ディスカバリー・ジャパン株式会社 PROJECT

インタビュー:AWRDを用いた「ディスカバリーチャンネル」コンテンツ開発

宇宙、クルマ、アドベンチャー、サイエンス、ライフスタイルなど多岐にわたる情報を、新しい発見とともに届けている『ディスカバリーチャンネル』は、世界最大級の放送ネットワークを誇ります。

今回、ディスカバリーの日本法人が、「公募」という方法を用いてコンテンツ制作に挑戦。告知と募集には、ロフトワークが運営する「AWRD(アワード)」を利用しています。
今回のプロジェクトについて、プロダクト事業本部マーケティングシニアマネージャーの榊原亜弥香アリソン氏、ロフトワークプロデューサーの小島に話を聞きました。

公募の難しさと面白さ

── 今回のAWRDは、「発見!隣のサピエンス」と題して、日本で面白いことをしている人を自薦他薦を問わず募集し、映像作品を制作するというテーマでした。優勝作品は、紙を破いて音階を作るという、かなりマニアックなものでした。
初めてとなるAWRDを使ったコンテンツ制作はいかがでしたか?

榊原さん(ディスカバリーチャンネル)普段スポットライトをなかなか浴びない超人を発掘(ディスカバ流)できたことは、このプロジェクトならではだと思っています。
どんなに地味と思われることでも、極めれば立派なスキルになる。改めてそう感じさせる作品ばかりでした。

受賞式の様子。紙を破いて音階を作り、演奏するという様子を映像にした作品がグランプリに選ばれました。

── 難しさを感じていたことは何だったでしょうか?

榊原さん: 応募者を募るところです。

初めて開催するプロジェクトなので、とにかくクリエイター、映像ディレクター、クリエイティビティのある人に周知させるのが一番大変な部分でした。
二次審査を通った後に、1ヶ月程度で4分の高クオリティな作品を作らないといけない上、入賞しなければ制作費は出ないわけですから、相当「つくる」ことに情熱を持っていない人でないといけない。そうなると、かなり対象者が絞られてきます。クリエイティビティ・情熱・技術力 どれもないと二次審査にも進めない、というかなりハードルの高いプロジェクトだったと思います。

── その部分については、ロフトワークとしてどのようにプロジェクトのサポートをしたのでしょうか?

小島(ロフトワーク): ロフトワークやアンバサダーのネットワークを通じてPRを行いました。

また、広い捉え方ができる応募テーマのため、映像作家ではなく超人自身からの自薦応募も可能にすることで応募作品の幅を広げました。ですが、その上でリスクとなるのが映像の品質です。そこをクリアするために映像作家とのチーム応募の推奨や、応募期間の間に品質を向上させるための仕掛けとしてアドバイザー制度を設けました。
これにより最終応募に向けて全ての作品の品質をベースアップさせることができたと思います。

審査会の様子

クオリティを上げるためのアドバイザー制度

── なるほど。幅を広げつつ、品質は担保するという設計をしたのですね。アドバイザー制度は、今回AWRDでも新たに設計した例となりましたが、アドバイザーはどのような基準で選んだのでしょうか?

小島:ディスカバリーチームのアドバイザーはプロフェッショナルの集まりなので、ロフトワークがアサインするアドバイザーには、あえて映像のプロではない人で、かつ、これまでのディスカバリーの映像作品の枠組みを超えられるような人物を中心に提案しました。

榊原さん:全員異なるバックグラウンドを持ったアドバイザーが集まったことが良かったと思います。
映像を通して物事を伝えるプロもいれば、「オモコロ」編集長の原宿さんのような、「面白さ・興味を沸かせるプロ」もいました。アドバイザーごとに感じる魅力のポイントも大きく異なり、「なるほど、そういう魅力もあるんだ」という一人だったら気が付かなかった視点を共有しあえるのも、とても面白かったです。

── 榊原さんには、ご自身もアドバイザーとしてプロジェクトに参加いただきましたが、感想をお聞かせください。

榊原さん:「人の魅力を伝える」難しさを学びました。
もちろん、応募者の皆さんは周りの「ヤバイ・すごい」と思う人の良さは誰よりも分かっているのですが、本人のことを全く知らない人に、更には、ディスカバリーチャンネルの視聴者にそのすごさを伝える、というのは、想像以上の難しさでした。

そこで、同じアドバイザーだったVikram Channaさんが言っていたのは「色々な魅せ方を試してみて、その人の魅力が最大限に伝わるフォーマットを探す」ということです。
例えばAさんの魅力を伝えるのはインタビューがベストだったのに、Bさんの場合は密着の方がいい、Cさんはしゃべる形式ではなく、パフォーマンスしてもらったほうがいい…など。更にそこに映像クリエイターとしての自分らしさも追加しないといけないので、考えることが多いなと思いました。

プレゼンターとして授賞式に登壇する榊原さん

── 最後に、このプロジェクトを通してどんな価値を感じましたか?次の展開を教えてください。

榊原さん:ドキュメンタリーに限らず、映像クリエイターに向けてアウトプットの場を提供することができたのはディスカバリーチャンネルとしても、映像業界の人間としても非常に嬉しかったです。

色んなプラットフォームに、何でも投稿はできる時代だからこそ、世の中に溢れるクリエイティビティをディスカバリーチャンネルでこれからもどんどんハイライトしていきたいと思います。

プロジェクトの詳細

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