合宿で見えた、ロフトワークの大切なもの。
全社合宿2019レポート。
こんにちは。ロフトワークPR尾方です。
ロフトワークに応募するときからたのしみの一つだった全社合宿に参加してきました。合宿での出来事や気づきをレポートでお届けしていきたいと思います。ロフトワークの合宿は、年に一度、グローバルからも全社員が集まり、ご縁ある場所など、様々な地域で開催します。スタッフ同士の交流を深めるだけでなく、個々人・組織としてのスキルアップ、普段なかなか向き合う時間を取れない重要なテーマに向き合う大切な時間です。
弊社代表 林千晶がロフトワークの19年を紐解く連載「ドーナツの穴 ー創造的な仕事のつくり方ー」でも「#07 合宿のススメ」で全社合宿のことを取り上げています。こちらの記事もぜひ合わせて読んでみてください。
#07 合宿のススメ (ドーナツの穴 ー創造的な仕事のつくり方ー)
ロフトワークに欠かせない一大行事
あるときは、小豆島にて地域産業の課題に挑戦。あるときは、千葉県に赴いて廃校の活用アイデアを考える。またあるときは、台湾に飛んでクリエイティブサービスづくりに取り組む。2004年、10名ほどの人数だったときから毎年、実施している全社員合宿。拠点が国内外4箇所に増え、社員が100名を超えた現在も、私たちにとって絶対に欠かせない行事の一つ…>>
今年の合宿は大分県別府市へ!
今年のロフトワーク全社合宿は、大分県別府市に行ってきました!毎年テーマを決めて挑む合宿。今年のテーマは「ロフトワーク別府を作る」。弊社代表 林に「わたし、次にロフトワークつくるなら“別府”だと思うの」と言わしめた別府。そんな別府の魅力を探求しながら、ロフトワークの拠点を新しく作るというテーマに向き合い
- ロフトワークを改めて言語化する
- 自分がやりたいこと、やれることを改めて深掘りする
- ともに働くメンバーの考えにも気づく機会
- 別府への理解を深め、なにができるかを考える
にチャレンジしてきました。年々取り組むプロジェクトは、高度で複雑に。ひとつとして同じプロジェクトに取り組むことがないロフトワーク。改めてロフトワークに向き合い言語化するのも大切な機会です。
いざ出発。別府のパワーを目の当たりにした1日目。
合宿当日!遅刻するメンバーもなく、無事にみんなで大分県へ出発。
宿にそろそろ到着。ん...なにやら人がたくさんいる。
なんと、別府市役所のみなさん、「アートの息づく街」として魅力を増す別府の牽引役であり、わたしたちのプロジェクトパートナーでもある『BEPPU PROJECT』 の方々が手作りの歓迎グッズを持って熱烈にお出迎え!こんな光景はいままでの歴代の合宿でも初めての光景。別府の方々のパワー、熱量のすごさを到着した瞬間から見せつけられるロフトワーク一同。
この熱烈な歓迎を受け、別府が作り出すパワーに、その魅力を作り上げる人たちにすっかりファンになってしまった尾方です。
外部記事ですが、彼ら彼女たちの活動を調べていく中で、私的に良い記事!と思ったものを載せてみます。
ぜひご興味ある方は、こちらもご覧ください。
「わたしは別府になりたい」別府市役所アベリアさん アートは、地域に「気付き」を与えてくれる。[BEPPU PROJECT/大分県別府市] 「BEPPU PROJECT」の活動をまとめた本も発売中です!(尾方も買いました。)
感動を胸に、それぞれが別府の街へフィールドワークへ!
2泊3日の合宿。移動時間やプレゼンの時間を除くと実質作業時間は1日くらい。この短時間でアウトプットを作り上げるという結構ハードなロフトワーク合宿。熱烈な歓迎に、元気をもらいながら、さっそく別府の街へそれぞれのチームで繰り出していきます。
社員が100名を超えてきたロフトワーク。今回のチーム数は、14チーム!「ロフトワーク別府をつくる」としたら、どんな事業ができるのか?どんなことをやりたいのか?それぞれのチームが自分自身の仮説を検証しつつ、さらにアイディアを具体化すべく、別府の街を探索していきます。
それぞれの想いをぶつけたプレゼン大会
1日目を終え、2日目。
フィールドワークを進めつつ、プレゼン大会に向け、アウトプットをまとめ上げなければなりません。別府の街を実際にフィールドワークして気づいた内容を盛り込みながら、資料を作り上げます。
スタート時間ギリギリに帰ってくるチームもちらほら。最後の最後まで自分たちのアイディアを深め、プレゼンに落とし込んでいきます。プレゼンできる時間は5分。自分たちの考え、想いをどこまで伝えられるか!
いよいよプレゼンスタート!
ディレクターのジレンマに取り組むべく、別府を舞台に動画・サイト制作を行なったチーム。温泉好きが集まる「宗教」をつくると提案したチーム。地元のメンバーとともにワークショップを実施した内容を提案したチーム。
それぞれ「別府らしさ」「別府の強み」はなんなのか。そして「ロフトワークらしさ」「ロフトワークだからできること」「自分たちが本当にやりたいこと」とは何なのか。今回実際にフィールドワークを通じて得たこと、感じたことを練りこんだ企画をプレゼンテーション。
賞を通じて見えた「ロフトワーク」とは
プレゼン大会が終わり、いよいよ審査発表です。今回のプレゼン大会には3つの賞を用意。
・オーディエンス賞(会場にいた全員が一人1票ずつ投票し、1位を表彰)
・別府賞(BEPPU PROJECTさんが1つ賞を選出)
・ロフトワーク賞(ロフトワークのマネジメントメンバーが1つ賞を選出)
それぞれの賞は誰の手に渡ったのか。そして賞を通じて見えてきたものとは。
別府賞を獲得したのは...「トラベルハウスin別府」!
別府の課題解決に、別府の魅力を活かした〜未来の暮らしの実験区〜「トラベルハウスin別府」を提案したteamMチームが別府賞を獲得。
teamM「トラベルハウスin別府」
〜未来の暮らしの実験区〜 トラベルハウスin別府
別府は多様性の ”るつぼ”。特にAPUがあることによる”国際色”は、地方都市の中で群を抜いています。そんな国籍をはじめとする別府の ”多様性”は、グローバル化が進むこれからの日本、世界にとって一つのロールモデルになりえる。そんな別府のまちの多様性を凝縮した施設は、まさに世界における「未来の暮らしの実験区」。そんな場所をロフトワークが創り運営します。
別府の多様性を価値に変える場所として「APUの留学生」「地元の高校生」「地元のクリエイター/アーティスト」「別府に訪れる観光客」が暮らせる「トラベルハウスin別府」を提案。場所は、公民館の活用を想定。公民館は2階建てで、2階がコミュニティスペース、1階に温泉があるという別府ならではの魅力ある公民館。しかし、近年運営者の高齢化などで、2階のスペース活用ができていなかったり、温泉の管理が難しくなっているという現状があります。別府の良さと、別府が抱える課題に対する解決策をうまく融合させたteamMが別府賞を獲得しました。
別府には町営温泉が数多く存在する。事業承継の問題と同じで、町営温泉、区営温泉は、本当に切実な問題。別府の資産である温泉を守り、活かしていくことはぜひやってほしい。
BEPPU PROJECTの山出さん、小泉さん、別府市役所のアベリアこと安倍純子さんから熱いメッセージを頂きました。
そしていよいよロフトワーク賞。獲得したのはなんと...
オーディエンス賞も受賞していたteamH「lost&found」が獲得!
人々は何を失い、何を発見しているのか。LOST &FOUND PROJECTは、人々が「失ったもの」から新しい物語を始めるためのプロジェクト。誰かが失ったものに焦点を当て、そこにあるストーリーを紡ぎ出す。
別府の街にある「落し物」を「探しにいく」。純粋な気持ちで向き合う。自分の感性を信じて、落し物を「拾う」。「スポットライトを当てる」。そして「ストーリーを想像する」。新しい始まりを考える。このプロセスを通じて見つけたアイテムを掲載する刊行物を提案。そしてこの考え方、プロセス自体がロフトワークの新しい形になると提案したteamH。
対象はモノに限らず、カルチャーや伝統技術など「LOST」という定義の枠内であればあらゆるものに対して、このプロセスを実行できる。このプロセスをその土地の人と一緒に実施することで、第三者であるロフトワークの視点と住民の視点が混ざり合い、新たな可能性を見つけることができるかもしれない。また、この活動のプロセスを通じて提示された可能性やアウトプットのアーカイブが、新しいその土地の「見方(魅力の感じ方)」を発見することになる可能性もある。とまとめました。
teamH「lost&found」
LOST&FOUND PROJECTとは、
人々が「失ったもの」から、
新しい物語が始めるためのプロジェクト。
受賞理由として林千晶からは、
他のチームもすごく魅力なんだけど、このチーム以外の提案を聞いていて思ったのは、ロフトワークの視点を出てない。つまりロフトワーク以下なんだよね。ソリューションを提供するという視点で考えてる。
でも本当に別府の街に来た時に、観光にきたときに、実は私たちが欲しいのは、Lost&Foundのような、それこそ本当のユーザー視点の情報なんだと思う。
というコメントが寄せられました。
ロフトワーク賞を受賞したメンバーからは、こんな言葉が。
普段、課題解決の仕事ばっかりやっていて、自分は何したいんだろうっていう気持ちがあった。だから普段仕事でやってることは一切やりたくないって伝えて。みんなそうだね。って。フリーにできる機会なんだからやりたいこと楽しくやってみよう!ってなって。成果物が見えない、問題解決じゃないプロジェクトをやってみて、このワクワクする気持ちとか、わかんないけど、でもきっと価値があるよねっていう、チームメンバーの中で何か信じれるものが芽生えていくプロセスがすごいよかった。そして、別府っていう土地がプロジェクトをさらに深めた要因だと感じています。温泉の街だから、一緒にお風呂に入るのが当たり前の文化。同じ釜の飯を食うというのと同様にチームの結束力を高めてくれたと思う。
そして、チームリーダーの山田麗音からは、こんなコメントが寄せられました。
この合宿で僕たちのチームが受賞できたことも嬉しいのですが、何よりも印象的だったことは、代表が選ぶロフトワーク賞とロフトワークの皆が選んだオーディエンス賞が同じ企画だったことです。選定理由はそれぞれに異なるかもしれませんが、同じ企画が選ばれたことで、ロフトワーク全体が何か同じ方向を求め結束したような感覚がありました。ロフトワーク合宿は「ロフトワークとは?」を探す集団旅行でもあるので、皆の態度がある意味で答えになった年だったのではないかと思います。
入社してはじめての全社合宿。今回ワークに取り組み、他のメンバーたちのプレゼンテーションを聞く中で、「異才を巻き込み、クリエイティビティを発揮しながら課題解決に取り組むのがロフトワーク」というものが、自分にとって、腑に落ちかけていたのですが、もっと大切なロフトワークらしさを、ロフトワーク賞とオーディエンス賞が一致したことで私自身も改めて考えさせられました。
ちゃんとワクワクすること。こういうの楽しいんじゃないか。課題解決ありきじゃなくて、やりたいことすらもちゃんと社会の価値に変えていく。クリエイティブ・カンパニーとして、やっぱり自分たちがワクワクする感覚を持って進み続けることの大切さを改めて感じた瞬間でした。今回の気づきを胸に、これからもロフトワークらしさ、ロフトワークが作り出せる価値の言語化に向き合い、みなさんにお届けしていきたいと思います。今後のロフトワークもぜひ楽しみにしていてください!
最後になりましたが、合宿を通じて、普段なかなか向き合えない大切なことに向き合い、気づきを得ることができたのも、別府というフィールドがあってこそ。この貴重な機会を支えてくれた別府の方々に心から感謝します。ありがとうございました!そして、これからもロフトワークをよろしくお願いします!
Special Thanks
・芳泉閣 http://www.h-housenkaku.net/
今回ロフトワーカーがお世話になった宿。
100人近くの人数を一気に受け入れ、温かく対応くださりありがとうございました!
・別府市役所 https://www.city.beppu.oita.jp/
・BEPPU PROJECT http://past.beppuproject.com/
・夢を語れ https://twitter.com/YumeWoKatareBep
・山田別荘 http://yamadabessou.jp/
・バサラハウス https://www.facebook.com/Basara-House-BEPPU-392113911278824/
・鉄輪温泉「筑新」 http://www.yukemuri-kannawa.com/
・湯治柳屋 https://beppu-yanagiya.jp/
・a side 満寿屋 https://1side.jp/
2019年全社合宿の運営チームメンバー
キャプテン&副キャプテン
柳川 雄飛
松本 亮平
株式会社ロフトワーク
Layout Unit シニアディレクター
ワーク全体設計担当
ロジスティック担当
浅沼 由美
株式会社ロフトワーク
総務 / あさぬまキッチン主宰
庭野 里咲
株式会社ロフトワーク
Layout Unit
レクリエーション担当
銭 宇飛
株式会社ロフトワーク
クリエイティブディレクター
クリエイティブ担当
高橋 卓
株式会社ロフトワーク
Layout Unit ディレクター
野村 善文
プロデューサー
パブリックリレーションズ
永谷 聡基
株式会社ロフトワーク
Layout Unit ディレクター / SHIBUYA QWS プログラムマネージャー
尾方 里優
ロフトワーク
Public Relations
【合宿写真】20190606-0607_loftwork Camp2019@Beppu 別府
ロフトワーカーが合宿中に撮りためた写真をFlickrのアルバムにまとめました!厳選し、枚数を絞ったりしても、なんと総数780枚!笑
ロフトワーカーが100人を超えてくると、合宿の様子をお伝えする写真をセレクトするのもなかなかなボリュームになっていました。。
メンバーそれぞれの目線の別府、ロフトワーク全社合宿の写真もぜひお楽しみください。
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