「おいしいってなんだろう?」
問いのデザインから始まったDenso Agri Lab
Outline
問いそのものを問いかけ直す、生産者と消費者の新しい接点とエコシステム
ロフトワークはクライアントと並走しながら未来の新しい価値創造のお手伝いをしています。そのプロセスは当たり前だと思っている仕組み、制度、ルールを疑うことからはじまります。ときには、クライアントが課題だと思っていることや、改善したいと持っている問題自体を疑うことからプロジェクトがはじまります。
みなさんの課題に対して正しい答えを導き出すことだけが我々の仕事ではありません。
我々の役割は「本当にその問いから始めていいのか?」と、「問い」そのものを問いかけ直し、追求していくと、どんな新しい価値が生まれるのか。正解のない未来をみなさんと一緒に考えることも大切だと思っています。
デンソーは自動車部品のメーカー・サプライヤーであること以上に、より良いライフスタイルの未来を描くという大きな課題意識を持ち、社会への価値提供に取り組んでいます。その課題から始まり社内で取り組んでいた「未来社会像活動」の中で、「食」や「農業」について考えるプロジェクトが生まれました。
ロフトワークは2015年11月から「食」「農業」というテーマで、生産者と消費者の新しい接点とエコシステムをデザインするプロジェクト「Denso Agri Lab」を継続的に支援。プラットフォームとなるWebサイトの構築と情報発信、FabCafeを中心に「食」や「農業」をテーマにしたイベントとコミュニティデザインに取り組んでいます。
プロジェクト概要
- 支援内容
コンセプト策定
ティザーWebサイト構築
FabCafeでのイベント設計 / 実施
Webでの情報発信 - プロジェクト期間
2015年11月〜 - プロジェクト体制
クライアント:株式会社デンソー
ロフトワーク プロジェクトマネージャー:伊藤 志歩
ロフトワーク クリエイティブディレクター:齋藤 実帆
ロフトワーク プロデューサー:松井 創
FabCafe ディレクター:岩岡 孝太郎
ライター:猪鹿倉陽子
フォトグラファー:キッチンミノル(KitchenMinoru) / 袴田和彦
Outputs
Webサイト構築 ─ プロジェクト・コミュニティのプラットフォーム
プロジェクトのプロモーション、活動のアーカイブプラットフォームとしてティザーサイトを構築。プレサイトとメインサイト(今後構築予定)の2段階に分けてプロジェクトの魅力を発信しながら、Webでのコミュニティを醸成しています。
Denso Agri Lab Webサイト
Process
コンセプト策定 ─ プロジェクトメンバーが飛騨に集いアイディエーションワークショップを実施
両社のプロジェクトメンバーが飛騨の地に集まり、合宿形式のアイディエーションワークショップと農場視察を実施。「食」と「農」というテーマを通じてプロジェクトが目指すべき未来像(ゴール)と共通言語(コンセプト)を探りました。
─ なぜ飛騨なのか?
飛騨の地には、ロフトワークが飛騨市・パートナーの株式会社トビムシと共に、林業のイノベーションに取り組む官民共同事業体「株式会社飛騨の森でクマは踊る(通称ヒダクマ)」と、FabCafe Hidaが存在します。この二つのネットワークとプラットフォームを活用して、共通体験を通じたチームビルディングと合宿形式での濃厚なアイディエーションワークショップを実施しています。
FabCafeでのイベント設計 / 実施
Denso Agri Labプロジェクトと消費者・ユーザーが出会い触れ合う場、アイデアを生み出す場としてイベントを実施。デンソーと消費者とのタッチポイントを増やすこと、潜在的な未来の共創パートナーと出会うことを目的として、FabCafeのプラットフォームを活用したMeet Upイベントを開催しました。
「Table to Farm / Farm To Table」と題し、食や農業に携わる様々な実践者をゲストに迎え「おいしいってなんだろう?」について、答えがあるものを伝えたり教えたりするだけでなく、参加者と一緒に答えを探していきました。
またロフトワークが主催する「体験のデザイン」を考えるカンファレンス XPD 2016に、プロジェクトメンバーのデンソー 磯貝氏とロフトワーク 岩岡が登壇。2日目のワークショップでは「未来のバリュー・デザイン」をテーマにして、食にまつわるサステナブルなエコシステムデザインを参加者全員でアイディエーションしました。
Webでの情報発信
テクノロジーや科学と食、農業を掛け合わせて新しい未来創造に挑戦する方々のインタビューを通じて、食や農業について考えるきっかけや最新のCase StudyをWebで発信しています。
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