まるで創造性の塊。
6年間読んだ中から選んだクリエイティブな絵本のオススメ6冊
ディレクターの重松です。こんにちは。
突然ですが趣味は読書です。1年で大体50冊くらいの本を読みます。
先日ふと気づいたことがあります。毎晩6歳になる息子が寝る前に1〜2冊の絵本を読んであげるのが日々の習慣になっているので、数えると絵本だけで年間500冊くらい読んでるかもしれないと。……自分で読む本の10倍の量。
そこで、これまで読んだ絵本を振り返ってみて、僕が(子どもじゃなくて大人が)面白かった本、素敵と感じた本を6冊紹介していきます。
1. コんガらガっち どっちにすすむ?の本 / ユーフラテス
ピタゴラスイッチでも人気なユーフラテスの絵本。愛らしい色使いやキャラクター、読むたびに異なるストーリーがうまれる体験は、何度読んでも楽しく、IA、UI、UXが申し分なくデザインされています。それから何と言っても、指でなぞりながら読むことで作品世界に一気に没入していける体験は毎回小さな冒険に連れて行ってくれるようなワクワク感があります。子どもも大好きな一冊。
2. 100かいだてのいえ / 岩井 俊雄
岩井俊雄と言えば、僕の世代だとやっぱり「ウゴウゴルーガ」。懐かしいな。。ミカンせいじんとか。この本は横開きではなくて、縦開きで読み進めていく絵本。本は横に開くという当たり前のバイアスを壊してくれる驚きと、作者の今も変わらないユーモラスで温かい世界観には、まるで子どもの頃のような原初的な楽しさが詰まっています。子どもも大好きな一冊。
3. りんごかもしれない / ヨシタケシンスケ
子どもと一緒に、一番繰り返し読んだ絵本はきっとこれ。1つのリンゴから生まれる無限の可能性、そして作者の豊かな想像力に、ただただ圧倒されます。アイデアが世界を豊かにすることを教えてくれる企画の教科書としても最適な一冊。一家に一冊、一社に一冊じゃないでしょうか。これも子どもも大好きな一冊。
4. どっしーん! / 岩田 明子
面白さとは、何をやるか(WHAT)、なぜやるか(WHY)ではなく、どのようにやるか(HOW)に依ると思います。この本では2匹の動物が「どっしーん!」とぶつかって1匹の動物になってしまうことが繰り返されるだけですが、次々と合体していく動物がなんとも魅力的で、次にぶつかったらどんな風になっちゃうんだろうというハラハラ感が止まりません。何を語るか・何を描くかというよりも、どのように語るか・どのように描くかという点にフォーカスしたシンプルで気持ちの良い一冊。
5. 言葉図鑑 / 五味太郎
五味太郎の言葉図鑑シリーズで一番好きなのは「ようすのことば」。この言葉図鑑シリーズ、面白いのかと言うと、実は僕にはよく分かりません。何が面白いのか全然説明できないんです。ドキドキするようなストーリー展開は皆無だし、何か知らなかったことに気づかされるような発見もない。ただ当たり前のことが描かれていて、そしてそれがとても良い。そんな本、これまで他に読んだことないように思います。
6. よあけ / ユリー・シュルヴィッツ
静謐という言葉がピッタリな、静けさと、豊かさと、生命力に溢れる一冊。まるでタルコフスキーの映画みたいなと、ちょっと思ったけど、やっぱりそれもまた違う。とにかく一番好きな絵本です。
まとめ
「子どもが好きな絵本」とはかなり違うセレクトになりました。大人だから面白い絵本というのも確実にありますね。今回これまでに読んだ絵本を振り返ってみて、どの本も作品の世界観、明晰さ、メッセージ、ユーモアがとても研ぎ澄まされていることに改めて気づいて、そのクリエイティビティに圧倒されました。ここで紹介した6冊はどれも読み手が入っていけるような余白が沢山あります。余白とは「ホワイトスペース」ではなく「イマジネーションスペース」である。と何かの本に書いてあったことを思い出しました。
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