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山口 謙之介 2013.10.10

無料から使えるメール配信サービスMailChimp(メールチンプ)が本当に凄い

ロフトワークでは、色々なオンラインサービスを使います。その中で、最近特に面白いと思っているのがメールマガジンのマーケティング、配信ツールの「MailChimp」です。loftworkのメールマガジンでも利用しているこのサービス。どのあたりが面白いのか、そして使用する上で、注意した方がよさそうなことをまとめてみます。

直感的なインターフェースでさくさくメルマガ作成

メール編集には4種類のエディタがあります。最初からデザインされたものから、ドラッグ&ドロップで簡単に編集できるものまで用意されています。ロフトワークのメールマガジンは通常、ドラッグ&ドロップエディタを使って作成しています。

右側のコンテンツから、作りたいコンテンツの型をドラッグアンドドロップするだけで、箱ができ、あとはそこにコンテンツを登録するだけです。元々用意されているテンプレートも豊富なので、デザインができなくても、お洒落なメールを作成可能です。

プレビューが楽しくて凄い!

ページ上部からPreview & Testを選択するとプレビュー画面に遷移します。ここでは現在入力しているコンテンツがどのように見えるかを確認できます。私が驚いたのは、通常のビュー以外に、モバイル端末で見た時の簡易ビューが用意されていることで、Rotateをクリックすると、端末を横向きにした時の状態も確認できることです。

この画面で「Rotate」をクリックすると

横に向いた!

ページ遷移ではなくアニメーションでくるっと横に向くので思わず「おおっ!」と唸ってしまいました。さらに、各メールアプリケーションの環境で作成しているメールがどのように表示されるかを確認できる、「Inbox Inspection」機能もあります。

表示確認をしたいメールアプリケーションを自分で選択することもでき、Lotus NotesやiPhoneなど、一部の国産メーラーを除いてかなりの種類で確認ができます。HTMLメールは、Webサイトと同じく受け取る側のメールクライアントによって、表示がかなり異なるので、ざっと表示崩れがないかを一覧で確認できるのはとてもありがたいです。

レポート作成が完全に不要になる充実したレポート機能

メールマガジンの配信後の数値をレポートにまとめるのも大事な仕事なのですが、これが結構大変な仕事です。でもMailChimpは最初から非常に充実したレポート機能が利用できます。

基本レポート(左)とClick Performance(右)

送ったメルマガの開封数、クリック数クリック率という基本情報はもちろんのこと…、Click performanceでは、どのリンクがクリック全体の何%を集めているか(メルマガ内の人気コンテンツはどれか)ということも一目で分かります。さらに便利なのは、レポートのシェア機能です。

パスワードを設定して、送りたい相手のメールアドレスを登録して送信ボタンを押すだけで、当該メールマガジンのレポートを送信できます。この機能が素晴らしいのは、アクセスできる情報を、レポートだけに限定できる点です。MailChimp本体にログインする訳ではないので、配信先リストなどの個人情報に触れさせることなく、レポートを共有できるのでとても便利です。

さらに、報告は紙で!という組織でも安心のプリントアウト機能もついてます。レポートに含めたい、項目を選択し、プリントボタンを押すだけで、美しいレポートをプリントアウトすることもできちゃいます。

プリントアウト機能(左)とiPhoneアプリでのレポート確認(右)

iPhoneのアプリも出ていて、出先からもレポートを確認できてしまう徹底ぶり。

他サービスとの連携も充実

 MailChimp自体は、メール配信が主な機能で、DBとしてカスタマイズする用途には向いていませんが、API でSalesforceや、Highriseなど、海外の様々なサービスと連携ができます。CRMツール側で特定の母集団を作り、その母集団をMailChimpで取り込んでメール配信。みたいなことが比較的簡単な操作でできます。
 
 

お手頃な価格も魅力的

 配信対象が1万人で$75/月という価格設定は非常に手頃です。さらに配信対象が2000名までなら無料で使えるプランもあります。(ただし上述の各メーラでの表示確認など一部機能が利用できない)。5000名程度の顧客がいるWebサービス等で$50/月で使えるっていうのはありがたいですよね。
 
 

でもやっぱり気を付けなければいけないこともあります

いいことだらけのように思えるMailChimpですが、日本で利用する場合は注意しなければいけないポイントもあります。

 ・インターフェースやサポートが全て英語
⇒メールの文面では日本語が使えますが、操作画面は全て英語です。非常に分かりやすく作られているので、Webサービスをよく利用する方であれば問題ないと思いますが、サポートも英語なので、英語にアレルギーがあると結構苦労するかもしれません。

・文字化けが起こる
⇒元々英語(1バイト)圏向けに開発されているツールだと思うので、日本語では結構文字化けが発生します。Outlook/Hotmail宛に送ったメールのタイトルが文字化けを起こしたり、iPhoneに送ったメールが暗号みたいになってしまったりと、1年間使っただけですが、結構な頻度で文字化けに遭遇しています。現時点では完全な回避策に辿り着けてはおらず、件名の文字化けには、件名を短くして対応するなど個別に対策をとり、回避しています。(いつも化けているよ!という方いましたら、こちらからこっそり教えて下さい…。)

完全に回避できている訳ではないですが、現状の回避策は…

・件名の文字化け
⇒MailChimpのサポートに、メールしてみたところ、件名が長すぎるよ。と丁寧にお返事を頂けたので、30文字以内に抑えるようにしてからは安定しています。 

・iPhoneでの文字化け
⇒文字コードの改行位置で、「続きを読み込む」となった時に、日本語を正常に解釈できなくて文字化けを起こしているのだと思っているので、「続きを読み込む」と表示される前のテキストを何文字か削ったり増やしたりして調整しています。

このあたり、もし詳しい方がいらっしゃいましたら、教えてください!

loftworkmagazineもよろしくお願いしますm(_ _)m

MailChimpを1年利用してみて思うことは、とにかくデザインが見事で、ともすると複雑になりがちなメールの一斉配信を、軽快な操作で実現していることです。触っていて気持ちのよい数少ないサービスです。ちょっとした情報発信のツールをお探しの方、是非利用してみることをオススメします。それから完全に宣伝ですが、loftworkのメールマガジンでは、最新のプロジェクトやディレクターコラムイベント開催情報などをお届けしています。是非この機会に、ご登録頂けると、このコラムを書いた甲斐もあります(笑)

ちなみに、このようなメンバーで運用しています。

山口 謙之介

株式会社ロフトワーク
マーケティング  リーダー

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渡部 晋也

渡部 晋也

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マーケティング

原口 さとみ

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山口 謙之介

Author山口 謙之介(マーケティング  リーダー)

2004年12月ロフトワークに入社し、ディレクターとしてCMSを用いたサイトの構築から、Webアプリケーションの開発など幅広いプロジェクトを担当。2007年10月よりマーケティングに異動し、Loftwork.com全般の管理運営に従事。二度のリニューアルプロジェクトを担当し、現在のLoftwork.comではCMSの仕様設計を担当。2013年9月、Google Analytics Individual Qualification (GAIQ) 取得。2021年10月よりマーケティングDiv.リーダー。

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