほとりで」を訪れた人々が「ほとりで」でのプログラムを通じてまちの地域資源を再認識し、「ほとりで」での活動がこのまちならではの独自性と意味性を持った社会・地域活動の解決の糸口となることを目指します。