事業・サービス開発を、アーティストと共に行う価値とは?
「読書体験のリデザイン」を例に紐解く
Finished イベント終了
About
「アート思考」で新規事業やサービス開発を行う。実践例をもとに、価値と可能性を深堀り
アーティストやクリエイターとの共創や、アート思考を取り入れたサービス開発の手法が注目されています。
アート思考とは、既成の考えや価値観にとらわれず、新たな視点から物事を捉え、深く「問い」を投げかける力を指します。この「問う力」により、従来のビジネスの発想法に縛られないアイデアや創造的な解決策を引き出し、アーティストやクリエイターの発想力と実装力によって、差別化されたサービスや新しいビジネスモデルの構築に大いに寄与します。
本イベントでは、アーティストやクリエイターとの共創を通して、既成概念に捉われない新たな事業やサービス開発の手法を解説します。
東京・六本木に店舗を構える「文化を喫する、入場料のある本屋」文喫を運営する株式会社ひらくとロフトワークが実施した、既存の読書体験を3組のアーティストと共にリデザインした「文喫の実験室」のプロジェクトを紐解き、ビジネスにおけるアイデアジャンプの重要性やアーティストやクリエイターとの共創で何を得られたのかを深堀りします。“読書”の部分を、ご自身のビジネスに置き換えることで、展開の可能性や有効性、そして、よりクリエイティブにご自身のプロジェクトに応用できるアイデアや視点を得ることができるかもしれません。
紹介事例:「文喫の実験室」
既存の読書体験を、アーティストとの共創でリデザインする
私たちの人生や社会に豊かな時間と価値をもたらす「読書」。しかし、ライフスタイルの変化により読書することのハードルが高くなっているのも事実です。
ロフトワークでは、「文化を喫する、入場料のある本屋」文喫を運営する株式会社ひらくとともに、「未来の読書体験」を開拓するサービスアイデアを実装しました。
「文喫の実験室」と題した新規サービス開発プロジェクトを通して、アーティストやクリエイターたちとの共創により、「読書」という行為を超え、「本の魅力・価値」を体験できる、3つのサービスのプロトタイプを開発しました。
会場では、制作した3つのプロトタイプを紹介。共創によって生み出されたプロトタイプを実際にご覧いただけます。
アーティストと共に創るプロトタイプを起点に、
まだ見ぬ価値を検証し、新規事業をアジャイルに開発
ユーザーの価値観やニーズが急速に変化する時代には、枠にとらわれない発想力に加え、実装力も重要です。
「短期間でカタチにする」をミッションにしたプロトタイピングでは、デジタルツールやAIなど、ツールに縛られず様々な手法を使いながら、商品やサービスを「見える化」しました。これによって、どのようなシーンで使われ、どのような価値を提供できるのかユーザー体験までを考えられるプロトタイプを作り、商品やサービス開発、新規事業開発をアジャイルに推進しました。
アーティストとの共創による「プロトタイピング」の特徴
①アートドリブン
さまざまなアーティストやクリエイターを招聘し、オルタナティブな視点で思考・試作することで、前例や既存の価値観に囚われないアイデアを提案します。
②高く柔軟な実装力
長期間のリサーチから脱却し、さまざまなツールを活用して、プロトタイプでカタチを見える化することで、使用するシーンやコミュニケーション方法を具現化しながら実装段階まで具体化することができます。
③短期間での価値検証
体験までつくるをミッションに、短期間でプロトタイプを制作し、ミニマムな実演を通してユーザー体験へ落とし込み、開発のサイクルを回します。
【プロトタイプ例】物語の中に「私」が入り込む
あなただけのストーリー生成サービス『むかしむかしあるところにいた私』
メディアアーティスト/ゲーム開発者の木原 共氏とともに制作したプロトタイプ『むかしむかし あるところにいた私』は、時代を超えた名作に「わたし」が登場できるストーリー生成サービスです。誰もが知る童話に「自分」が登場し、参加者自身の性格や考え方を反映した振る舞いをすることで、新しい物語体験を提案します。
プロトタイプでは、ユーザーのパーソナリティをヒアリングし、AIとの物語共創を通じて、パーソナライズされたストーリーを生み出しました。自分自身が登場するオリジナルストーリーの生成により、「読書体験」をより没入感の高い体験にアップデートできるのかを実験しました。
その他にも「文喫の実験室」では、複数人で本を“読み合う”共同読書サービス『Book Mark Club』をStudio Playfoolと、ものがたり視点で日常を再発見するリトラベルパッケージサービス『ものがたりトラベル』をくろやなぎてっぺい氏と制作しました。
こんな人におすすめです
- 長期間のリサーチから脱却し、アジャイルな開発手法を求めている方
- 新規事業創出の機会領域を検討している方
- アーティストやクリエイターと共にクリエイティブなアイデアを生み出したいと考えている方
- 製品やサービス開発方法の刷新方法や研修企画を探している方
Guest Artist
メディアアーティスト/ゲーム開発者
木原 共
遊びを通じて新たな問いを人々から引き出す「思索のための玩具」をテーマに、実験的なゲームやインスタレーションの開発を行う。慶應義塾大学環境情報学部卒業後、オランダのデルフト工科大学院のインタラクションデザイン科を修了。その後、アムステルダムに拠点を置く研究機関 Waag Futurelab に参加。近年の作品はアルス・エレクトロニカ STARTS PRIZE (リンツ、2021年)にノミネート、Victoria & Albert Museum(ロンドン、2022年)で展示された。
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遊びを通じて新たな問いを人々から引き出す「思索のための玩具」をテーマに、実験的なゲームやインスタレーションの開発を行う。慶應義塾大学環境情報学部卒業後、オランダのデルフト工科大学院のインタラクションデザイン科を修了。その後、アムステルダムに拠点を置く研究機関 Waag Futurelab に参加。近年の作品はアルス・エレクトロニカ STARTS PRIZE (リンツ、2021年)にノミネート、Victoria & Albert Museum(ロンドン、2022年)で展示された。Speaker
株式会社ひらく 文喫事業チーム チーフブックディレクター
有地 和毅
本と出会うための本屋「文喫」の立ち上げなど、本のある場づくり、コトづくりに携わりながら、“本を「使う」” をテーマに本と人の関係性のリデザインに取り組んでいる。誰もが文化と関わり続けられる生き方の選択肢を増やしたい。
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本と出会うための本屋「文喫」の立ち上げなど、本のある場づくり、コトづくりに携わりながら、“本を「使う」” をテーマに本と人の関係性のリデザインに取り組んでいる。誰もが文化と関わり続けられる生き方の選択肢を増やしたい。株式会社ロフトワーク, バイスMVMNTマネージャー
室 諭志
京都造形芸術大学卒。元美術教師。2017年ロフトワーク入社。2022年より現職。2019年よりXRの実験的コミュニティ/プロジェクト「NEWVIEW」に参画。2023年よりユースクリエイターとのコミュニティ活動「NZR」をスタート。ファッション/アート/テクノロジーを起点に、WEBデザインからプロダクト、新規事業開発までものごとの意味や価値をアレンジしてアウトプットに落とし込む。
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京都造形芸術大学卒。元美術教師。2017年ロフトワーク入社。2022年より現職。2019年よりXRの実験的コミュニティ/プロジェクト「NEWVIEW」に参画。2023年よりユースクリエイターとのコミュニティ活動「NZR」をスタート。ファッション/アート/テクノロジーを起点に、WEBデザインからプロダクト、新規事業開発までものごとの意味や価値をアレンジしてアウトプットに落とし込む。Moderator
MVMNT 広報・PRマーケティング
瀬賀 未久
千葉大学都市環境システム学科卒業。ランドスケープ設計事務所でデザイナーを経た後、空間クリエイティブカンパニーにて、ブランディングとプロモーションを中心に、イベントや展覧会の企画、商業施設開発を手掛ける。2018年よりgluon に参画し、建築・都市とテクノロジーの両軸から、領域を横断して様々な専門領域を繋ぎ、新しい価値を生み出すために、都市のビジョン構築や技術実装に取り組んでいる。また、メディアアートの文化振興と人材育成にも力をいれており、2018 年よりCG-ARTS にて文化庁メディア芸術祭をはじめとするアートプロジェクトの企画、クリエイティブ・ディレクション、広報業務に携わる。2023年よりMVMNTユニットに参画。これまで活動してきた都市×アート×テクノロジーの分野に、新たにコミュニティを掛け合わせ、クリエイティブを核にした企画開発に従事している。
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千葉大学都市環境システム学科卒業。ランドスケープ設計事務所でデザイナーを経た後、空間クリエイティブカンパニーにて、ブランディングとプロモーションを中心に、イベントや展覧会の企画、商業施設開発を手掛ける。2018年よりgluon に参画し、建築・都市とテクノロジーの両軸から、領域を横断して様々な専門領域を繋ぎ、新しい価値を生み出すために、都市のビジョン構築や技術実装に取り組んでいる。また、メディアアートの文化振興と人材育成にも力をいれており、2018 年よりCG-ARTS にて文化庁メディア芸術祭をはじめとするアートプロジェクトの企画、クリエイティブ・ディレクション、広報業務に携わる。2023年よりMVMNTユニットに参画。これまで活動してきた都市×アート×テクノロジーの分野に、新たにコミュニティを掛け合わせ、クリエイティブを核にした企画開発に従事している。Program
- 18:30-
- 開場
会場では、これまで制作したプロトタイプを展示しています。
トークセッション開始まで自由にご覧いただけますので、どのようなプロトタイプが生まれたのかを是非会場でご覧ください。 - 19:00-
- トークイベントスタート/イントロダクション
- 19:05-19:20
- 「文化を喫する、入場料のある本屋」文喫の紹介
有地 和毅(株式会社ひらく 文喫事業チーム チーフブックディレクター)
・文喫のコンセプトと目的
・「読書」の枠組みを超えた新しい価値
・アーティストやクリエイターとの共創の意義
・文喫が目指す、これからの読書体験 - 19:20-19:35
- 読書体験をリデザインする「文喫の実験室」の取り組み
室 諭志(株式会社ロフトワーク, バイスMVMNTマネージャー)
・プロトタイプとは何か
・ビジネスにおけるアイデアジャンプの重要性
・「文喫の実験室」での具体的な取り組み事例 - 19:35-19:55
- 遊びを通じて新たな問いを人々から引き出す
木原 共(メディアアーティスト/ゲーム開発者)
・『むかしむかしあるところにいた私』が生み出されたきっかけ
・AIと一緒に人間が面白い物語を共創するためのコツとは?
・リアルタイムで一緒に漫画の物語を紡いでいく『演画』について - 19:55-20:10
- 『演画』体験デモ
- 20:10-20:50
- クロストーク
- 20:50-21:00
- お知らせ
- 21:00-
- ※希望者の方はイベント終了後に個別相談会を実施いたします。
Outline
- 開催日
- 6月26日(水) 19:00 – 21:00 (開場:18:30)
- 参加費
- 無料
- 会場
- ロフトワーク渋谷オフィス10階(COOOP10)
〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目22−7 道玄坂ピア10F - 定員
- 30名
※申込多数の場合抽選となる場合がございます。ご了承ください。 - 対象
-
- 新規事業創出の機会領域を検討している方
- アーティストやクリエイターと共にクリエイティブなアイデアを生み出したいと考えている方
- 製品やサービス開発方法の刷新方法や研修企画を探している方
- 主催
- 株式会社ロフトワーク/MVMNT Unit
ACCESS
ロフトワーク渋谷
〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂 1-22-7 道玄坂ピア10階