ロフトワークの「今」をぎゅっとまとめた、「LETTER from LOFTWORK」。2017、2018と続き、今年も発行しました! 「LETTER from LOFTWORK」(通称:かわら版)は、2018年の一年間に手がけた代表的なプロジェクトをご紹介する、ロフトワークからの“お便り”です。

ハロー、ニューワールド!

2018年のロフトワークは、創業当初に始めた「Loftwork.com」というクリエイターのポータルサイトを
オンライン公募プラットフォーム「AWRD」へとフルリニューアルし、VR業界にファッション×カルチャーのムーブメントを起こしたり、大学に「行かずに参加」できるオープンキャンパスをつくったり。「お金」の価値観を国内外でリサーチしたりもしました。

2019年、今度はなにをアップデートしようか。どんな景色をつくろうか。
2020年にロフトワーク創立20周年を迎えた時、「ハロー、ニューワールド!」と言えることを願って、今年もあらゆる領域のプロジェクトに取り組んでいきます。

「ぶつかりあうこと、受け入れあうこと、予測できないこと」

ロフトワークのコーポレートカラーといえば、黄色。名刺や過去の会社案内、スライド資料やコーポレートサイトなど、ロフトワークで使われるメインカラーは、ほぼすべてパッと鮮やかな黄色です。

でも、今回のLETTERは、深緑、浅葱色、うすいコーラルピンク、グレー、真っ赤、水色にゴールド……とこれまでにない色数で、タテヨコに大きくストレッチした楕円が印象的なデザインに。

そんな今までにないデザインのコンセプトにあったのは、
「ぶつかりあうこと、受け入れあうこと、予測できないこと」。
ディレクションを担当した、シニアディレクターの重松はこう語ります。

ロフトワークってどんな会社だろうか?
異なるものを歓迎して変化し続けていきたい。
もっと色んなことの可能性を探求していきたい。
思いついたことをまずは試して形にしてみたい。
何かこれまでに予想もしなかったものを作り出してみたい。
ロフトワークとは、そんなふうに考えている人たちの集まりだと思います。
色んなバックボーンを持った人がいます。得意分野も偏ってます。
けっこう変な人達が、けっこう沢山います。
そんな人達がぶつかりあって、受け入れ合う場所では何が生まれるだろうか。

もしかしたら、まだ見たことのないステキなものが生まれるかもしれないし、
何か得体の知れない変なものが生まれてしまうかもしれない。
だけど、そこにある「こんなものできた!」という驚きや、発見する喜び、アイデアの奔放さを大切にしたい。
クリエイティビティの源泉は、まるで子どもが新しい世界に初めて出会うときのような純粋な楽しさや驚きの中にあると信じているから。

そんな期待の塊みたいなものを、大胆でコントラストの強いカラー、プレイフルなタイポグラフィー、レイアウトでビジュアルとして表したいと考えました。

こうしたコンセプトをビジュアルに起こしてくれたのは、昨年に続きDODO DESIGNの堂々穣さんと浅田麻弥さん。DODO DESIGNは、JR東日本が地域の魅力を再発見・発信するコンセプトショップ「のもの」をはじめ各地域のブランディングやPRキャンペーンを手がけたり、思わず二度見してしまうビジュアルが楽しいアイセイ薬局の「ヘルス・グラフィックマガジン」など、遊び心あるデザインが魅力的なチームです。

昨年は「漢字」でロフトワークらしさを出しましたが、今年は「色」と「かたち」。見慣れない組み合わせのカラーバリエーションや、フォントの曲線部分は最後までこだわり、楽しくて、驚きのあるビジュアルが生まれました。

「軽さ」を出すために、ブラッシュアップの最後にタイポの白抜きのあしらいが入りました。また黄色の発色にもこだわり、鮮やかな蛍光の特色を採用しています。
今回ふんだんに使われた特色のひとつは、ロフトワークカラーの黄色より上等な「ゴールド」。来年迎える20周年を、すこし意識しています。

2019年、ティーンエイジャー最後の年

2019年2月17日、ロフトワークは19年目を迎えます。二十歳(はたち)を目前に、これから私たちはどう成長するといいのか、そもそも「成長」とは何か──といったことを、2018年末、MITメディアラボ所長でありロフトワークの株主でもある伊藤穰一(ジョイ)さんとディスカッションしました。

これまで、抜粋でしか掲載してこなかった年末のトークセッションの記事は、今回別紙で全文掲載に。ぜひお手元でじっくりご覧くださいね。(Web版はこちら

2019年頭の挨拶で、ロフトワーク代表 諏訪はこう語っています。

不可知への探求は新しい場所に行く旅だ。効率は悪い。(中略)
僕らは知っているのかもしれない。誰かは知っているのかもしれない。知らなければ見つけよう。考えて最適なプロジェクトをデザインし導き出そう。
そしてますます「知らないこと」に出会い増えていく。旅は終わらないね。

私たちは、これからも「異物」とぶつかり、受け入れることで、予測できないものを生み出していきたい。楽しさと驚きを両脇に抱えながら、未知なる旅──プロジェクトに取り組み歩んでいきたいと思います。
今回のLETTERからは、そんな思いや取り組みの断片を感じていただけると、とても嬉しいです。

* * *

「LETTER from LOFTWORK 2019」は、各拠点のオフィスでお渡ししているほか、送付もしています。ご希望の方は、ぜひこちらからご連絡ください。

これからも変化をおそれず、クライアントやパートナーの皆さんと共に新しいことに挑戦しながら「ロフトワーク」自身を更新し続けていきたいと思っています。

LETTERを読んで「一緒に何かやってみたい!」と思った方は、ぜひお声がけくださいね。
みなさんからの“お便り”、お待ちしています。

「LETTER from LOFTWORK 2019」

発行:2019年1月
編集・ディレクション:重松佑、原口さとみ
アートディレクション・デザイン:堂々穣、浅田麻弥(DODO DESIGN
印刷:threelight

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