EVENT 飛騨

素材や製品と、私たちとの関係性を考える。
「これからの循環のかたち展」

Finished イベント終了

Date
2022-10-22 (Sat) -
2022-10-26 (Wed)
Place
FabCafe Hida
fee
無料

Finished

About

木は私たちのくらしの多くの場面を支えるマテリアルとして、かつては電化製品の多くも木を身にまとって登場してきました。しかし、大量生産型の消費が進んだ現代において、プラスチックなどの石油由来の製品が主流となって、木が使われる領域が少なくなってきました。そして、木は家具に、電化製品はプラスチックでと、マテリアルの用途が分離していきました。この分離してしまった関係性を、改めて考え直す時代になってきたように思います。

そのために私たち、_and Material(運営:パナソニックホールディングス株式会社)、MTRL(運営:株式会社ロフトワーク)とヒダクマは、もう一度この関係性を見つめ直すプロジェクトを開始しました。その舞台を、広葉樹の森林率が68%を占める岐阜県飛騨市におきました。小径かつ難加工で用材としては限られている飛騨の広葉樹と、大量生産大量消費の象徴である電化製品について、その現代的な関係性を追求します。そうして、持続可能性が叫ばれる今、飛騨地域における森林資源の循環と、私たちの身近にある家具や電化製品のこれからを題材に、「小さな循環」を紡いでいこうとしています。その過程で見えてくる風景を、皆さんと共に描きたいと思っています。

今回の探求の最初の「風景」として、使われなくなった「電化製品」と、林業や家具製造では扱われにくい「広葉樹」を組み合わせたプロトタイプ作品を作りました。10月22日〜26日の5日間、FabCafe Hidaで展示します※。「これからの循環のかたち」を提示する作品を通じて、ぜひ皆さんの発見やご意見をお聞かせいただけると嬉しいです。

※最終日は、定休日のためCafe営業はお休みですが、15時まで展示のみご覧いただけます。

2021年秋の森づくりの現場を訪問時。飛騨の森を起点とした循環の流れを材料にまつわる技術者たちが体感。

家具メーカーさんや飛騨古川地域の家電屋さん、技術研究に従事されている方と一緒に、家電と木とのあらゆる可能性を探求した家電解体ワークショップを実施。

「森」「広葉樹」にまつわる実践者をゲストにお迎えしたトークセッションを開催。意見交換・交流を通して、知らなかったことをともに学ぶ時間となりました。

パナソニックホールディングスの技術者の方と木工職人とで、用材として使われない「広葉樹」と使われなくなった「家電」とを組み合わせた、プロトタイプを作成。プロトタイプから感じ取れる新たな価値を探求。

Outline

開催情報

開催日
2022年10月22日(土)- 10月26日(水)10:00-17:00
※最終日は、定休日のためCafe営業はお休みですが、15時まで展示のみご覧いただけます。
会場
FabCafe Hida
参加費
無料
申込方法
申込不要
FabCafe Hidaにお越しください。

■ 主催:_and Material(運営:パナソニックホールディングス)、MTRL(運営:株式会社ロフトワーク)、株式会社飛騨の森でクマは踊る
■ 協力:株式会社船場

展示物(一例)

「桟積みコーヒーメーカー」

使われなくなったコーヒーメーカーと飛騨の曲がり木を組み合わせたプロトタイプ作品。

「connec-table」(人造大理石ver. /飛騨の広葉樹ver. 計2種)

(写真提供:株式会社船場)

 

株式会社船場 re product チームによる学習机。ICT活用授業やアクティブラーニングでの使いやすさを追求し、組み合わせ方でレイアウトのバリエーションが広がります。つかわれなくなった人造大理石と木を組み合わせた机、飛騨の小径広葉樹を使った広葉樹ボードを天板に採用した机は、新しい価値を創造しています。

 

「これからの循環のかたち展」ギャラリートーク

展示作品の解説や展示に至るまでの背景や想いをお話するギャラリートークを開催します。「これからの循環のかたち」を皆さまと一緒に考えていければと思いますので、お気軽にご参加いただけますと幸いです。

■ 日時 :①2022年10月24日(月)16:30-17:30 ②2022年10月25日(火)13:00-14:00
 ※①、②のご都合の良い日時でお越しください。

■ 会場 :FabCafe Hida

■ 参加費:無料

Partners

and Material(運営:パナソニックホールディングス)

「_and Material」とはパナソニックで働くあら ゆる人材が部門の枠を超えてチームを組み、それぞれの職能を活かしながら、パナソニックな らではのマテリアル(素材・機能材料)から新 たな製品やサービスを創出しその先にある豊か なくらしに「お役立ち」することを目的とした、 パナソニックホールディングスの活動です。
Web

MTRL(運営:株式会社ロフトワーク)

すべての人のうちにある創造性を信じる。」をミッションに掲げ、創造性の創発を支援するクリエイティブカンパニー。

「MTRL( マテリアル )」チームは、材料事業・製造業を中心に、材料素材起点のイノベーション「マテリアル・ドリブン・イノベーション」の創発を掲げ、企業の事業開発やプロジェクトデザイン、コミュニティデザインの推進を支援している。
Web

株式会社船場 re product チーム

商業施設をはじめオフィスや教育・文化施設等の様々な空間創造において、企画・設計・ 施工・メンテナンスまでをトータルでサポート。サスティナブル社会に求められる空間設計の新たなテーマとして循環型の内装設計“エシカルデザイン”を推進。2022年から「未来にやさしい空間を」を企業のミッションに掲げる。
Web

Members

中田 公明
パナソニックホールディングス株式会社, マニュファクチャリングイノベーション本部

松野 行壮
パナソニックホールディングス株式会社, マニュファクチャリングイノベーション本部 マニュファクチャリングソリューションセンター 材料デバイス技術部 機能材料技術課 課長

鶴田 崇
パナソニックホールディングス株式会社, マニュファクチャリングイノベーション本部

中西 多公歳
パナソニック インダストリー社, 電子材料事業部 1982年大阪府生まれ。中間機能材料専業メーカーにおいて、新素材開発、製品開発、新事業企画、マーケティング、海外営業など、複数の職務を経験。数多くのプロジェクトをマネージメント、特に、事業立ち上げの上流工程で実績を残す。2017年にパナソニックにキャリアを移し、材料メーカー起点からパナソニックらしい新しい社会貢献の基盤づくりを手掛ける。
Webサイト:https://www.panasonic.com/jp/corporate/is.html

長島 絵未
株式会社ロフトワーク バイスMTRLマネージャー
武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業後、広告制作会社にてディレクターとしてイベントやデジタルコンテンツの制作を担当。展示や体験型広告の企画を通じて、身体性をともなう「体験のデザイン」に一層関心を抱き、2017年ロフトワークに入社。デジタルコンテンツを通じて、ものや媒体を取り巻くホリスティックなデザインの可能性を探る。趣味はECサイト巡り。
→プロフィール

 

浅岡 秀亮
ヒダクマ 森を事業部 森のイノベーター
岐阜県飛騨市出身。名古屋芸術大学卒業後、家具メーカーやインテリアデザイン事務所で家具製作・デザインを経験。2016年にヒダクマに参加し、プロダクト開発や設計、制作、施工など幅広く担当。
→プロフィール

堅田 恒季
飛騨職人生活
飛騨の家具メーカーで企画設計を担当し9年勤務。その後独立し、2002年に「calm’s」を設立。オリジナルの作品をネットショップの「飛騨職人生活」にて販売。また、個人や建築家、デザイナーからのオーダー家具などを多数製作。今回の展示では、使われなくなった家電と飛騨の広葉樹を組み合わせたプロトタイプ制作を担当。
http://hida-cafe.com/

根本 緑
株式会社ロフトワーク クリエイティブディレクター
千葉県千葉市出身。芝浦工業大学デザイン工学科プロダクトデザイン領域卒業。大手小売グループのシステム会社に入社し、デザイナー、ディレクターとしてECサイトの制作業務に携わる。その傍ら、社内文化改革やデザイン思考を社内に浸透する活動に関わり、人それぞれが持つ個性や創造性を発揮するプロセスをデザインすることに一層関心を抱き、2022年ロフトワークに入社。
最近は自身の興味から、触れる力がもたらす幸福感について探究中。自転車と植物とクレープが好き。
→プロフィール

井上 彩
ヒダクマ 取締役/CMO
島根大学教育学部、武蔵野美術大学彫刻学科卒。瀬戸内国際芸術祭 小豆島 醤の郷+坂手港プロジェクト「観光から関係へ」(2013年)、「小豆島町未来プロジェクト」(2016年)の運営に携わる。2018年ヒダクマ入社。公式サイトからの情報発信やメールマガジンなどを担当。森と人との接点をつくることに楽しさを感じながら活動中。飛騨で好きな食べ物は、朴葉寿司。
→プロフィール

 

松山 由樹
ヒダクマ 森で事業部 森の翻訳者
京都府立大学大学院 応用生命科学専攻修了。在学中に所属していた土壌化学研究室での研究活動やフィールドワークを通じ、自然科学の面白さを知る。その後、高分子材料の試験機関に勤務し工業的な材料に関わる中で、自然由来の素材である木の利用に興味を持ち、2021年よりヒダクマに入社。趣味は山登り。飛騨の山を歩き尽くしたい。

 

小原 和也(弁慶)
株式会社ロフトワーク MTRL事業責任者
2015年ロフトワークに入社。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了(デザイン)。素材/材料の新たな価値更新を目指したプラットフォーム「MTRL」の立上げメンバーとして運営に関わる。現在は事業責任者兼プロデューサーとして、素材/材料基軸の企業向け企画、プロジェクト、新規事業の創出に携わる。モットーは 「人生はミスマッチ」。編著に『ファッションは更新できるのか?会議 人と服と社会のプロセス・イノベーションを夢想する』(フィルムアート社,2015)がある。あだ名は弁慶。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科特任研究員。
→プロフィール

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